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薔薇

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進一男『詩集薔薇』(書肆季節社、一九八七年)。政田岑生の編集・装幀である。できれば政田本を蒐めたいとは思うものの、コンプリートはまず不可能だと分かっているので、どうも熱が入らない。というのは高額な豪華限定本を多数出版しているためである。しかし安ければ買っておく。これは昨日のOMMで三百円。Mさんより、またもや収穫報告あり。

《今日も懲りずにOMMに。中尾さんもお見えでした。「婦人画報」昭和12年2月号表紙佐野繁次郎300円を見つけて満足。厚生書店さん。街の草さんで1冊「白秋全集第六巻」アルスで表紙がきれいなのがありましたので。これも300円。さっさと帰ってきました。携帯で撮った写真です》

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う〜ん、昨日これと同じものを別の古書店で見つけた。2000円だったのでパスしたのだが……参りました。

÷

クラクフはネットでいろいろ調べてみると、第二アウシュヴィッツのある都市だ。ダ・ヴィンチの「白貂を抱く貴婦人」(先年、日本でも公開された)もここで見ることができ、スタニスワフ・レムが住んでいた(故郷はウクライナ)、「死の教室」のタデウシュ・カントルもクラクフで没している。

なおコメントは非公開になっていることもあるが、当方は全部読めるので、気にせずに、というか気づかずに返事を書き込んでいる。あしからず。

÷

白水社の本、『古本屋を怒らせる方法』というタイトルになった。これは雑誌『coto』に発表したエッセイの表題で、「P-book」という手作り豆本シリーズの一冊にも用いた。今日、三校が届いたので、古本に興味のない一般読者として、ナベツマに読んでもらう。予期せぬ疑問を提起され、いくつか表現を訂正した。
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by sumus_co | 2007-06-30 21:04 | 古書日録

クラクフ KRAKOW

小野さま

東欧通の田中氏に問い合わせましたろところ、以下のような懇切なご教示を賜りました。ご参考になればと思います。

《さほど大きな町ではなく、いわゆる旧市街(ここに古書店は集中しています)はひたすらに全部の路を歩いても2時間はかからないと思います。僕の地図の方から書き出そうかと思いましたが、ポーランドの電話帳をネットで調べたところ、ざっとしたリストが出てきました。このページへのリンクをはっておいたほうが便利かと思いますので。

http://firmy.pkt.pl/miasto_branza/krakow_antykwariaty_QW50eWt3YXJpYXR5X0tyYWvzd18x.html

http://firmy.pkt.pl/miasto_branza/krakow_antykwariaty_QW50eWt3YXJpYXR5X0tyYWvzd18y.html

22軒、登録されています。

ポーランドの古都で、大学の町でもありますので、非常に固い古本屋から、場末の古本屋のような雰囲気のところまでいろいろあります。チェコと違って、あまり絵本などは見かけなかったような記憶はありますが、良い本がたくさん見つかると思います。僕も行くたびに買いこんでは後で送るのに苦労しました。

ポーランド語で古本屋はantykwariat(アンティクファリアート)、ほかにもksiegarnia (クシェンガルニャ)が書店です。》
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by sumus_co | 2007-06-30 14:47 | 古書日録

OMM〜箱庭

大阪、天満橋のOMMへ。九時過ぎの電車に乗ったのだが、十時開店前に着いた。改札で中尾さんとばったり。開門前の行列にも見知った顔があり、会場でも砂の書さん他の人たちとあいさつ。Mさんは会社があるから今日は無理とおっしゃっていたが、後で聞くと、有給をとりました、とのこと。ご苦労様です。さきほどメールで届いたMさんの収穫は以下の通り。

《「モンマルトルカルティエラタン藝術放浪記」昭和8年春秋書房函及び背一部欠100円、以下は300円「春の犠牲」竹内勝太郎装丁榊原紫峰函欠、「壮年」林房雄装丁木村荘八第一書房函欠、「同二部」函、「ヒューマニズム」細川新書、「葛西善蔵全集第一巻」昭和3年改造社装丁平福百穂函欠。以上街の草さんのお世話になりました。》

