MAKINO氏が台北で購入された『銅活字版論語』(廣陵書社、二〇〇三年)を拝見した。
《台北で本屋街というと、重慶南路ですが、そこの世界書局で買いました。大陸・揚州市の廣陵書社の2003年刊、定価320人民元を輸入したものです。1人民元=5台湾元(=15日元)のレートで売っていました。「序言」によると、明代に流行して廃れた銅活字刊本の印刷工芸を復元したものとのことです。台湾ではさいきん線装本は作らなくなったようで、大陸から輸入したものしか店頭に見られなくなりました。それも多くはコンピュータ排印本で、情緒のないことですが、銅活字本はちょっと珍しいと思ったので、ご紹介する次第です。》
というメールを頂戴していろいろうかがっていると、手っ取り早く善行堂で見せていただけることになり、ちょっと出掛けてきた。
巻末に製作にあたったスタッフの名前が記されている。刻字から鋳造、印刷まで、まるまる復刻ということになる。ただ清朝の
【武英殿銅活字版】『古今図書集成』(1726年 武英殿)
などと較べれば、もっと古い時代の字をもとにしたものだとしても、やや物足りない。とくに刷りが甘いのが惜しまれる。色料や紙質にも問題があったのかもしれない。それはともかく、日本でこれだけの本を復刻したとすれば、いったいいくらの値段になることやら。