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書皮2点

四天王寺の百円均一で求めた書皮二点。

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近鉄。岩波新書『1960年5月19日』(一九七五年十三刷)にかけてあった。

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大阪あべの・ユーゴー書店。岩波新書『脳の話』(一九六九年十六刷)にかけてあった。
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by sumus_co | 2012-04-30 20:57 | 古書日録

扶桑書房古書目録

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『扶桑書房古書目録』第一号(発行年等記載なし)近代文学雑誌特集。次に掲げる第二号が昭和五十年春なのでそれ以前、昭和四十九年中の発行と考えておく。石神井書林の目録を紹介したときに雑誌の掲載が少ないと書いたが、扶桑さんは第一号の時点から雑誌を重視していたことが分かる。

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『扶桑書房古書目録』第二号(一九七五年春)第二近代文学雑誌特集。矢代書店の『詩人』全六冊完揃が一二〇〇〇。今なら即注文だが、これは評価が高いと思う。パッと目についたのでは『ドノゴトンカ』十六冊(不揃い)一六〇〇〇などというのもある。巻末の文章より。

《本号と前号とを合わせて約六百八十点の雑誌が収録されております。何点かの珍しいもの、長期間、刊行されたもの、戦後雑誌についても出来るだけの収集を心掛けた結果がこれらの目録となりました。内容が貧弱なこと、本文が不完全なことは云うまでもありません。が、二つの目録が少しでも書誌として役立つ様にと配慮をいたしました。書影を多くすること、創刊、終刊、刊行所、執筆者等を出来るだけ書くことなどです。これらのことは二回の特集だけでは不充分でしょうが、数回の雑誌特集を重ねることによっては書誌としての使命を果たせたらと思っております。》
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by sumus_co | 2012-04-30 17:03 | 古書日録

竹久夢二「寂しき食卓」

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昨日の嬉しい収穫はこの一枚のボロボロな絵葉書。絵は《竹久夢二氏筆 寂しき食卓》、切手面には《郵便ハガキ 東京九段つるや画房 POST CARD》と印刷されており《日本橋 8.6.21 后9-10》の消印がある。つるや画房は「月刊夢二絵はがき」の版元で九段の他に東京牛込早稲田鶴巻町四三にもあったようだ(詳しくはコメント欄をご覧下さい)。

竹久夢二と静岡ゆかりの美術』展図録(静岡市美術館、二〇一二年一月七日)にはつるや画房製の絵葉書が三十枚ほど収録されていて参考になる。ただしこの絵葉書は含まれていない。「寂しき食卓」で検索してみると下記の論文がヒットした。

Kwansei Gakuin University Repository
夢二とキリスト教 : 「竹久夢二抒情画展覧会」(1918年) をめぐって
小嶋洋子


大正七年四月十一日から二十一日まで京都の府立図書館で「竹久夢二抒情画展覧会」が開かれた(五月には神戸のキリスト教青年会館へ巡回している)。京都での展覧会は大正元年についで二度目であった。その目録が存在しているようで(金沢湯湧夢二館蔵)、出品目録から《会場が第一室,第二室,第三室という三つの部屋から構成されていたこと,そして各部屋の展示作品数が,第一室には 29 作品, 第二室には 41 作品,第三室には 12 作品であったことがわかる》そうだ。小嶋女史によれば「寂しき食卓」は

《第二室の作品は,《椅子によれる女》,《舞姫》など,なかには一連の「抒情画展覧会ハガキ」(2)で作品を確認できるものもあるが,どのような作品であったのか不明なものが多い。
 そんななかで,目録に図版が掲載されている作品《寂しき食卓》(図 1)では,テーブルでパンを切ろうとする女性の奥の壁に聖女の絵がかけられている。キリスト教を想起させる画面ではあるが,第一室のような南蛮趣味といったような特徴は見られない。》

そしてここで図1として紹介されている「寂しき食卓」のモノクロ図版はこの絵葉書とほぼ同一作品だと考えていいようだ。ほぼ、というのは、図録では右が少し切れていて、絵葉書にはっきり見える夢二マークと年号が消えているからである。ただし、あるいはマークも年号も図録の時点では書き込まれていなかったのかもしれない(図録の写真を撮影するときに、よくあることだが、絵が完成していなかったか)。

その可能性は「APL 1918」という記入それ自体が物語っている。展覧会が四月十一日からなのに四月のサインというのは、ギリギリに仕上がった(サインを入れた)証拠であろう。図録には間に合わないはずである。

切手面の文字を読んでおく。まず宛名と発信(一文字不明)。

  新潟県
  刈羽郡正明寺
  巻口泰蔵様

  東京にて
    □三

通信の全文。

  泰蔵様此の間御手紙どうも
  有難ふ、その後は御変り
  もございませんか、ずつと前に
  無量寺へ行つたら泰蔵様
  は学校で手をケガしたそう
  ですがどんなになつたのですか、
  泰蔵様があんまり元気な
  手紙を下さるのですから私は
  そんな事忘れて居ました、
  何が何でも体が一番大切
  ですから体を大切にして
  御勉強なさい、
       さよなら、

新潟県刈羽郡刈羽村正明寺は越後線荒浜駅近くの地名。柏崎刈羽原子力発電所から数キロ南方である。無量寺は新潟市北区にある寺だろうか? 

