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SOUVENIRS SUR APOLLINAIRE

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LOUISE FAURE-FAVIER『SOUVENIRS SUR APOLLINAIRE』(GRASSET, 1945)。ルイーズ・フォール=ファヴィエ『アポリネールの思い出』。アスタルテ書房のフランス書棚に、筋はいいが、状態のあまりよくない本がひとまとめに入った。東京の個人から買い入れたそうだ。そのなかから何冊かもらったうちのひとつ。

フォール=ファヴィエは小説家であり航空紀行作家のようだ。第一次大戦前夜、一九一二年頃にアポリネールやマリー・ローランサンと知り合って親しくつきあった。パリのサンルイ島に住んでおり、アポリネールやメルキュール・ド・フランス社の人々を招いてパーティなどを繰り返していた。サロンの若き女主人であったようだ。

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アポリネールはルイーズのアパルトマンへしげしげとやってくるようになり、彼女はアポリネール専用の椅子を窓際に置いた。サンルイ島の西の端にあったようでその窓からユルサン(Ursins)通にある粉袋を引っ張り上げるための腕木の突き出た切妻屋根のかつてジャン・ラシーヌが住んでいた家が見えたそうだ。

そして夜中の十二時になると、近隣の寺院の鐘がいっせいに十二を打つ。ノートルダム、サン・ジェルヴェ、サン・ポール、サン・セヴラン、サン・ニコラ・ヂュ・シャルドンネ、サン・ルイ・アン・リールそしてサン・ジュリアン・ルポーヴル……。

パリの大晦日は新年に向ってにぎやかに過すようである。パリ中の寺院の鐘が除夜の鐘よろしく鳴り響くのだろう。

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アポリネールの絵画詩「鳥と花束」。

それでは良い年をお迎えください!
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by sumus_co | 2009-12-31 22:55 | 古書日録

日本広告協会会報

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『社団法人日本広告協会会報』(社団法人日本広告協会、一九三四年一一月一五日、なお印刷が二〇日なので二五日の誤植かと思われる)。文字力のある表紙だ。同会報によれば「日本広告協会」は昭和五年十月二十八日に設立された。五周年記念号である(四周年?)。ちなみに「日本屋外広告協会」HPの沿革には以下のように説明されている。

《昭和6年
 交通広告の公式入札制度発足に伴い、競争等の整備を図る関係から、馬場聰吉氏(当協会初代副会長)が中心となって「日本広告協会」を設立。(屋外という名前はおかしいということから日本広告協会とした。)》

《昭和12年
 8月 上海事件勃発により日本広告協会全国大会(小樽)を最後にたちぎれとなった。》

なぜかこの会報の記す創立時期とは一致しない。会長は堀田晙二郎、相談役が三枝挙一郎であり、彼等の文章にも執筆者にも会員一覧にも馬場聰吉の名前は出て来ない。ただ屋外広告業者が中心の協会というところは一致する。

会報に掲載されている囲み広告では鉄道広告とネオンサインが目立つ。先日のビラのこともあるので鉄道関係を紹介しておこう。

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また型而工房同人・高橋実「商店建築の一考察」に面白いことが書かれていた。高橋は言う。強い色彩や線を使う広告は街全体の統一を頭において最も効果的な手段を選ばなければならない。ブルーノ・タウトが灰色のマグデブルグの街を原色に塗り替えたときも市民たちには受け入れられなかった。

《震災直後、東京のバラツク街に進出した画家達の彩管に彩られた街の風景を思ひ出す。印象的である可き店の存在が乱雑な色彩の中にカモフラージユされて、何時の間にか店舗の喪失を来さないとは限らないであらう。要はその人と方法にあるのだ。》

