口笛〜トンカというのが神戸へ行くときのひとつのルートになってしまった。この阪急六甲駅からゆるい坂を降りてゆくと見えてくる口笛さんのたたずまいが好きだ。表の百円コーナーにも欲しい雑誌などがかなりあったが、やはり店内に積み上げられた雑資料の山を崩して点検するのが何より楽しい。今日は後のことも考えて控えめに四冊ほどと百円のCD二枚。『商店日米会話』(オリオン社、一九四六年)は安ければ集めたいと思っているジャンル。状態も良くて穏当な値段。
三宮の坂を上り、ギャラリー島田で石井一男展の最終日をのぞく。よく売れていた。そこから元町へ向い、トンカ書店へ。ドア前の百円均一から二冊、店中で玉川信明『評伝辻潤』(三一書房、一九七一年)。お客さんがたくさんいて賑やかだった。われわれより年長のおじさん連と二十代の女子たちとはっきり二色に分かれるのが面白い。おじさん連からの買取がけっこうあるようだ。
さらに海文堂書店の古本市で二冊ほど買った。三百円均一のような棚があって、こちらも悪くない掘り出しだった。昨日のシーモア・クワストほどではなくともかなり満足度の高い神戸めぐりで今年は買い納め。