『coto』18(キトラ文庫coto、二〇〇九年七月二五日、表紙=庄野予侑子)。今号もなかなかに濃い内容、少々重い内容でもあるが、安田有さんの世代の人たちが作っているのだから当然とも言える。執筆者には若い人も少なくないけれど。扉野良人氏も書いているし。小生は「倉敷・蟲・フルホン」と題して三月の倉敷訪問の報告。街の草さんが「浮浪6」で珍しく前向きなことを述べているので引用しておこう。
《これまで目録には決して現れることのなかった、かなりの詩集、無名に近いかもしれない詩人たちの詩集をー「日本の古本屋」上のリストに載せている。これは、かつては、おそらく絶対にできないことだった。これまでならせいぜい均一本のなかで、他者に拾い上げられるのを待つくらいしか、商品としての流通の方法を持たなかった詩集や同人詩誌が、ー古本としてではあるが、はっきりと商品として流通する可能性を持ったこと。これはインターネットの出現によって、初めて出現した可能性なのだと思う。
店をもちこたえることさえできれば、私たちはあの「ぽえむ・ぱろうる」でさえ実現できなかったことを、実現することが、できるかも知れないよ、安田さん。
と考えうるのは、私たちの希望のひとつなのでは、ないだろうか。》
加納さんがネット販売を始めた頃に言ってた話とはだいぶ違っているが、前向きに、良い方に変化しているようである。何となく足穂発見以来自信を深めた感じが読み取れる。小生は前々からそういうものを紙の目録でやったらと進言していたわけだが、紙の目録はこの様子だとまず出そうもないなあ。まったく問題ないですけど。とにかくバンバンやってください。
そう言えば、先般も街の草さんに凄い一冊を見付けてもらった。そのうち公開します。
630-0256 奈良県生駒市本町6-2 キトラ文庫