今和次郎らの「バラック装飾社」がこんなところに出てくるとは意外だったが、やはり印象的な出来事だったようだ。なお「型而工房」とは昭和三年に結成された、家具等の室内工芸品の標準規格化を図り量産製品の大衆への普及の基盤づくりを目指した建築家・デザイナーのグループで、蔵田周忠、豊口克平、小林登、中島賢次、斎藤(石川)四郎、手塚敬三、高橋実、伊藤幾次郎らが参加していた。豊口克平は武蔵美で教えていたので作品展示を見た記憶がある。

÷

『日本古書通信』966号の巻頭に間村俊一さんの「わが古本グラフィティ(青春編)」が登場していてビックリ。これがまさに青春期(姫路から京都・同志社時代)の回想となっていてじつに面白い。先頃のコクテイルのトークに来てくださって、京都時代に同人雑誌をつぎつぎ出したとおっしゃっておられたが、

《今出川キャンパスにテントを建て下手糞な芝居を上演するかたわら、創刊号ばかりの同人誌を発行した。その名も『緑葬館』、『鐵の處女』、『サラマンドラ王國誌』。先日この話を林哲夫氏にしたところ、「何を読んでいたかすぐわかりますな」と笑われた。》

ネタに使われていた(汗)。他にもびわこのなまず先生が連載開始。これから毎号、本業(?)の蘊蓄を傾けてくださるようで楽しみである。
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by sumus_co | 2009-12-30 21:26 | 古書日録

すいか

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絵本シリーズ。季節外れながら、ひらやまえいぞう(平山英三)『すいか』(福音館書店、一九九六年)。若冲の影絵を思わせるシャレた一冊。テキストが付いているのだが、まったくなくてもよかった。平山氏は一九三三年愛知県生まれ。東京芸大卒。多くの絵本を作っておられる。
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by sumus_co | 2009-12-30 09:38 | 古書日録

孤立の憂愁の中で

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高橋和巳『孤立の憂愁の中で』(筑摩書房、一九六九年二刷、装幀=石岡瑛子)。書皮がおもしろくて買った一冊。東京・新宿・戸塚町、谷書房。早稲田の古書店である。向井透史『早稲田古本屋街』(未来社、二〇〇六年)には項目としては出ていないが、年表に昭和四十二年《谷書房、神保町・金子書店より独立開業》とある。印刷されている市内局番が二〇二なのでおそらく一九九一年以前だろう。

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表紙から見返しへまわる角の折り方が独特。ごくたまに見かけるが、表紙をこの写真で影になっているところへ差し込むようなスタイルだ。書皮がはがれにくくなる。
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by sumus_co | 2009-12-29 20:59 | 古書日録

東松軒和食堂車

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タテ13cmほどの薄い紙片。Makino氏より頂戴した。メモにこうあった。

《古書の中に挟んであるのを見つけた紙片です。愚考するに、夜行寝台急行に連結されている食堂車の業者が配ったものか? いつごろのものか? 何線か? 尚、挟んであった古書はピエール・デルベ・平林初之輔訳「科学と実在」叢文閣、大正十四年九月刊、定価四円三拾銭でした。》

列車食堂といえば「日本食堂」だが、これは昭和十三年に「みかど」「精養軒」「東松軒」「東洋軒」「共進亭」「伯養軒」の六社を統合してできた会社である。そもそもの列車食堂の起こりは明治三十二年に山陽鉄道がはじめ、経営がうまくゆかずに明治三十四年に神戸の「自由亭ホテル」が引き受けたものという。

神戸の自由亭ホテル(大阪の「自由亭ホテル」=後の「大阪ホテル」とは関係がないようだ)は明治三十年に後藤旅館として開業し「自由亭ホテル」と改めた。同時に「みかど食堂」をも経営して繁盛したためホテルの方も「ミカドホテル」と改名したという。ホテルは三十九年に廃業。神戸駅構内には二〇〇三年まで食堂「みかど」があった。