そうそう、小生も街の草へ直行しました。300円均一でかなりいい本が大量に放出されていた。そこで青木正児『支那文学思想史』(岩波書店、一九四三年)を見付けて喜ぶ。他にもいろいろあって迷ったが、五冊ほど購入。余所でも数冊。これぞというものはないにせよ、ひとまず満腹。

古本ソムリエ氏は重役出勤。行列に並びたくなかったとは余裕だ。昼食のときに『富民』を見せてもらう。たしかにこれは貴重なスミカズ資料である。まだまだ見過ごされたものが眠っている。山田先生ともバッタリ逢って小林かいちやスミカズの話を。新著を頂戴する。

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午後二時に北浜の「アトリエ箱庭」へ。市田文子さんらの「中原中也を綴じる〜テクストと繋がるルリュール」展を見る。渋く、美しい展示である。手仕事はやはりいいものだ。

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とらんぷ堂さんも古本レジ袋を下げて来場、三人で古本談義を。この展示は明日午後七時まで。
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by sumus_co | 2007-06-29 21:53 | もよおしいろいろ

檸檬

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贔屓にしている蕎麦屋「味禅」へ。今春、新町通仏光寺下ルへ移転した。以前は烏丸通に面したビルの地下だったが、今度は町家である。五月にご主人がDVD『誰でも簡単 蕎麦打ちを極める!! 〜観れば打てる 本格蕎麦打ち』を出したそうだ。久々にうまい蕎麦を堪能した。写真中央の石のモニュメントは「大馬鹿門」という味禅のシンボル。

食後、その附近の町家を眺め歩いていると、自転車に乗った男性から声をかけられた。砂の書さんだ。「明日、OMMですね!」という合い言葉で別れる。

OMMと言えば、金井書店よりOMMへの参加案内と『えぽっく』54号が届いていた。A2判の一枚ものだが、両面カラー。目録は金井、球陽書房、九陽書房の合同。渡辺明子さんのコラム「お菓子のはなし」には八重洲の東京風月堂、榮太樓などが登場する。ケチをつけるわけでは決してないが、おそらく風月堂は凮月堂が本当だろう。ただ風月堂としていた時期もあったのか、多くの文人が風月堂と書き残している(拙著『喫茶店の時代』参照)。ちなみに喫茶店として有名だった新宿風月堂とこちらの凮月堂は無関係。

勘違いということでは、以前にも書いたが、梶井基次郎がレモンを置いたのは河原町通りにあった丸善ではない。当時は三条通にあった。

それから「ほっこり」という京言葉。これは「疲れた」ということである。ただし最近では「ほっこりする」と言えば、一服するとか、ほっとするという意味に用いられることが多い。かなり年配の生粋の京都女性(「京おんな」が正しい用語か)でさえ「一服する」の意味で使っているのを身近に聞いたことがある。誤用も慣用になれば通用する。

「檸檬」と言えば、最近、読み返した。以前は気にもかけなかったが、「檸檬」は雑誌『青空』の創刊号(一九二五年一月)の巻頭に載っていたのだ。そして二号には「城のある町にて」が掲載された。ふたつの珠玉の作品を相次いで発表した梶井はちょうど二十四歳だった。
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by sumus_co | 2007-06-28 20:42 | 京のお茶漬け

野田書房臨時通信

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『野田書房臨時通信』(野田書房、一九三七年十月二十八日)のコピー。野田書房主・野田誠三による中原中也の追悼文が収められている。中也は死ぬ一月半ほど前に野田書房から『ランボオ詩集』を刊行した。それについては野田はこう説明している。

