『ぽかん』(ぽかん編集部、二〇一〇年一一月一五日、装画=鈴木高徳、デザイン・レイアウト=西田優子)。
貸本喫茶ちょうちょぼっこの真治彩さんが編輯する雑誌が創刊された。「本そのものより読書という行為をテーマにした雑誌を作りたい。」という知人のことばに共感してはじめたのだそうだ。誌名の名付け親は山田稔さんだという。表紙のアラベールという紙、この手触りがいい。雑誌はこれが大事だと思う。
小特集は「ハロルドとモード 少年は虹を渡る」(
http://www.imdb.com/title/tt0067185/)。これは意外性たっぷり。
そして連載エッセイも大方が見開き二頁で読み切れるように塩梅されており、どこから読んでも、読まなくても軽くてパラパラしているだけでも楽しくなる。一篇だけ例外は「1人100冊書評」、十頁もあるが、これがまた意表をつく面白さだ。