この帽子を何と呼ぶのか聞き忘れたのが残念だ。右手の少し大きめの方はイスタンブルで買った。巨大なイスラム寺院ブルーモスクのそばにあるアラスタ・バザールという商店街である。これこれこういう帽子はないかと現地人の知人に訪ねるとそこへ連れて行ったくれたのだ。
並べられていたのはほとんどが衣類だった。天井を指差すので見上げると、いくつかの帽子が飾り付けてあった。そのなかから小振りなものを選んだ。三十七ドル。バザールというと掛け値が当り前にもかかわらず「これはいいものだからディスカウントできない」と知人が通訳してくれた。
左の方は京都で買ったもの。パキスタンカレーというカレー屋によく通っていたのだが、同じビルの隣室が一時期貸ギャラリーになった。そこで催されたアンティーク即売会で見つけたのである。幼い子供の帽子でかなり細かい模様が刺繍されている。トルコで買ったものより数等上手だし、古そうだ。値段はそう違わなかった。後にどちらもトルクメニスタ-ンの帽子タヒヤだと教えてもらった。そういえばパキスタンカレーも閉店してしまった。
トルコのバザールを歩いていると、じつに自然な日本語で呼びかけられてドキッとすることがある。「バザールで、ござーる」ぐらいなら笑えるのだが。