  *

夢二の研究者である石川桂子さんにこのコピーをお送りしたところ、二〇〇七年に千葉市美術館他で開催された「竹久夢二展 描くこと生きること」の図録につるや画房発行の「夢二傑作集その五 女と子供によするエハガキ」(四枚組)が掲載されていることをご教示いただいた。その中にこの「寂しき食卓」が含まれている。というわけで新発見ではなかったのが少々残念…。
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by sumus_co | 2012-04-29 17:31 | 雲遅空想美術館

四天王寺べんてんさん大古本祭

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去年は逃したので、今年は初日の朝から出かけた。十分ぐらい遅れて到着。もう例によって百円コーナーに黒々と人だかり。品物の感触はいまひとるだったが、書店カバーのかかっている文庫、新書が多くて、カバーのデザインに目が行ってしまう。ユーゴー書店と近鉄百貨店の書皮を選んだ(本は何なりとけっこう)。

尚学堂さんの和本や口笛さんの絵葉書をチョイチョイと。makinoさん遠征しておられてご挨拶。古めのフランスの新聞雑誌などがいろいろ出品されているお店があって、これがなかなかいいものばかり。お値段もいいが、もっと財布に余裕があれば、買い占めたいような品だった。

Tさんともう一人のTさんにも会った。エネルギッシュに本を見ておられてうらやましい限り。会場を出てすぐの一色文庫さんへ。店の奥の百円コーナーがかなり充実していた。Tさんによれば九時半から開いていたそうで、早く行けばもっと良かったかもしれない。それでもまだまだ拾える本が残っていたから、明日以降でも遅くはないですぞ。
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by sumus_co | 2012-04-28 22:21 | 古書日録

天門美術館

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四天王寺からの帰途、京阪電車で寄り道。特例財団法人天門美術館。先日の高津神社の会合で「池田遊子と知られざる日本絵画〜女性の美」展の案内状をいただいたのだが、都合がつかず、終了間際にやっとのぞくことができた。島成園、松本華羊、山川秀峰(案内状の絵の作者)など大阪を中心とした美人画の世界が楽しめる。美術館の設立者である池田遊子の彫刻作品も多数展示されている。明日29日まで。お近くの方、ぜひお運びいただきたい。枚方市駅から歩くと十五分くらいはかかりますが、バスなら直ぐです。

枚方市の山之上北町に「天門美術館」があります。
http://plaza.rakuten.co.jp/tanukidiary/diary/201001040000/

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美術館敷地内への入り口。駐車場あり。

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美術館へのアプローチ。緑のなかに池田遊子の石彫などが配置されている。
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by sumus_co | 2012-04-28 21:04 | 雲遅空想美術館

愛を読むひと

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「愛を読むひと」(The Reader、スティーブン・ダルドリー監督、2008、アメリカ・ドイツ合作映画、英語作品)を見た。ベルンハルト・シュリンクの小説『朗読者 Der Vorleser』を映画化したもの。よく売れた小説で一時期ブックオフの百円棚にいつも出ていた。立ち読みして面白そうだと思って買って帰った。それから何年経っただろうか、初め、この映画を見ていても原作が『朗読者』だとは思いもしなかったが、ナチ協力者の裁判のシーンになってやっと思い出した。そう言えばそういう話だった。

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中年女性と十五歳の青年が出会って愛し合う。女は文字が読めない(が、そのことを恥じて隠している)、少年に朗読をしてくれるよう求める。少年は教科書の読本からはじめて次々といろいろな本を読んで聞かせる。蜜のような日々が続くが、女は突然姿を消す。

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女は収容所の看守だった。爆撃による火災によって護送中の囚人三百人を見殺しにしたということで終身刑を言い渡される。少年は大人になり、結婚し、離婚し、親元へ戻る。そこに青年時代に女に読んで聞かせた本が残っていた。二十年近い時が流れていた。

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男は刑務所の女に自分で改めて朗読したテープとテープレコーダーを送る。女はその朗読を頼りに刑務所内の図書室から同じ本を借り出し独力で文字を覚える。上はその小さな図書室と貸し出し係。

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法律家になった男の書斎。女の仮出所の電話を受けている。身寄りが誰もいないので何とかしてほしいと刑務所の担当者から求められるのだが…。

