モーパッサン、広津和郎訳『女の一生』(山根書店、一九四八年)。天神さんで発見。おお、未見の佐野装幀本かと一瞬よろこんだ(値札にも「佐野繁次郎装幀」と書いてあった)。しかし、ちょっと落ち着いてじっくり見ると、文字が違う、裸婦の線が違う、そしてどこにも佐野の名前がない、ということで、類似品として捕獲。佐野集成ではNo.128が『女の一生』(山根書店、一九四七年)なので、翌年異なる版を出したということになる。増刷すればすむことなのに。色を赤にしたということは、売行きを考えての山根社長の思いつきか(?)。集成に山根書店は五冊入っているが、すべて昭和二十二年中である。
同じく昭和25年5月15日発行の『女の一生』(山根書店)はこういう表紙だということをご教示いただいた。表紙画のサインは「kyo」だという。