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SUMMER OF LOVE

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『SUMMER OF LOVE Art of the Psychedelic Era』(Tate Publishing, 2005, Catalogue & Typeface design by A2/SW/HK)。テイト・リヴァプール他で二〇〇五年から六年にかけて開催されたサイケデリック時代のアートおよびカルチャー全般にわたって紹介された展覧会図録より。

一枚目はリチャード・ハミルトンによるコラージュ「Swingeing London 67」(1967-8)。ローリング・ストーンズの記事。下の方のカワイイお嬢さんはマリアンヌ・フェイスフル。ハミルトンはビートルズの「ホワイトアルバム」のデザインを手がけている。

二枚目はロバート・ウィテイカー(Robert Whitaker)による写真「Girl in a Shop Window」(1967)。三枚目も同じくウィテイカーによるアレン・ギンズバーグ(ハイドパークにて、1967)。ウィテイカーもビートルズの有名な写真を撮っているし、ビートルズすなわちサイケデリックの代表選手だった。

サイケデリック・アートはどうもアールヌーヴォの焼き直しっぽいところがやや貧弱だが、繁栄の時代の風を受けて音楽、政治、文学、カウンターカルチャーなどをひとまとめに巻き込んだところに意義があったようにも思う。

サイケデリック(psychedelic)という言葉は一九五六年にイギリスの精神分析医ハンフリー・オズモンド(Humphrey Osmond)からアルドゥス・ハクスレー(Aldous Huxley)への手紙のなかで初めて用いられた。オズモンドはカナダのウェイバーン病院で精神病の治療にLSDを用いる実験を行なっていた。その手紙では「サイコデリック(psychodelic)」と記されたが後に「サイケデリック」と改められた。

LSD(lysergic acid diethylamide)そのもは一九三八年にバーゼルの薬品会社Sandozの研究室でA.ホフマン(Hofmann)とW.A.クロル(Kroll)によって発見されたが、一九四三年四月一九日にたまたま経口したホフマンが世界で初めてLSDのトリップを経験することになった。ホフマンは自らその幻覚効果を実験し公開したため、以降サイコテラピーの新薬として実験が繰り返された。

一九五〇年代にはCIAが人体実験を行なったが、結局は一九六六年に合衆国においては禁止される。LSDカルトのグルであるティモシィー・リアリー(Timothy Leary)は五〇年代末にはじめて服用し、六三年に解雇されるまで、ハーバード大学で彼が指揮をしていた実験において用いた。リアリーの探求は宗教じみてきて「キリストの再来」というイベントをヴィレッジ・シアターで開催するなど、意識の変革こそが社会を大きく変えるのだと説いた。

というようなことは図録の解説による。ちなみに「サイケ」はギリシャ語のプシュケ(魂、息)から。「デリック」はやはりギリシャ語のデーロス(明らかな。目に見える。デリシャスとかデリカシーも同じ語源)から。ふたつをくっつけたもの。
by sumus_co | 2010-08-28 22:08 | 雲遅空想美術館
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