『シネ・フロント』八号(シネ・フロント社、一九七七年三月一日)。編集発行人は木崎敬一郎、神戸市生田区海岸通2の11。読者の声欄にこういう感想があった。
《いわゆる映画雑誌、「キネマ旬報」「スクリーン」「映画評論」等は、作品研究や批評家諸氏の論文にウエイトがおかれている。その点「シネ・フロント」は、現場での製作者や俳優諸氏の発言、発表があったりするので、また別の楽しみ、面白味が存在する。稀少価値のあるミニコミ雑誌である。表紙の単彩なのがまたよろしい》
「映画評論」は一九七五年にすでに休刊していたようだが、他の三誌が、とにもかくにも、その名前でもって、今も発行されているのは、ある意味、驚きである。映画ファンの底力だろうか。
さて、表紙の女優は一九七六年度シネ・フロント読者投票一位だが、誰だか分かるかな?(つい最近もTVで母親役を演じていた)。ちなみに監督賞は山田洋次、男優は渥美清。