先日『帖面』に欠号があると書いたところ、そのうちの四冊を恵投にあずかった。感謝です。小山弘一郎追悼号も含まれていた。引用するのは面倒なので巻頭の作品を少し大きめにアップしておく。年譜(坂口昌明・安利麻慎編)より抄録。
一九一九年
東京市芝区新橋二丁目一番地にて生まれる。実家は汐留駅前の借家で和田組運送店を営む。
一九三六年
慶応義塾大学予科(文科)入学。肉筆回覧雑誌『五味子』を編集。
一九三七年
第二次『文科』に加わる。
一九三九年
鈴木亨らと『山の樹』創刊。慶応義塾大学文学部仏文科入学。
一九四一年
十二月 繰上げ卒業。
一九四五年
四月 父の故郷栃木県塩谷郡に疎開。
十二月 青磁社入社が決まる。
一九四七年
九月 片山修三が青磁社から独立して創立した思索社へ同行。翌年より山川雅生の筆名を用いる。
一九五〇年
三月 思索社倒産。和田組運送店の一隅に三協書房を創立。翌年退職。
一九五三年
財団法人大学基準協会に就職。六五年より芝浦工業大学企画室に勤める。小山晃一郎の筆名を用いる。
一九七九年
九月九日世田谷の友愛病院にて永眠。五十三。
53号の山内義雄特集も貴重な内容、いずれ紹介する。
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Mさんよりメールあり。
《久しぶりに古本報告をします。1日に勧業館で何も買えず少々ショックを受けていたのでしたが、今日は十分取り戻しました。
まずは「宇崎純一展」へ。書籍、色紙、はがき等々素敵な展示で楽しかったですね。本物を手にすることはありそうもないので絵葉書を数枚買ってきました。机に飾りましょう。
その後上六のT書房さんへ。店頭均一台から吉田健一『金沢』三版函を拾い、中の美術等の棚を見ていたら『突飛なるものの歴史』があって吃驚、これは最近林さんが取り上げられていた本、カバーがないけど数百円だから戴く。帰りがけにカウンターに積み上げられた中から『装幀=菊池信義』フィルムアート社帯を抜き出す。ワンコイン未満。十分満足して難波から武庫川へ。
街の草では詩集の棚から『詩誌アリゼ』を2冊(これは湯川書房が制作していたのですね)、そしてレジ前の本の山から見かけない雑誌を抜き出したらなんと『BRACKET2』、私にとっては伝説の雑誌?にやっと出会えたのです。
店主から最近仕入れられた明治期の雑誌(これが復刻版かと見紛うばかり石版が見事)や金尾文淵堂の『源氏物語』与謝野晶子の縮刷版(これも箱がついていい状態)を見せてもらったりして、帰りかけて店先の縛られた本を見ていたら『昨日の花』日野草城昭和10年龍星閣函トンネル直筆「謹呈」名刺入りを発見、恐る恐る値段を聞いてみたらとんでもなく安くしてくださいました。以上です。》
『BRACKET2』ありましたか、たしかアスタルテ書房にも何冊か棚に差してあったと思います。