蟲文庫さんをめざして昔ながらの雰囲気を残す通りを歩く。もちろんそれぞれに改装や改築が施されてはいるが、こんなふうに街並を残してあるのは珍しいだろう。京都で、これくらいちゃんと残してあるところは……どこだろう?

古本屋とは思えない美しい漆喰塗りの格子窓。

百円均一ではなくサボテンなどの鉢が並んでいる。

古いMINOの煉瓦が床に敷き詰められている。店内いたるところに亀の姿が。

狭い店なのだが、けっこう時間をかけて楽しく棚を探索することができた(ここでライブをやるというのが信じられない)。理科系のオブジェが目立っているわりには、正統派というか、ちょっと古風な文系の古本屋になっているように思った。音楽、紀行といった分類も普通じゃなく面白い。CDは蟲さんの趣味が徹底していて、うーむと唸ってしまうし、隅っこの奥の方にはマディ・ウォーターズ(Muddy Waters)のLPアルバムが何枚も積み上げてあったのにも、やはり唸った。
ガラスケースの中に、以前コメントいただいた岩佐東一郎刊行の板倉鞆音訳『リンゲルナッツ詩集』(風流豆本の会、一九五五年)が入っていた。値段を尋ねると「まだ考え中なんです」ということで、みなさん、興味のある方は電話してみてください。
本当はこの『リンゲルナッツ詩集』のとなりにあったある本が(となぜか未練たらしくタイトルを伏せている)とても欲しかったのだが、そして安いとは思ったのだが、思い切って買えなかった。なさけないなあ。

ブログで拝見しておなじみの裏庭と亀さんたち。

帳場がまた素晴らしい。結局、四冊ほど買わせていただいた。紹介はあらためて。いや、ほんとに、こういう本屋がやりたくなる、そんな魅力のあふれるお店。