浅生ハルミンさんの新著。エッセイ集。このブログでも『sumus』2号の「女と狩猟」について掲載許可をもとめる電話が担当の編集者(宮里潤氏、澁澤・堀内書簡集をカタチにした男!)よりあったことは書いたが、それができあがってきた。とにかく文章がうまいというのか、スタイルを持っている。文章というよりも、生き方のスタイルがそのまま文章になっているということだろう。乙女っぽいとみせてエログロがしのばせて(あらからさまに)あるところが、ただものではないと思わせる。猫もそうだけど、こけし好きって、こけしですよ、こけし。高橋真琴先生のサインの話もしかり。この辛辣さというか、あられもなさが魅力である。苦瓜に砂糖衣をかぶせてあるような、その人間観察(ご自身にも向けられています)の鋭さには吃驚する。例えば「虫愛ずるひとたち」とか「もうひとりの向井さん」、これって、ある意味そうとう……でしょう。そしてなかでも傑作だと思ったのは「古本相談室1」の息子と母親、「包むもの要る?」にはノックアウトされた。かく言う小生もハルミン・ダイアリーに登場している。高輪での「読む人」展のときに初めてお会いしたのだ(そのときの小生の日記は『文字力100』に収録)。「陸奥A子の漫画に出てくる脚長の男の人のような」と形容されていて、すぐにイメージ検索しましたよ(カッコイイじゃん)。というわけで絵と文に才筆をふるう(箸は二本、筆も二本!)ハルミンさん、『私は猫ストーカー』の映画もできあがりつつあるようだし、いよいよほんとにハルミン・イヤーの幕開け。画集というか、イラスト集は出ないのかな?