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カーチス植物学雑誌

カーチス植物学雑誌_b0081843_2024137.jpg


大昔に買った植物図譜の一葉。探し物をしていたらヒョッコリ現れた。紙の変色がいちじるしいので安かったと思う。状態が良ければそれなりのお値段。欄外に《CLAYTONIA ALSINOIDES. CURTIS 1810.》と記載されているで、どんなものか調べてみた。

まず「CLAYTONIA ALSINOIDES」、これは描かれた植物の名前。 写真はこちら「Claytonia alsinoides」。クライトニア属にもいろいろあって、日本にはこのアルシノイデスというのは入っていないようだ。スプリング・ビューティとかパースレインウィンターといった類似した園芸種がいくつか見つかる。

「CURTIS 1810.」は出版者の名前と刊行年。絵の中にも小さく刻まれている。一八一〇年八月一日発行。Syd. Edwards と F. Sansom の名前も読める。

CURTIS ことウィリアム・カーティスは英国ハンプシャーのアルトンに一七四六年に生まれた。子どものころから自然が好きで、ロンドンへ出て薬剤師に弟子入りをしたものの自然誌研究に熱中し、一七七二年にはチェルシー薬草園(the Chelsea Physic Garden)で働くことになった。最初の著作は昆虫の採集と保存方法についてだった。ライフワークとなる『Flora Londinensis』は完成に困難をきわめたが、ようやく晩年にいたって、一七八七年に自身で創刊した『ボタニカル・マガジン The Botanical Magazine』誌上で発表できるようになった。カーティス存命中は各号二千部発行だったという。カーティスが一七九九年に歿した後は息子のトーマスが引き継いだが、雑誌を確立させたのは甥のサミュエルだった。

ウィリアムが頼みにした主な画家はサイデンハム・エドワード(Sydenham Edwards)。主な彫版師はフランシス・サンソム(Francis Sansom)。彩色家はウィリアム・グレイヴス(William Graves)、一八一五年までのすべての版画の彩色を手がけている。ちなみに画家エドワードは一八一五年にサミュエルと袖を分ち自ら『The Botanical Register』を創刊した。(以上はHampshire Country Councilのホームページより)

『ボタニカル・マガジン』の図版は一九五〇年代にいたるまで手彩色だったというが、それにしても昔の出版というのは数多くの技を集合させる一大事業だったということがよく分かる。上の一葉は『ボタニカル・マガジン』から切り取ったというわけだ。元々の購入者が額装でもしていたのかもしれない。

「カーチス植物学雑誌」とは
http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/cartishp/cartiszassi.htm

Royal Botanic Gardens Kew
http://www.kew.org/
by sumus_co | 2010-08-06 21:20 | 古書日録
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