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<   2007年 05月 ( 30 )   > この月の画像一覧

伊達与作

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石川一口講演、丸山平次郎速記『伊達与作』(駸々堂、一八九九年)。石川一口は大阪で有名だった講釈師。法善寺境内に、こちらも名高い「夫婦ぜんざい」に並んで石川一口の講釈小屋があったそうだ。伊達与作は丹波篠山で馬追いをしていたのが、文武に励んで、江戸で立派な武士になった、類いまれな出世をした実在の人物らしい。

延宝五年(1677)に京都の役者嵐三右衛門が初めて丹波与作の物語を演じ好評を得、近松門左衛門が「丹波与作待夜の小室節」(宝永年間1704〜11)という浄瑠璃にし、吉田冠子・三好松洛作「恋女房染分手綱」(宝暦元年・1751初演)でも三吉(与作と重の井の子)と重の井の別れのシーンはお涙頂戴の見せ場となっている。

これは貸本だったため別の表紙が付けられていて、上図の絵のあるところが本表紙になる。本文用紙は講談本らしく粗末ながら、多色木版画の折り込み口絵は華麗である。絵の作者について、署名はカイ(こざとへんに界)泉と読めるようだが、まだ調べていない。達者な筆だ。

÷

用美社の加藤一雄情報が入った。ようやく入稿となったようで、六月中には出来の見込みらしい。時間をかけただけのことはきっとあるのだろう。期待しよう。

もうひとつ。例の、あの、待ちに待った古書目録、やっと完成だとか。来週中には届くらしい。どんなふうに仕上がっているのか。いよいよ楽しみである。

÷

ようやく流し台の配水管が直った。流し台メーカーのおじさんが修理に来てくれた。
「これはステンレス・ホーロー流し台としてはいちばん最初の製品ですなあ」
と言われて驚くナベツマ。ステンレス・ホーロー流し台とはシンクがステンレスで扉などの外装がホーローになっているタイプ。
「でも今ごろのもんとはステンレスの厚みが違いますよって、ビクともしてませんなあ」
最近はステンレスが薄く、十年も使えばシンクそのものが傷んでしまうのだとか。そう聞いても、嬉しいような、嬉しくないような。できれば流し台ごと取り替えて欲しかったナベツマであった。

ちなみにナベツマの生まれた一九五六(昭和31)年、住宅公団が「晴海団地」にステンレス流し台を採用して、本格的量産体制に入った。一九八〇年には85パーセントの普及率。
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by sumus_co | 2007-05-31 21:07 | 古書日録

絵葉書国人物誌

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『彷書月刊』6月号、特集は「絵葉書国人物誌[大正・昭和初期編]」。昨年の明治編とともに、これは役に立つ。小生も宇崎純一のことを書いている。

と、やはり執筆者の一人、橋爪節也氏から電話があった。氏は川崎巨泉(大橋巨泉ではないよ)という大阪の趣味人について書いているのだが、この原稿のために巨泉の住所を調べてびっくり。御堂筋の横断歩道に住んでいた(!)。もちろん御堂筋が拡幅される以前の話。そんなささいなことでも研究者にはとびあがるほど嬉しい発見なのだね。

ハルミンさんが骨折したというのは「浅生ハルミンの『私は猫ストーカー』 passage」で知っていたが、今月の連載は上のようなイラストだけとなった。すごく新鮮な誌面になっている。もちろんハルミンさんの文章も好きだが、毎回(隔月連載)これでもいいかも知れない。グレちゃんも終わったことだし。ハルミンさん、どうぞ、お大事になさってください。みんなもハルミンさんにはげましのお手紙を書こう!(『彷書月刊』編集部宛へ)

÷

「殯の森」が最高賞パルムドールに次ぐ、グランプリ(審査員特別大賞)を受賞したというニュースがたびたびTVから流れる。主演のうだしげきさんは宇田滋樹さんで、奈良で古本屋をやっておられる。とてもいい文章を書く人だとは思っていたが、演技もできるとは、驚きである。それについてナンダロウくんは否定的な意見を書いている。いずれ観てみたい。川崎彰彦『ぼくの早稲田時代』(右文書院、二〇〇五年)の出版記念会は宇田さんの店で行われた(デイリー・スムースに書きました)。もうすでに懐かしい話になってしまった。
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by sumus_co | 2007-05-30 21:39 | 著述関連

a hundred poems

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永井宏『a hundred poems』(WINDCHIME BOOKS、二〇〇三年、装幀=八起十利好/平地緑)。WINDCHIME BOOKS らしいオシャレな詩集。版元の住所は神奈川県三浦郡一色町葉山だが、ここには奥成達さんが住んでおられ、用美社がある。近所の古本市場の105円棚にあった。不思議なことだ。そうそう、用美社と言えば、加藤一雄はどうなったのだろう?

