
好天に恵まれて岡崎公園内のみやこメッセにはオープン前から長蛇の列ができていた。地下鉄東山駅から会場まで歩く途中、
京都府立図書館前に建っている二宮尊徳像に「良い本に出会えますように」と願掛けをした。並んでいる間に荷物を預かったり、会場の配置図を配ったりしているのはいいアイデアである。
配置図を検討してあの店とこの店にまず駆けつけようと思案する。十時開場。サーッと人が吸い込まれ、こちらも思わず早足で、目当てのブースへ。やはりありました、五百円均一でかなりお徳な本が並んでいて目移りした。幸田成友『随筆番傘・風呂敷・書物』(書物展望社、一九二九年)の函ナシは面白そうなのでまず確保。渡邊一夫『語学誤学雑記帖』(白日社、一九七四年)も当然買うでしょう。並んだ甲斐があって十分くらいの間はそのコーナーを独り占めにできた。しばらくすると身動きもできない状態になってしまったが。
Mさんに会って、Mさんが見つけてくれたトポールの図録を受取る。これはうれしい。さすがMさん。日本でもトポールは版画展をやっていた。トポールに会ったことがあるという山口昌男のインタビューなどが載っている。後日、紹介したい。レジが混むことを予測して二冊だけ早めに精算する。これ正解だった。
その後、びわこの先生や坂本謄写堂氏と立ち話をして、もう二冊ほど抜き出した本を精算しようと思ったら、窓口にものすごい人だかり。たぶん、三十分は並ぶだろう。あきらめて手にした本を元にもどす。

会場で甲鳥書林版の『薔薇は生きてる』を見つけた。でもこれは値が張るので手が出ない。写真だけ撮らせてもらった。どことは言わないが、このお店はいい本を並べておられた。

二条通を歩いて河原町方面へ。むろんあの店を通り過ぎるわけにはいかない。百円コーナーでも数冊拾い、隣の高額商品の建物へ。いつの間にか倉庫のような状態になっている。いかにも掘り出しがありそう。宇崎純一でも転がっていないか、夢二はたくさんあったが、スミカズはさすがに見当たらなかった。でもこれを見つけた。春山行夫『詩の研究』(厚生閣書店、一九三一年)。少線引と記名アリだが、珍しい本だろう。この後、第一書房版が内容を少し変えて出ている。二宮尊徳さまさまである。