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田中慶太郎![]() 『日中友好的先駆者「文求堂」主人 田中慶太郎』(極東物産、一九九二年二次印刷発行)という本を頂戴した。タイトル・本文とも中文(ここではタイトル等を和文の漢字に置き換えた)。 文求堂は文久元年(一八六一)に開業した京都の書林で寺町通四条上る西側にあった。明治維新のとき品川弥二郎が作詞した「とことんやれ節」を出版、三千部が半日で売り切れたという伝説がある。慶太郎は東京外国語学校で中国語を学び(島田翰と同級だったという)、明治三十四年に東京の本郷二丁目に店舗を移した。北京、上海などから古典籍を広く輸入して一家を成した。内藤湖南、徳富蘇峰らに愛され、石田幹之助、神田喜一郎、長澤規矩也、郭沫若らが文求堂サロンの常連だった。関東大震災後は中国語の語学書などの出版に転換して成功した。昭和二十六年九月十五日歿、七十一歳……付録の日本語パンフレットをごくおおざっぱにまとめるとそんなことになる。 興味を覚えたのは、文求堂主人の業績もさることながら、反町茂雄が『日本古書通信』五十九号に書いた追悼文である。 《秋風の爽かな九月半ば、文求堂の田中慶太郎さんが、とうとうなくなられました。まことに惜しいお人です。小なりとは云へ、確実に、日本文化界の一損失であり、殊に業界にとつては取りかへしのつかぬ大きな損失であります。》 「小なりとは云へ」は余計だろうが、田中慶太郎の著書『羽陵余譚』(文求堂書店、一九三七年)についてもこう書いている。 《翁の古書に対する広い見聞と、多年の間に養われた見識とが窺われる、味のある面白い本だと思います。二百頁余りの小著ですが、異色ある解題として、「文求堂」の名を永久に伝うるに足るものである事を信じて疑いません。》 「二百頁余りの小著ですが」は余計だろう。「小」の字はたしかに短いとか僅かなという意味もあるが、ふつう小著といえば「つまらない著書」という意味で、おもに自著をけんそんして使うもの、追悼文で大先輩の著書に対して用いるのは礼を欠くだろう。また、反町は田中の漢籍に対する鑑識眼を自分は専門外なので判定できないとしながら、内藤湖南の「文求堂程古本の見える人は、学者の中でも一人もない」(『目睹書譚』)を引いておいてこう続ける。 《今から二十年余も以前に、博深の学殖と優れた鑑識とを兼備した、且つ世間並みのお世辞を云う事のごく稀れな学者が下された評価であります。》 ここは田中に対するだけでなく内藤湖南に対する皮肉ともとれる。どうも節々に奥歯にモノのはさまったようなもの言いがなされている。こういう人なのであって他意はないのかもしれないが。 ![]() 文求堂の語学書の一冊、土屋申一編『現代実用支那語講座会話篇第三』(一九三九年三刷)。200円でも普通なら買わないが、たまたま、こんなものが挟まっていたので。 ![]() 初めは本の付録かと思った。しかしよく見るとやや粗い作りだ。読者が自分でつくったスクリーンである。ルビを隠して本文を読み、ルビを現わして発音を確認する、なかなか便利。ちなみ「本」は支那語では「本書(ペヌ シウ)」(シウのシの前に円弧のような発音記号が付いている)……と本書に出ている例文と和訳文から引いたが、人の揚げ足を取っている場合ではなく、コメント欄でmakino氏に笑われてしまったように、解説をよく読むと「本書」は「一本書」の一を略した形で「一冊の本」の意味。三冊の本は「三本書」で本は数詞にともなう陪伴詞で和文では冊に当るわけだ。そう言われれば和文でも一本などと言うことがある。不注意を反省。これを機に中国語を勉強しよう、という元気はないが。
by sumus_co
| 2009-06-17 21:47
| 京のお茶漬け
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