路上の植草甚一   永井宏

昔、植草甚一というひとがいて
新宿でよくみかけた
白い髭をたくわえ、空色のジャケットやペイズリーのスカーフを身につけ
ニューヨークによく出かけては、本屋を覗き
ミステリーを始め、趣味人の目つきで見つけた本を山ほど買って
ホテルの部屋を占領させる、そんなひとだ
毎日の生活は
買い漁った本などを積み上げた部屋に一日篭り
ポットに詰めたコーヒーを飲み、葉巻をふかし
本を読み
ジャズのレコード眺め
ときどきはロックのレコードにも興味を示した
そして、個人的な経験や視線から生み出したエッセイをたくさん書いて
僕らにペダントリーな風景の描き方を教えた
どれひとつとして、そこから具体的に学ぶべきものはなかったのだけど
そんな生き方が素敵だと意識だけはさせられた
(中略)
昔、植草甚一というひとがいて
彼を新宿でよくみかけた
だから、きっと、紀伊國屋の隣のギャラリーで目が合ったとき
一度、こんにちはと、親しみを込めて挨拶をしたんだ

÷

白水社から出る本の再校が届いたので、じっくり読み直す。単純な年号の間違いとか漢字の間違いとか、ポカミスがまだいくつか残っていた。あぶないあぶない。でも、まあ最終的には、読者の方々に校正してただきましょう、ということで、よろしく。このまま進めば、八月に刊行予定です。
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by sumus_co | 2007-05-29 20:50 | 古書日録

愛の人間学

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愛の人間学
2007年6月30日 初版第1刷発行
編著者 林信弘
発行者 高菅徹夫
発行所 高菅出版株式会社

カバー・デザイン 林哲夫
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by sumus_co | 2007-05-29 19:51 | 装幀=林哲夫

THE ESSENTIALS OF ADVERTISING

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FRANK LEROY BLANCHARD『THE ESSENTIALS OF ADVERTISING 』(McGRAW-HILL BOOK COMPANY, LONDON, 1921)。元町の古書倶楽部で300円だった。ABeBooks.comで見ると約20〜40USドル。広告のイロハを解説した入門書である。三分の一ぐらいまでは熱心に読んだ形跡あって訳語などが書き込まれている。リプトンの図版には「最小のスペースに最大の表示」という説明がある。内容的にはオーソドックスなもの。

÷

新居は阪急の駅から徒歩三分あまり。その駅ビルの一階にTSUTAYAが入っている。ナベツマの報告によれば、新作映画には、もうVHSというのはないのだそうだ。DVDばかりになっているらしい。

五年ほど前にTVセットを買い換えるとき、テレビデオ(テレビとビデオが一体化したもの)を買おうと、ある家電量販店へ行った。ところがそこの若い店員が「ビデオなんてもう五年もしたら無くなりますよ、DVDが付いてないとだめです」と言った。えー、そんなことないだろう、とは思いつつ、DVDとビデオと両方見られるタイプを購入した。奥行きが40cmもある立方体の機械だ(薄型TVなんて高値の花だった)。

五年経って、彼の予言の正しさが実感されつつある。ただし、最近、その家電量販店は倒産してしまった(われわれがTVを買った支店はとっくになかった)。あの店員がそこまで予測していたかどうかは定かではない。
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by sumus_co | 2007-05-28 20:54 | 古書日録

萬巻 第20号記念号

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『萬巻』第20号記念号(大阪古書研究会)。表紙がカラーで本文にもカラー図版が十一頁ある。『萬巻』としては破格の体裁だ。表紙になっているのは杉浦非水『非水一般応用図案集』(平安堂書店、一九二一年)の多色木版画から取られた猫たち。

÷

昨日、神戸へ向かう電車の中で小学五年生くらいの少女が二人立ち話をしていた。聞くともなく耳をそばだてる。眼鏡の少女は家でまともな食事をしていないような話し振りだった。

「食欲はめっちゃあんのにさー、食べんのがめんどくさい」
「なに食べてんの?」
「ごはんは、たいていケーキ」
「ジュースとかのむの?」
「いや、ミルクかお茶しかないねん」
「家では何やってんの?」
「パソコンいじってん。アニメのサイト。オタク。でもさ、十中八九はエロいのばっかりやけどな。イラストをダウンロードしてペイントにとって、コピーしたり、待ちうけにしたり」

ううむ、リアルな会話であった。
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by sumus_co | 2007-05-27 20:11 | 古書日録

口舌バトル無事終了

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午前十一時過ぎに芦屋川のHAZで熊田司氏のコレクション展を見る。木版、小口木版、銅板、石版と版式別に書物、引き札、チラシ、版画などの刷り物を展示してあり、たいへん参考になった。明治時代のものが中心だったが、普通の美術史では見過ごされているジャンルであろう。

上の猪は途中のガード脇に立てられた動物に注意の看板。イギリスでは羊のマークをよく目にしたが、芦屋川だけに猪なのだ。とてもスマートなイラストである。

÷

会場に入る前に数軒の古書店をのぞくも、これといった収穫はなし。午後一時半に海文堂書店に到着。中島、鈴木両氏はすでに来られていた。二時から四時までびっしりお二人のバトルを引き出す。これは録音したので『spin』の第二号に掲載する予定。お楽しみに。