《八月、突然、僕のところへ来られて、「ランボオ詩集」を本にして呉れ、もう随分、長いこと原稿は持つて居たんだけれど、ーーと大変、本にすることを急いで居られた》

《出してみると俄然、凄い売行だつた、旬日ならずして、手持品は全部売切、取次店からは追加註文が、しきりなしに来る、手元に一冊も本がないので、書房用の保存本から、自分のために残して置いた一冊も出して了ひ、取次店に頼んで市内の売れてない店から引上げて来たものを註文に廻はすといふ騒ぎだつた》

これに対して中原の日記を見ると、こう書いてある。創元社版(一九五一年)より。

《八月十一日/野田書房より「ランボオ詩集」の初校来る。わりつけが目茶々々なので閉口。》

《八月二十五日/ランボオ詩集三校発送。》

《八月二十八日/ランボオ詩集第四校発送。(責任校了とす。)どんな本になることやら、俺は知らない。/「永遠の中耳炎氏」即ち野田誠三がやることだ。俺は知らない。奴は校正刷を送る以外、何を問い合せても一度の返事もしない。虫のいい奴!》

《九月十五日/上京。野田よりランボオ詩集発送》

《九月二十五日/林、深田、川端三先生に「ランボオ詩集」を届く》

また、九月十七日付の母宛の手紙にはこう書いてある。

《「ランボオ詩集」出ました。お金の代りに五十部呉れましたので方々へ送りました》

野田は中也が八月に訪ねてきたと書いているが、十日ほどで初校が出るほどに組めるものだろうか? 詩集だから出来ないこともないかもしれないとは思うけれども……。先日の大江健三郎が渡辺一夫宛署名入り『ランボオ詩集』を渡辺からもらい、それを中原中也記念館へ寄贈したニュースについて少し何か書こうと思って半日いろいろ探していた結果、上のような疑問が湧いて来た。新しい中也の全集、欲しい。
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by sumus_co | 2007-06-27 22:54 | 古書日録

Cézanne

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ROGER FRY『Cézanne a study of his developement』(Hogarth Press, 1927)。英国の美術評論家ロジャー・フライの『セザンヌ』(ホガース・プレス)、これは中島俊郎氏が先日のトークバトルのときに秘蔵書として公開せてくださった一冊。 フライはニューヨークのメトロポリタン美術館のキュレイターとして、大富豪で同館の理事だったJ.P.モーガン(モルガン)に招かれ、一九〇四年から一〇年まで働いた。彼はその任期中の一九〇六年に初めてポール・セザンヌの作品に接して衝撃を受けた。モーガンと意見を異にしてロンドンへ戻った後、 "Manet and the Post-Impressionists at the Grafton Galleries." という展覧会を組織したが、保守的な英国の鑑賞界からは酷評されたという。「後期印象派」という言葉はこのとき初めて公に用いられた。(中島先生のフライの書物を求めた苦難の物語も近刊『spin』02で読めます!)

昨日の新聞に出ていた液晶テレビの広告。サント・ヴィクトワール山の写真を大きく、セザンヌの絵を小さく、載せて《自然そのままの「美」の世界》などというおかしなコピーを付けていたけれど、セザンヌが「自然から学ぶ」と言っているのは何も《自然そのままの》表現を目指したというわけではない。それは絵を見れば誰にでも分かると思うのだが……。

エクス・アン・プロヴァンスのセザンヌのアトリエには一度だけ行ったことがある。わりと大きな建物の二階をほぼ全面使っていた。一九八〇年の一月だったか、まったく閑散としており、列車から見たサント・ヴィクトワール山は特別に絵心をそそるところもない白っぽい岩の突起であった。セザンヌが八十枚以上も描いたのはどうしてだろう。ありふれたリンゴを飽きもしないで描いているセザンヌにとって、自然の探求とは要するに自己の内面の探求に他ならなかった、そういうことかもしれない。

÷

りーちあーと最終日。夕方、撤収に出かけた(不在中に来て下さった皆様に深謝です)。今回もいろいろな新しい出会いがあってそれなりに有益な展覧だった。と、古本ソムリエ氏より電話がかかってきた。今日、氏が最近発見したスミカズの表紙画のある雑誌を持参してくれたそうだ。入れ違いになって、見られなくて残念だ、と思ったら、「今日の読売新聞の夕刊にこの雑誌のことが出ています」というではないか。さっそく駅の売店に走って入手すると、カラーでデカデカと紹介されている。

