林蘊蓄斎の文画な日々
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<   2006年 09月 ( 20 )   > この月の画像一覧

満面の笑顔と小指の夜長かな

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諸々の消耗品を買う為に町中へ出かける。ついでに近代美術館で「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」を見る。応挙、若冲、蕭白らの作品はこれまでけっこう見て来たので、特別に凄い展示だとは思わなかったが、これらをいちばんいい時期に買い集めたプライスの見識を評価したい。既成の評価にとらわれず、無名であってもかなりレベルの高い作品を集めることに成功している。それにしても江戸時代の画壇にあって京都派は極めてアヴァンギャルドな存在だったようだ。

これもついでに府立図書館でカフカの「ある犬の研究」を読む。

市役所前まで戻り。尚学堂書店をちょこっと覗いて三月書房へ。『ユリイカ』10月号の吉田健一特集を立ち読み。『サンパン』5号を購入。なぜか5号だけわが家の在庫がなかったのだ。EDIの売り出しは好調のようである。

アスタルテでゆっくりしようと思ったら、なにか雑誌の取材が入っていたので、星野徹『今様雑歌』(書肆季節社、一九八〇年)だけ買っておとなしく引き上げる。

帰宅すると、西村義孝氏より『ユリイカ』が届いていた。深謝。さっそく西村氏の「古書から見る吉田健一受容の変遷」を読む。いや、ほんと、サラリーマンの財布で、奥さんと二人の子供、そしてワンコ、をちゃんと養いながら、ここまでヨシケンに入れ込むというのは、もうその情熱なしには考えられない。例えば『吉田健一著作集』(集英社)のキキメは最終配本の補巻二だそうで、五千円を超えるらしい。

《しかしよくよく探すと千円前後で二度見つけた。でも一五年間で二度ですので悪しからず》

他に、献呈書名本の探求、垂水書房(池田書店の編集者・天野亮が独立して創業)追求なども興味が尽きない。最後には、吉田健一本ではどんなものが珍しいのかということもちゃんと包み隠さず説明してくれていて有り難い。惜しむらくは、少々説明が分かりにくい。だが、その熱心さは十分伝わってくる。今後も更にわれわれを驚かせてくれそうな西村氏に注目だ。古本文学大賞も結果が楽しみ。

・・

神戸の古本力アンケート締切迫って居ります。南陀楼氏、岡崎氏、扉野氏つぎつぎ回答してくれた。忙しいなか感謝です。山本氏はまだだなあ〜。
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by sumus_co | 2006-09-29 21:54 | おすすめ本棚

赤字にて埋りしゲラや茄子煮える

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昨日届いていたのだが、触れられなかった。見よ! ツカ(本の背の幅)は32ミリ。となりに置いたスタンド(本書p353に遠藤哲夫さんが詳しく解説してくれている)のマッチ箱とその幅においては遜色がない!

装幀が素晴らしい。デザインは中林麻衣子、イラストはnakaban。見返しが茶色のクラフト紙なのにはシビレた。ジャケットおよび表紙の用紙も気持ちのいいもの。ラフな手触りで細かいチリが入っている。銘柄はなんだろう?

月ごとに章を区切り、その章扉が黒地にイラスト白ヌキになっている。だから、小口を見ると、毎月がだいたい同じ幅で分けられているのがはっきり分かるのだが、一カ所だけやけに広い(ページを食っている)ところがあると思えば、四月、はじめての一箱古本市が開催された月だった。このときは、箱を送ってもよかったので、いちおう小生も参加したことになる。ほんと、いろいろなことがあったんだなあ。

「ナンダロウアヤシゲな日々」は開始当初から読んでいるから、註や対談(対手は書肆アクセスの畠中さん、含蓄のある発言が光る)などを除いて(といってもこの注釈がかなりな量で、著者の他に遠藤さんと浅生ハルミンさんが一部担当している。なんと「林哲夫」にも註が付いている)、まるで自分の日記を読み返しているような錯覚さえ覚えた。二〇〇五年一年間だけを抜き出したものだから(といってもかなり切り詰めたらしい)、毎年、発行して行けばすごいことになるぞ! 

で、パラパラとめくって、目に飛び込んできたのが、またもやオランダ書房。向井くんの『早稲田古本屋街』の紹介でも触れたが、ここでは、松村喜雄『乱歩おじさん江戸川乱歩論』(晶文社)の引用だった。松村の出征を見送るときに乱歩と岡田甫は出会って交流が始まったのだという。

《その頃、岡田氏は早稲田グランド坂上で「オランダ書房」という古本屋を開業していた。そこが一種の社交場となり、私などは昼食、夕食を御馳走になって、一日中駄べっていた》

その頃、というのは出征する前だろうから、戦時中ということになる。いつの時代にもサロンとしての古本屋がなくなることはない。

例によって「栞」がたいしたものだ。津野海太郎、坂口仁、郷田貴子、山本善行、堀切直人の各氏が執筆している。坂口氏はさっぽろ萌黄書店さんであるが、その他の人々については『路上派遊書日記』の索引で容易に南陀楼氏との関係が分かるし、ある意味、象徴的な人選でもあろう。そこに堀切氏がこう書いておられる。