いろいろ検索してみると「東松軒」は「水了軒」と名前を変えたとしている記述があったが、はっきりとは分からない。現在も盛業中の「水了軒」のホームページによれば、明治二十一年から大阪駅構内で水飴やアンパンの販売をしていたそうで、山陽鉄道、南海鉄道、阪鶴鉄道などにおいて駅売店経営、車内販売を行なうなど手を拡げて、明治三十九年に東海道線線三等急行列車に和食堂車を連結して営業、また南海鉄道難波〜和歌山間で列車食堂を営業しはじめている。とすれば統合六社に含まれていなければならないようにも思われるが、そうではないとすれば、どう考えるべきか。大正時代から水了軒という名前を使っていたのは間違いないようだが。

オークションサイトにかなりの数の「東松軒」のチラシが出ている。明治末ごろから昭和初期までにわたるようだ。はっきりとした年代は不明だが、イラストや印刷の雰囲気からおおよそ推定できる。明治末の東海道線の朝食は二十銭。大正中〜後期には三十五銭、そして四十銭になったようだ。夕食は五十銭。一品料理は三十銭あたりか。

鉄道には詳しくないので推測にすぎないが、おそらく外国の列車食堂などの習慣をまねたのではなかろうか。
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by sumus_co | 2009-12-28 20:44 | 古書日録

口笛文庫〜トンカ書店

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口笛〜トンカというのが神戸へ行くときのひとつのルートになってしまった。この阪急六甲駅からゆるい坂を降りてゆくと見えてくる口笛さんのたたずまいが好きだ。表の百円コーナーにも欲しい雑誌などがかなりあったが、やはり店内に積み上げられた雑資料の山を崩して点検するのが何より楽しい。今日は後のことも考えて控えめに四冊ほどと百円のCD二枚。『商店日米会話』(オリオン社、一九四六年)は安ければ集めたいと思っているジャンル。状態も良くて穏当な値段。

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三宮の坂を上り、ギャラリー島田で石井一男展の最終日をのぞく。よく売れていた。そこから元町へ向い、トンカ書店へ。ドア前の百円均一から二冊、店中で玉川信明『評伝辻潤』(三一書房、一九七一年)。お客さんがたくさんいて賑やかだった。われわれより年長のおじさん連と二十代の女子たちとはっきり二色に分かれるのが面白い。おじさん連からの買取がけっこうあるようだ。

さらに海文堂書店の古本市で二冊ほど買った。三百円均一のような棚があって、こちらも悪くない掘り出しだった。昨日のシーモア・クワストほどではなくともかなり満足度の高い神戸めぐりで今年は買い納め。
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by sumus_co | 2009-12-27 21:33 | あちこち古本ツアー

ブックイベントのたのしみ 12月27日 海文堂書店

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古本の棚に囲まれて開始を待つみなさん。これから人がどんどん入って満員御礼の状態になった。席の指示を出すF店長が中央奥に。

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居並ぶ四人娘(?)。多少緊張気味。

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トークのなかばに突然乱入するF店長。看板を忘れていた。

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無事終了のあいさつで滔々と自身の体験を語るF店長。古本屋になりたかったそうだ。

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光文社新書『一箱古本市の歩きかた』刊行記念トークショー
「ブックイベントのたのしみ」

● と き 2009年12月27日(日)
  開場14:30/開演15:00
● ところ 海文堂書店 2F・ギャラリースペース<Sea Space>
  http://www.kaibundo.co.jp/



<出演>
南陀楼綾繁さん(ライター・編集者)
石川あき子さん(Calo Bookshop & Cafe)
郷田貴子さん・真治彩さん・次田史季さん(貸本喫茶ちょうちょぼっこ)

誰でも一日だけの「本屋さん」になることができる一箱古本市や、日本各地のブックイベントの現状をレポートした『一箱古本市の歩きかた』が光文社新書から11月17日に刊行されました。それを記念して、著者で一箱古本市の仕掛け人でもある南陀楼綾繁さんが、ブックカフェをベースにさまざまなイベントを行なってきた、大阪の「カロ」と「ちょうちょぼっこ」の皆さんとともに、ブックイベントの進めかたや面白さについて具体的にお話しします。「本のイベントやお店をはじめたい」というヒトは必見かも!?