ケイト・ウィンスレットの体当たり(文字通り)演技が見所。だが、画面に写った朗読している本『オデュッセイア』や『犬を連れた奥さん』が全部英語版なのだ。これは味消しだろう。せめてテクストはドイツ語にしておいてもよかったのではないか。警察の車にポリッツァイ(ドイツ語でポリス)と書いてあるのと矛盾するだろう。
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by sumus_co | 2012-04-27 21:38 | ほんのシネマ

北園町

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ついでがあって北大路通りあたりへ出かけようとしてバス路線図を見ていると、北園町というバス停があった。「そう言えば、まだ天野忠文学散歩してなかったな」と思って寄り道してみることにした。すぐに見つかるとタカをくくってバス停北園町で降りてはみたが、なかなか見つからない。住居表示を見るのだが、ほとんどの家に番地が出ていない。町内地図もないし、住宅街で人もほとんどいない。個人情報の非開示ということだろうが、ところどころ(十軒に一軒もない)昔のままの表札に番地が出ているのを頼りにぐるりと一回りした。結局、バス停のすぐ近くだった。

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これまで、このブログで天野忠をどのくらい取り上げているのだろうか。検索してみると、けっこうな数になっている。あまりいい読者ではないが、好きな詩人である。

山田稔『北園町九十三番地 天野忠さんのこと』
http://sumus.exblog.jp/17712105/ 

天野忠『詩集 昨日の眺め』
http://sumus.exblog.jp/14604980/ 

天野忠『讃め歌抄』
http://sumus.exblog.jp/14277727/

天野忠『詩集 古い動物』
http://sumus.exblog.jp/14159999/ 

『動物園の珍しい動物』
http://sumus.exblog.jp/13667642/ 

天野忠編『京都襍記』
http://sumus.exblog.jp/13462098/ 

天野忠『重たい手』
http://sumus.exblog.jp/13387780/ 

河野仁昭『天野忠さんの歩み』
http://sumus.exblog.jp/13027580/ 

山田稔選『天野忠随筆選』
http://sumus.exblog.jp/6090761/ 

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本日天気晴朗なり。高野橋。この橋の下で縊死体が発見されたそうですよ、新聞に出ていました、と同行したT君が教えてくれる。知ってか知らずか、ジョッギングの外国人が走り抜け、ミニチュア・プードルを連れた老人が過ぎて行く。
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by sumus_co | 2012-04-27 20:43 | 写真日乗

唄のくさぐさ

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プレヴェール『唄のくさぐさ』(小笠原豊樹訳、昭森社、一九五八年一〇月一〇日)。薄っぺらくて軽い、何ともお粗末な造りだが、こういう本が好きなのだ。「あとがき」でも原テキストについては何も触れられていないが、柏倉康夫『評伝ジャック・プレヴェール』(左右社、二〇一一年)を開いてみるとすぐに分かった。

《翌一九五三年四月三十日、「昔」という序詩に次いで、プレヴェール十四篇の詩に、クリスティアーヌ・ヴェルジェが曲をつけ、表紙を含めてファビアン・ロリスの絵四点を添えた『歌の塔』が、ローザンヌの書籍組合から出版された。「動物たちは退屈している」「沖仲仕の心」「私は待つ」「配達」の五篇はこのとき初めて活字にされた。この本はプレヴェールの詩篇のあとにヴェルジェの手書きの楽譜が印刷されている豪華本だった。》

ということでオリジナルは『TOUR DE CHANT』(LAUSANNE, LA GUILDE DU LIVRE, 1953)であった。フランスでの古書価は50から100ユーロ程度はしているようだ。

ジャン・コクトー風のイラストを提供しているファビアン・ロリス(Fabien Loris)は本名ドミニク・ファビアン・テルラン(Dominique Fabien Terreran)、俳優である。一九〇六年パリ生まれ、七九年歿。初めボクサー、次いで画家になった。プレヴェールと知り合い「グループ十月」(le Groupe Octobre)に参加、これがスクリーン・デビューへとつながった。一九三二年から五五年の間に二十本ほどの映画、主にジャン・ルノワールやマルセル・カルネの監督作品に出演している。

Fabien LORIS (1906/1979) créateur de « Les enfants qui s’aiment » de Prévert

  ***

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『春の古書即売会目録』、個人的には驚くべき一冊を発見し、慌て気味に注文ハガキを投函した(二十九日抽選とか)。注文はしなかったが、青木正児(迷陽逸人)『金冬心之芸術』(彙文堂書店、一九二〇年)がカラー図版で出ているのを見つけて「こんな本だったのか!」と声が出た。目録だけを眺めると、今年はけっこういい本が並んでいるように思った。

パリでもグラン・パレで古本市だあ!
Salon International du Livre Ancien au Grand Palais. Rendez vous pour l'édition 2012 à Paris les 27, 28 et 29 Avril 2012 de 11h à 20h.
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by sumus_co | 2012-04-26 21:19 | 古書日録