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午後五時に三宮山側の焼き鳥のんちゃんで打ち上げ、鈴木氏の同級生の方々も見えて盛り上がった。午後八時にのんちゃんは終了。二次会へ向かう一行と分かれて帰宅。
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by sumus_co | 2007-05-26 22:46 | spin news

浜のまさご

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『浜のまさご』は、和歌の主題別に解説と参考作品が挙げられた一種の参考書。これは雑の部。何方、何在、言志…………貴賎、憂喜、遊子。明和五年は一七六八年だから二百四十年前の本ということになるが、興味をひかれたのは版元名に捺されている印である。「銭屋惣四郎版」に重ねて「竹苞楼」という朱文角印が見える。これは今も寺町御池下ルにある竹苞書楼(以前は竹苞楼だった)である。検索してみると松岡正剛「千夜千冊」に下記のような記述があった。

《京都に書肆が急にふえたのは寛永と元禄のことで、須原茂兵衛本店、松柏堂、村上平楽寺勘兵衛店、金屋、風月、永田文昌堂、丁子屋、銭屋なんてところが、寺町を最初に、ついで二条、三条あたりを中心に目白押しになっていった。
 平楽寺書店、永田文昌堂はいまも健在である。丁子屋は昭和の戦前まであったし、銭屋惣四郎は名前を変えて、たしかいまは佐々木竹苞堂になっている。》

《名前を変えて、たしかいまは佐々木竹苞堂になっ》たのではなく明和時代から竹苞楼を屋号としていたようである。

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どしゃぶりの雨の中、東京からの客と一緒に相国寺承天閣美術館で行われている若冲展を拝観した。平日、豪雨にもかかわらず長蛇の列だった。「釈迦三尊像」と「動植綵絵」全33点がおよそ120年ぶりに再会したというキャッチフレーズでかなり宣伝しているから当然かもしれない。しかし行列に加わった甲斐はあった。一室に「釈迦三尊像」と「動植綵絵」が一望できるように展示されており(観客がいなければサイコーだが)、絢爛たるものだった。若冲は何度も見ているけれど、この一室はもっとも印象深い。拙著『帰らざる風景』で若冲について書いているのでご参照あれ。

ということで『浜のまさご』は若冲が生きていた時代の本ということで書影を出してみた。

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昨日報告した水漏れ。水道屋さんが様子を見に来た。流しの下部の覆い板をはずすと配管がサビだらけ。やはり長期にわたって漏れていたのだ。 daikatoti さんのご心配が当たっていないことを祈るのみ。

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明日はいよいよ海文堂書店の口舌バトルです! 『古本暮らし』を一冊プレゼント用に持参しますので、ふるってご参加ください。
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by sumus_co | 2007-05-25 22:13 | 古書日録

阪急美術 第四十四号

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『阪急美術』第四十四号(阪急百貨店、一九四一年五月五日、表紙装釘=川西英、表紙題字=喜多村緑郎)。編集兼発行人が山内金三郎。卷末の「美術往来」という日録欄に《早く一本立ちにして、名実ともに恥ずかしからぬ新古美術と茶道雑誌に成長させたいものだ》とある。なお創刊号は昭和十二年十月十日発行。

赤字で表紙に旧蔵者の書き入れがある通り、高安吸江「光悦の謡本」という記事が重要であろう。本阿弥光悦の自筆もしくは同系の原稿を版下として造った活字本で、光悦の意匠装幀により美書として知られている。五種のグレードがあるらしいが、高安稿によれば、その演目は全部で百二十五番だそうだ。展覧会場のショーケースで何冊か見た記憶があるが、やはりきわめて豪奢かつ簡素な造本だと思った。

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本日はほぼ終日、転居通知の宛名書きですごす。合間に内田樹先生の『寝ながら学べる構造主義』(文春新書、二〇〇三年九刷)を寝ながら読む。一九五〇年代のアルジェリア戦争のとき「絶対的正義」という当時の「常識」にとらわれず

《フランスとアルジェリアの言い分のいずれが正しいかは、私には判定できない》

と正直に語った知識人は著者の知る限りアルベール・カミュただ一人だった。これがすなわち構造主義の考え方だ……と。なるほど。

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ナベツマが大阪の南部へ仕事に出かけたので、小生が料理をしようと、流し台の下に収納してあった深鍋を取り出した(ルクルーゼではありませぬ、ただのアルミ鍋)。蓋を開けると、おや? 底の方にすでに水が幾分か溜まっている。しかもやや濁っている。前回使った後、忘れていたのか、いや、そんな馬鹿なことはあり得ない。水の湧いて出る鍋! 湧水ナベ……なわけもない。

で、流し台の下にもぐってよくよく調べると、配水管の継ぎ目からごくわずかに水がもれ出していた。それがポトリと鍋の蓋の端の方に垂れて、そのまま蓋の側面を伝わって蓋と本体の隙間から内側へすべり落ちたようだ。コップ一杯くらいはゆうに溜まっていたので、何日もかかったのだろう。水道管の構造に問題があったか、いや、単に古いだけだろう。
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by sumus_co | 2007-05-24 22:02 | 古書日録

本好きガチンコ対決 海文堂書店にて!

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by sumus_co | 2007-05-23 21:35 | spin news