《モクローくんの文章は仕上がりのタッチがなめらかで、突っかえることなく、さらさらと気楽に読み進めることができる。ただし、じつは細部まで神経が行き届き、入念な工夫が凝らされていて、そのことは再読、三読してみるとよく分かる》

まったく同感である。渾身の日記本、買ってゼッタイ損はない。



久しぶりMさんの古書メールあり。

《行ってきました。天神さん。朝10時前には到着して、百円均一の前に。反対側を見ると、エルマガの表紙を飾った古本ソムリエ山本さん。ぐるぐると何回均一台を回ったでしょう。何度も山本さんに鉢合わせ。本を積み上げて「どうですか。これなんかいい感じでしょう。中を見るのが楽しみで。」とおっしゃる。今回は四天王寺と時期がずれているので、ゆっくりと出来ました。「風景 船橋聖一・追悼第187終刊号」、「洋酒天国22」(五味康祐が銀座のバーで和服の美女と踊っている写真が入ってます)、「大阪手帖」戦前版、「彼岸過迄四篇」漱石縮刷版函欠、「復活前編」内田魯庵訳春陽堂世界名作文庫、「外村繁全集第1巻」函背欠、新潮社の探偵小説文庫2冊(カバー欠)等、とにかく楽しみました。帰りに生まれて初めてエルマガを買いました。》

うらやましい……。
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by sumus_co | 2006-09-28 20:18 | おすすめ本棚

稲実る厚き日記の持ち重り

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『読む人』のゲラが届いた。さっそく校正にかかる。スムース文庫版の「あとがきのようなもの」に加え、前書きと「読む人展日記」(書誌啓祐堂での記録)を収録した。図版は160点。『文字力100』と同じ新書判なので基本的に一頁一人の読む人を収録している。校正はすぐに終わって、表紙の装幀にかかる。この分なら神戸での個展およびUBCにも間に合うだろう。

ある古書店主からメッセージあり。ある合同目録を仲間たちと作っているそうだ。

《今回は林さんには依頼しない、ということで、私はできれば書いてもらえばといったのだけどーぶっちゃけたハナシ、お客さんのなかには、スムースのメンバーをよく思わない人もいるから、ということでした。林さんたちメジャーになったんだね、よくも悪しくも、と、それを聞いて思いました》

ふーむ、たしかに。最近、古書関連業界での『sumus』同人の活躍はけっこう目立っている。だからといってどうってことないけどなあ。
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by sumus_co | 2006-09-27 19:55 | 古書日録

籠染むや無花果七つ盛られけり

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『早稲田古本屋街』(未来社)読了。おおよそは『未来』や『古本共和国』で読んではいたが、一冊にまとまると早稲田古本屋街史となって重みが出た。よくぞ未来社はこの本を出した。序章で目にとまったのが戦前の早稲田通り沿いの古本屋の記述である。

《右側には尾崎一雄の小説で有名な大観堂、その一軒先がオランダ書房で、主人は川柳研究の岡田甫、三笠書房もひとときここに社屋をかまえていた》

あ、これは別冊太陽からの引用だけど、岡田甫がオランダ書房という古本屋をやっていたというのは知らなかった。岡田の本名は千葉治で、戦後、細川書店に勤めていたので非常に身近に感じるのだが、あまり詳しく経歴を調べたことはなかった。著書は数冊架蔵している。

ネットで調べると、岡田甫は昭和二十五年にオランダ書房を開き、二十六年より近世庶民文化研究所を主宰、『近世庶民文化』を発行したとあったが、これは開きというよりも再開したということになるのだろうか。ちなみにオランダ書房で国会図書館を検索すると、吉永武『希望我と共に』(一九四〇年)と渋江周堂『鳩と潮流』(一九四一年)がヒットした。戦前から出版にも手を染めていたようだ。

『早稲田古本屋街』で、思わずにやりとしてしまったのは、古書店列伝それぞれの店の最後の一行か二行、その締めのフレーズ。いくつか例を挙げると、こんな感じ。ちょっとクサイのだが、読み進んでいると、向井くん、この本屋はどうまとめるかな、みたいな期待感が高まってくるから不思議。

《鈴木の望んだ「笑い声」の絶えない生活を、本が運んでくる気がするのだ。本というものは触れた人の思い出を身に刻むからである。》思い出の続き—西北書房

《「人の心が変わった」といわれている現在も、本に囲まれた「ふるさと」が、人の記憶に生きている。》記憶のふるさと—浅川書房

《彼らが過ごした三畳間の青春を、道行く人は知らない。》三畳間の青春—三幸書房

《再び紫煙が吹き上げられると、右へ左へ形を変え、ふらふらと漂って消えていった。》けむりの先—いこい書房(註・いこい書房は煙草の銘柄「いこい」からきているので)