それは一九三六〜七年刊の農民雑誌『富民』(富民協会)十冊。今、国会図書館を検索すると『富民協会報』(1巻1号〜8巻1号、1929-1936)の後を受けて『富民』(8巻2号〜31巻3号、1936-1959)となったらしい。その後も『農業富民』『Fumin』と誌名を変えて継続されているようだ。スミカズらしい画風というわけではないが、この時期の仕事が見つかったことは貴重である。それにしてもソムリエ氏はネットを使って集めたそうだから、均一パトロールだけにとどまらないその眼力、おそるべし。
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by sumus_co | 2007-06-26 22:20 | 古書日録

アルトー後期集成III

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『アルトー後期集成III』(鈴木創士・荒井潔・佐々木泰幸訳、河出書房新社、二〇〇七年、装丁・AD=ミルキィ・イソベ)。「アルトー・モモのほんとうの話」「アンドレ・ブルトンへの手紙」「カイエ1945」「カイエ1947」「カイエ1948」の諸編が収録されている。

「アルトー・モモのほんとうの話」は一九四七年一月十三日月曜日にヴィュー・コロンビエ座で行われた講演のための原稿である。実際にこのような内容の話をしたのかどうかは分からないらしいが、当夜はジッド、ブルトンを初め、ポーラン、カミュ、サルトル、ピカソ、ドラン、ミショーなどなど新旧のオールスターがそのあまり広くない会場に勢揃いした。テクストそのものは散文詩のようなもので、たしかに非凡にも思えるにせよ、間違いなく、これを語るアルトーという存在には鬼気迫るものがあったに違いない。その講演の様子を報告したジッドらによる記事も収録されており、そちらはまたすこぶる興味深い内容である。

なおヴィュー・コロンビエ座はNRFの重役であり、評論家、演出家だったジャック・コポーが尽力して一九一三年に開場した劇場。岸田国士は一九二〇年にここでコポーやルイ・ジューヴェらと親しくつき合い最新の演劇を学んだ。一九三七年、岸田は久保田万太郎、獅子文六らと文学座を結成することになる。

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直接、関係はないけど、昨夜見た「情熱大陸」の森山開次がヴェネチアで踊ったシーンを上のアルトーの講演会と重ねてしまった。なかなか強烈な印象であった。で、次回はいよいよ内澤旬子の巻だー!

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本日はお習字の日。今度の本のタイトルを筆文字でという依頼が担当の編集者S氏よりあったため。表紙に使うとなると、いろいろ邪念が入って(判型や背の巾を考えて)しまい、ただでさえ伸びない筆がいっそう伸びない。中川一政はとくに好きというほどでもないが、『裸の字』(中公文庫、一九九〇年)を取り出して「へたくそだなぁ」などと眺めたりした。
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by sumus_co | 2007-06-25 21:55 | おすすめ本棚

六白金星

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織田作之助『六白金星』(三島書房、一九四六年、装幀=鍋井克之)。本日も、りーちあーと。まずまずの賑わい。知人では季村さん、粕井さん、来場。そしてオダサク倶楽部の皆さんには、波屋書房をめぐるさまざまな情報をいただく。当時の画家と作家たちの交流についての研究がなおざりにされている等、同感すること多し。

上の本の装幀者・鍋井克之についてはかつて『BOOKISH』誌上で文業の再評価を訴えたところだが、実際問題としてそれら大阪の人脈をどのように描き出すかは難しい。一つのアプローチとして、例えば、波屋書房という書店・出版社をハブにしたような交遊図が描ければいいのではないか、と思う。

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「漱石がやってきた」という連載が朝日新聞にあるらしいが、気づかなかった。hanaさんに教えて頂いた。これは3「社内版」の巻。