なお今回のトークショーは、開催中の「第6回 海文堂の古本市」(12月23日~1月11日。1月1日・2日を除く)会場でおこないます。古本好きにはたまらない、大量の古本に囲まれてのイベントになります。

★ 南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)
1967年島根県出雲市生まれ。ライター、編集者。古本、新刊、図書館、ミニコミなど、本に関することならなんでも追いかける。「不忍ブックストリートの一箱古本市」発起人。著書に『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『路上派遊書日記』(右文書院)、『老舗の流儀』(幻冬舎メディアコンサルティング)、共著に『ミニコミ魂』(晶文社)などがある。

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第6回 海文堂の古本市

● と き  2009年12月23日(水・祝)~1月11日(月・祝)
       (1月1日、2日は休業させていただきます)
● ところ  2F・ギャラリースペース <Sea Space>

 「海文堂の古本市」初の、“年越し古本市”になります。年末年始は休業している古本屋さんが多いので、その間、古本好きのみなさんは悶え苦しまれているのではないでしょうか?
さあ、こぞって「海文堂の古本市」にお越しください。古本探し今年の“締め”に、また新年のお宝ハンティングに!
 なお、12月27日(日)15時~17時は、光文社新書『一箱古本市の歩きかた』刊行記念トークショー「ブックイベントのたのしみ」のため、販売を中断させていただきます。どうぞご了承ください。

<参加古書店>
やまだ書店(平野商店街)/イマヨシ書店(平野商店街)/あさかぜ書店(明石市)/一栄堂書店(長田区)/オールドブックス ダ・ヴィンチ(中央区)

◉海文堂書店
http://www.kaibundo.co.jp/
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by sumus_co | 2009-12-27 21:06 | もよおしいろいろ

大正ロマン手帖

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石川桂子『大正ロマン手帖 ノスタルジック&モダンの世界』(河出書房新社、2009年12月30日発行、装幀・レイアウト=高木善彦、1600円)。野崎泉さんの『東郷青児』と同じ「らんぷの本」シリーズ。石川女史は竹久夢二美術館の学芸員なので夢二を中心にして高畠華宵、加藤まさを、蕗谷虹児、須藤しげる等をもれなく紹介しながら、宇崎純一もとりあげてくださっている。

他に画家だけでなく着物や洋服、流行色、化粧品、ヘアスタイル、キャリア・ウーマン、女学生、モダン・ガール、恋愛、マダム、少女歌劇、オペラ、キネマ、楽器、おやつ、百貨店、文化住宅、広告などなど、豊富な資料図版をカラーでおしげもなく紹介してあり、じつにコンパクトに繁栄する大正時代の側面にどっぷり浸れる構成となっていて、じつに楽しい。

驚いたのは「大正ロマン」という言葉の初出が一九七八年だということ。詳しくは本書をごらんいただきたいが、夢二生誕九十年あたりから使われ出したということだ。じゃあ、大正時代はどうだったのか(?)と思って、国会図書館のキーワード検索にかけてみると、やはり「ロマンス」「ローマンス」という単語を使った例はかなりあるが、「ロマン(浪漫)」は見当たらないようだ。「浪漫主義」はいくつかヒット。言葉はいつも意外なものだ。
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by sumus_co | 2009-12-26 18:19 | おすすめ本棚

大海辺

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小野十三郎『大海辺』(弘文社、一九四七年一月十五日、装幀=池田克己)。カフェ・ド・ポッシュの一箱古本市で詩人の箱から。ジャケット欠け。ジャケットは同じデザインでタイトルと著者名・版元名が入っている。装幀の池田克己も詩人。詩誌『日本未来派』(一九四七年創刊)の創刊に加わり編集を担当する。

