《大正八年には
平安堂、九年には狩野京文堂の他いくつかの古書店が丸太町に店をもつことになった。平安堂、京文堂はともに寺町二条の若林春和堂で多年働き、独立したものでえあるが、文京堂は新古書の小売を行ない、平安堂は建築書、美術書の販売を取扱うかたわら、建築美術書の出版をはじめた。主人は建築史の出版計画中に夭折したが、遺族があとをつづけた。戦後河原町に移転して、美術書の新古本を専門的に取扱って知られているが、経営者は変っている。》(脇村義太郎「京洛書肆街考」)
《ご主人自身が神道家でもあり、神道関係の書揃えで広く知られている大正期からの書店。神道と関係の深い儒学、易学、国学書、オカルト関係、東洋医学書なども置いてあり、書棚は一種独特な雰囲気を醸し出している》(『改訂版京都古書店巡り』平成12)
今はなき古書店。上の写真では駐車場になっているところだと思っていたが、その左の白いビルの場所かもしれない(?)。丸太町通河原町東入、京都市上京区俵屋町445-1。写真を撮っている場所のそばに「パキスタンカレー」というカレー店があって、よく食べに行った。その店もなくなってしまった。京文堂では何冊か面白いものを買ったと思う。よく覚えているのは雑誌『随筆』(矢代書店)。ここに載っていた鍋井克之のエッセイを『喫茶店の時代』に使った。