《東京と大阪の朝日新聞(東朝、大朝)は漱石の小説を同時に連載する。大朝の活版部員の一部が掲載翌日、新聞印刷に使い終わった鉛の版(組み版)を崩す前に、こっそり印刷して和装の本にした。これが漱石の朝日「社内版」だ》

《「社内版」は現在、神奈川近代文学館、岩波書店、明治村(愛知県犬山市)などに、「坑夫」「門」「それから」「彼岸過迄」などが所蔵されているが、「三四郎」は確認されていなかった》

ところが今春、『三四郎』が古書の市場に出たという。漱石先生はやはり人気があったのだ。小学生からファンレターもらってたらしいし。
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by sumus_co | 2007-06-24 22:40 | 古書日録

coupure

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昨日は、終日、りーちあーとに詰めていた(ご来場いただいた皆様に感謝です。いよいよ26日火曜日まで、お近くの方はぜひのぞいてやってください)。hanaさんにとらんぷ堂さんという『dioramarquis』執筆者の方々とお話できて喜んでいたら、その後、羽良多平吉さんが見えられて吃驚する。「フェルメールみたいですね」とはもったいないお褒めをいただく。閉店後、マン・レイ・イストさんと泡のジュースを飲んで帰宅。

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数日前に海文堂書店でのトークバトルの写真が届いた。トークの内容もほぼ編集を終えた。上図は鈴木創士氏が当日持参していた『coupure』。以下トークの一部を引用する。

鈴木 フランスのシュールレアリスムのグループは五月革命の後解散するんですが、その生き残りが出したものです。五月の街のなかに自分たちの姿を認めた、だからグループを解散するのだとか言って。その後、ブルトンの遺言執行人になったジャン・シュステルという批評家がいるんですが、その連中が出したビラというかパンフがこれなんです。
林  色使いはサイケですね。何年の出版ですか?
鈴木 一九七〇年。『クピュール』と言って「切り抜き」という意味で(「断絶」、「切り傷」という意味もある)、全部、別の雑誌や新聞の記事を切り抜いて寄せ集めているんです。面白いのは、何号だったかな、サルトルが編集長だった『人民の大義』っていうマオ派の新聞があったんですけど、破壊活動の扇動か何かの罪で発禁になったんですよ、それをそのまんま載せて、またこれも発禁になるんです。捕まるためにやったみたいな。
林  確信犯ですね。
鈴木 綺麗でしょ。さすがシュールレアリスト、デザインも上手い。
林  どこで手に入れたんですか?
鈴木 パリで。一応、古本屋とかも行ってましたから。
林  そう言えば、パリではいろいろな有名人に遇ったそうですね、ロラン・バルトとか。

この続きは『spin』02にて、八月初め刊行予定。
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by sumus_co | 2007-06-24 09:42 | spin news

dioramarquis 02

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『dioramarquis 02』(アトリエ箱庭、二〇〇七年四月、デザイン=羽良多平吉)、特集・プラトン社。箱庭さんより頂戴する。表紙も本文のうち12ページがカラー印刷でプラトン社の本が美しく再現されている。『きりん』のページもすばらしい。野崎泉、小野高裕、幸田和子、未生響、華雪、黒木まがり、扉野良人、宮下桃子、東瀬戸悟、戸田勝久、佐藤貢、中山博之、鯵坂兼充、伊東琴子、古川梨花、石井章、森元暢之、各氏の執筆等あり。1000円。

アトリエ箱庭:
〒541-0041 大阪市中央区北浜1-2-3-301
Tel : 06-6203-5877

アトリエ箱庭で開催中の展示
◉中原中也を綴じる - テクストと繋がるルリユール Reliure liée au texte
Exhibition atelier Alde
アトリエ・アルド
2007.6.1(fri) ~6.30(sat) 2:00pm~7:00pm 
open : 木曜〜日曜日 / close : 23日(土曜),24日(日)
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by sumus_co | 2007-06-24 09:36 | おすすめ本棚