百点美術館編『美のおもちゃ箱 part II』
編集顧問=粟津則雄
装幀=巌谷純介
2010年4月1日発行
芸術現代社
以前紹介した『
美のおもちゃ箱』の続編である。同じ体裁で新たに五十点以上の作品が収録されている。小生も岸田劉生の「ショーウィンド」という軸物の初期作品についてエッセイを寄稿させてもらった。これは珍品と思う。
それにしても、河野保雄コレクションは非常に高い質を保っていると言えよう。劉生、青木繁、前田寛治、小出楢重、恩地孝四郎、田中恭吉、松本竣介、鶴岡政男、麻生三郎、清宮質文、斎藤義重らの、ほとんどが画集や展覧会では目にしたことのない、しかも上質な作品が並んでいるのには溜息が出るばかり。
なかでも野田英夫の金門橋のある風景スケッチはじつに楽しく「盗んででも」欲しくなる一点。もうひとつ呉れるなら、坂本善三の「冬果」だ。はっきり具象の、ちょっと鳥海青児を連想させるおだやかな静物である(あらためて坂本善三はいい作家だなあと思う)。坂田一男「オダリスク」油彩と水彩も異色。
展覧会も開催されるようなので、お近くの方、お近くでなくともご興味のある方はぜひご覧いただきたい。
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「美のおもちゃ箱 絵からきこえてくるもの 河野保雄のコレクション」展
2010年4月17日~5月16日
郡山市立美術館
福島県郡山市安原町字大谷地130-2
http://www.city.koriyama.fukushima.jp/bijyutukan/