内容は敗戦直後の抜殻のような空気のなかでの安堵と不安と光明を現わしているように思われる。朝鮮の労働者たちが半島に引上げた後の廃墟と化した風景をうたった作品が印象的だ。

「ぼうせきの煙突」全文。旧漢字は改めた。

 たそがれの国原に
 ただ一本の煙突がそびえてゐる。
 大和郡山の紡績工場の煙突である。
 ぼうせき。それはいま死んだやうな名だが
 私は忘れることが出来ない。
 明治も終りの夏の夜である。
 七十六年の周期をもつハリー彗星の渦が
 涼しくあの紡績の鋸歯状屋根の
 紺青の空に光つてゐたのを。

       ○

 ひとりゐる。若草山。
 風渡る。
 芒原。


煙突とくればこれ。同じく小野十三郎『大阪』(創元社、一九五三年再刊)の本文見開き。左の挿入写真は河野徹。河野は大阪の心斎橋二丁目「丹平ハウス」内に結成(一九三〇年)された丹平写真倶楽部のメンバーだった。

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そしてまた『ロトチェンコ』より。雑誌『Sovetskoe kino(ソヴィエト映画)』第四号(一九二八年)の一頁。こういう仰ぎ見る構図が特徴的。無意識にしろ、もしロトチェンコの煙突がヒントで河野の煙突が生まれたとしたら、それはすばらしいことじゃないだろうか。

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今気づいたが、『大海辺』表紙の鉄骨の一部のような写真もまさにロトチェンコである!
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by sumus_co | 2009-12-25 22:10 | 古書日録

ロトチェンコと北園克衛

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ある古本屋で Khan-Magomedov『RODCHENKO THE COMPLETE WORK』(THE MIT PRESS, 1987)を買った。かなり傷みがあるので、決して高くはなかったが、そう安いというわけでもなかった。何年も悩んだすえ、やっと先日決断したのだ。

何年間も売れずにずっとそこにあったというのも、ある意味、驚きである。それこそが古本屋の底力というものではないか。のぞくたびに棚が変っているというのも魅力のひとつだろう。だが、いつ行っても同じ本がデンと置いてある、これじゃないと古本屋としては浅いような気がする。

22日の季村×内堀対談を拝聴できなかったのが残念でならないが、内容はいずれ『ドノゴトンカ』に掲載されるというので楽しみにしておきたい。「森のことば、ことばの森」によれば、そのとき会場で内堀さんがボン書店の刊行した竹中郁『一匙の雲』(一九三二年)などを展覧したようだ。ちくま文庫版の『ボン書店の幻』表紙に並んでいる掌サイズのシリーズ。この『一匙の雲』と北園克衛『若いコロニイ』がボン書店の処女出版だという。

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上は内堀弘『石神井書林日録』(二〇〇一年)から。装幀は北園克衛。そして下が『ロトチェンコ』に掲載されている写真「The Theatre Square, 1932」、ポストカードのようだ。ロトチェンコは写真家としても多くの作品を残しており、影響力も小さくなかった。極端な人物の顔のクロースアップや建築物を見上げたり、見下ろしたりした構図、とくに被写体を斜め四十五度に撮るというのがとくに斬新だった。

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北園が『DES LIVRES』(シモン・クラ書店、一九二九年)を参考にして紀伊國屋書店の小冊子『本について』を発案したように、『若いコロニイ』の表紙もロトチェンコかあるいは類似の誰かの写真に触発されるところ(あるいは直接的な引用)があったのではないだろうか。そうだとすれば時差がほとんどないのが凄い。

なお『若いコロニイ』の表紙に写っている自動車はおそらく一九三〇年頃の「Ford Model A town sedan」(詳しい方に御教示願いたい)。
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by sumus_co | 2009-12-24 20:59 | 古書日録