
パリでもらってきたフーカード書店の目録。発行年が記載されていないが、机の上に積み上げてあったので、わりと最近のものだと思う。本文二十二頁、フルカラー、106タイトル。高額商品ばかり。
例えば一八七四年刊の『マルドロールの歌』が12.000ユーロ(フランスでは千単位の区切りを「.」で示すことが多くてややこしい、要するに一万二千ユーロ)とか、
堀江敏幸の著書で日本でも知られるようになったジョルジュ・ペロスの書簡三十一通が8000とか。
表紙になっているのはアンドレ・ブルトンの『イヴ・タンギィ』(一九四七年)だろう。本文には記載されていない。アポリネールの『アルコール』(一九一三年)8500 もある。日本人では荒木経惟、細江英光、ホンマタカシの写真集が出ている。

オマージュ・ア・アントナン・アルトー(アントナン・アルトーを讃える夕べ)のポスターは珍品。一九四六年、ガリマール書店のジャン・ポーランによってアルトーを支援するために行なわれた競売を補うものとして企画された。アンドレ・ブルトンの演説があり、アルトーの作品が朗読された。朗読者にジャン=ルイ・バロー、ルイ・ジューヴェ、マリア・カザレス(「天井桟敷の人々」の)らの名前が見える。5000。

そしてこれがトポールのデッサン帳の一部。「テレシャ TELECHAT」というテレビの人形番組(アンテン2で一九八三〜八六年放映)のための草稿とデッサンらしい。4500。

こちらは同書店の別の目録(二〇〇九年一〇月)。ここにもトポールの関係する雑誌『KAMIKAZE』一〜三号の揃いが出ている。ロマン・チースレウィク(Roman Cieslewics、発音は適当です)とクリスチャン・ブルゴワ(Christian Bourgois)の雑誌『ハラキリ』、ギャルリ・ジュ・ジュー・アニエスB(Galerie du jour Agnès B)から一九七六、一九九一、一九九七年に出たようだ。トポールが表紙・イラストとテクストも書き、フェルナンド・アラバル(Fernando Arrabal)らトポールの友人達が寄稿している。一号は千部限定で内一二〇部はオリジナル版画入り。アニエスBは一九七五年に創設された。一九七六年ということは翌年だ。当時からアートや出版にも熱心だったようだ。三冊で1000。
ちなみに一九七六年に工事中のレ・アールを訪れたと前に書いたが、そのときアニエスBのジュ・ジュー通にあった最初の店にも入った。店の前から通りの端に巨大な穴が見えていたのはよく覚えている。ギャルリーがあったというのはまったく忘れてるけど。