Joseph Beuys

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抽き出しの奥から出て来た絵葉書。一九九八年十月、学芸員のSiさんからもらった。「Infiltration Homogen für Cello」(1965-85)。

ヨーゼフ・ボイスについては一九八〇年のデュッセルドルフで何点かの作品を見たはっきりした記憶がある。とは言うものの、さてそれがどこだったか、旅日記を調べてみたのだが、書かれていなかった。まだマイナーな作家だったのだろう。美術史的にはその前年の一九七九年にニューヨーク市のグッゲンハイム美術館で大規模回顧展が開かれたことによって現代美術の巨匠の一人に仲間入りしたわけだが、小生は同時代美術についてはアンテナを立てていなかったので知らなかった。日本では西武美術館が一九八四年に回顧展を開いてようやく一般の美術ファンにも知られるようになったと言っていいと思う(むろんその展示は大津西武で見たはずだ)。

おそらくKunstsammlug(美術館)だったかな、とも思うのだが、公園のなかに位置しており、別館のようなところに同時代美術家の作品を集めた展示場があった(今HPを覗くと、すごく立派な建物になっている)。そこで常設展示として植松圭二らの作品とともに何点か並んでいた、と覚えている。ただし日記にはジャスパー・ジョーンズとポロックとモディリアニを見たことしか書き留められていないのだ。若かったなあ。

それはそれとして、久しぶりに開いた滞在記には、当時の雰囲気が濃厚に漂っているので少しばかり引用しておく。八月二十三日朝、アムステルダムを列車で出発した。

《三時間弱でデュッセルドルフ。両替、食事、ポスト、インフォ、と行ってオーハラさんに電話、四時にもう一度して欲しいということで五時に日航ホテルで待ち合わせ。郊外のアパートへおじゃまする。引越したばかりで少々片づいてないがきれいで広く約八万円くらい。そこで一息いれた後、毛布とマットを取りに彼の友人宅へ。ドイツ人の修復仲間の女性のアパート。東独の作家の作品がいくつか修復中。良いのなし。そののちケイジ・ウエマツさんのアトリエでマットをもらう。そこへちょうどノダさんという人が来ていたが版画家のノダさん。ウエマツさんは、九月四日からミュンヘンの美術館(カンディンスキーのコレクションで有名だとか)で個展をしてもらうとか。》

野田哲也と植松圭二のお二人にこんな形で出会っていたとは! このとき植松さんが写真の個展を開いたのはレンバッハ・ギャラリー(この後ミュンヘンへ行ってこの個展を見た)。デュッセルドルフは日本人も多く、住みやすい街だと言われていたが、日本人アーティストも多かったようだ。

《夜、オハラさんの友だちなどと食事。シラカワ氏(立体作家でデュッセルが世界から選んだ十三人の立体作家のなかに選ばれたそうで、ストラスブルグで哲学を学んだ後美術転向、パリ等でアカデミィへかよいデュッセルでまたアカデミィへ行っているそうだ)、もうひとりはアマギ氏、ムサビの彫刻を出ている私と同窓生で、Seさんを知っていた。ところがもっと縁が深いことにシラカワ氏はパリで私と油絵で同級生だったNaと知り合っており、彼からドイツの学校を探して欲しいと頼まれたこともあるそうだ。世の中、広いようで狭い。》

検索してみると、シラカワ氏というのは白川昌生氏のことのようである。《1981年ドイツ国立デュッセルドルフ美術大学卒業》となっているから間違いないだろう。

結局、オハラ家には四泊させてもらった(親子三人)。どういう知り合いだったか? 忘れてしまった。誰かにデュッセルに行ったら訪ねたらいいよ、などと言われたのだろう、このとき初対面だったことだけは確かである。何年か経って帰国しておられると聞いたが、このとき以来お会いしていない。その節は、お世話になりました。
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by sumus_co | 2012-04-25 21:18 | 雲遅空想美術館

聖マチコ伝


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金澤一志『聖マチコ伝』(JAGON BOOOKS、二〇一二年四月、ブックデザイン=金澤一志)。前号(?)でいいのだろうか、同じ判型の詩集のような雑誌のような(金澤氏は「bulletin 会報」と命名しておられるようだが、フランス語では「成績通知表」の意味もある)、

『みみずばれプロセス』
http://sumus.exblog.jp/17103935/ 

を頂戴した。今回もそのシリーズなのだろう、聖マルコならぬ聖マチコ伝。テクストはもちろん本文組、写真(カラーになった)など、さらにエスカレート、やりたい放題。それでいて「矩を超え」ない統一感に貫かれている。本文最終頁の散文がまさに聖マチコ伝。この素材で小説が書けそうだ。
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by sumus_co | 2012-04-25 20:20 | おすすめ本棚