《平野書店目当てに早稲田を訪れる人は多い。それは、この店に初めて入った日の、棚を見つめる自分にいつでも再会できるからである。》記憶を挿す—平野書店

そして古書現世の項はこう終わっている。

《そこにも面白い話があったのだが、それはまた別の話。また、いつの日か。》

今、聞きたいよー。

これら以外の店もそれぞれバッチリ、セリフを決めているので、ぜひチェックしてみて欲しい。列伝以外に、早稲田の古本市に関する座談会も古本市を経験した者なら誰でも同感しながら読める。悲惨な古本市の思い出は何度読んでも悲惨だ。早稲田古本屋街年表もいい。

まったく新しい早稲田の歴史がこの一冊に刻まれた(ちょっとまねっこ)。
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by sumus_co | 2006-09-26 21:13 | おすすめ本棚

幾十年はるかに聞こゆ運動会

個展のために額縁を手作りする。昨日から始めて、今日は下塗りまですすめる。かがんで行う工程が多いのでだいぶ良くなっていた腰がまた少々痛む。

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まずは絵の寸法を測り、それに合わせて角材と板をカットする。ジャコメッティ展で見たように縁と絵の隙間を一センチ程度空けるように設計。


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それらをボンドで張り合わせる。今回は釘などは使わない。大きめの作品は直接枠を取り付けるため、この段階では角材のみ。サンドペーパーをかけ終わったところ。


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ためしに絵を入れてみる。計算通りできているようだ。これは高橋氏の『関西古本探検』の表紙に使った作品。


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ペイントで下塗り。ふつうは白なのだが、今回は黒い下地をつくる。この上に色を塗ってペーパーをかけ、ニスが必要ならニスを塗る予定。今日はここまで。材料費は十数点作ってトータル一万円ていど。手間はかかるが安上がりだ。



作業していると軽トラックが回ってきた。電化製品などの引き取り。最近ひんぱんにやってくる。コンポなどの修理して売れるようなものは無料で引き取ってくれるが、ふつうの家電は数百円を支払うのだ。このトラックが連呼している店の名前がイカしていた。

「ウルトラ・ショブンでございま〜す」
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by sumus_co | 2006-09-24 16:49 | 画家・林哲夫

対幅の娘らの立ち秋つのる

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今日は塗装にかかる。まず、テンペラの溶液をつくる、といっても使うのは卵とリンシード油のみ。まず卵を殻の真ん中から割って、右左に黄身と白身を振り分け、それぞれボールに入れる。まず黄身の方にリンシード油をたらしながらよく撹拌する。要するにこれは油性テンペラである。次いで白身をよくホイップする。角が立つくらいまで。白身を黄身のボールに入れてさらにかき混ぜてできあがり。


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別のボール、ここではラーメン鉢、に顔料を入れ、そこへさきのエマルジョン液(水と油が適度に混ざった液)を加えてちょうど良い濃度にする。顔料は画材店で市販しているもの。イエローオーカー、バーントアンバーあたりの土色系を数種類混ぜ合わせる。朱色も少し。


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昨日、黒く塗っておいた箱状の枠に塗っていく。あまり凝らずに全体を同じ色に塗る。真ん中には絵が入るので塗る必要はない。これはすぐに乾燥するから、布切などで擦って余分のテンペラ絵具を落とすと、ちょうど根来塗のように下地の黒色が部分的に透けてくる。リンシード油が含まれているので、磨くほどに半光沢に仕上がるという仕組み。



大阪南堀江の天音堂ギャラリーの山口さんより、昨日の記事にコメントをいただいた。10/6(金)~10/10(火)、木の額の展覧会を開催されるということである。額縁には苦労する、ちょっとのぞいてみたいもの。エキブロなのでリンクを張らせていただいた。

・・

本日の俳句「対幅の娘」はダイアン・アーバスの写真集のことである。「Identical twins, Roselle, N.J.」(1967)。次の書評のメルマガに取り上げようかな、と思って久しぶりに引っ張り出した。ナベツマがそれを見て
「シャイニング、そっくり!」
と。たしかに、あるいは意識的に引用したのかもしれない。
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by sumus_co | 2006-09-24 16:49 | 画家・林哲夫

秋草の原や古靴捨てにけり

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UBC vol.8 のチラシが届いた。古書展のイメージを変えてきたUBC、もう八回目とは、早いものだ。先日もちょっと書いたが、17日(火)午後7時より、尾仲浩二・大田通貴の両氏と会場でトークを行うことになっている。「写真漬——撮る人・編む人・描く人」というタイトルになっているが、さて、どんな話が出るのか、小生にもまったく分からない。大田氏はとにかくマイナー作家までよく読んでる、写真は本業ということになるのだろうが、近代文学にもどっぷり漬かっているかんじの人物。尾仲氏とはまだ面識はないけれど、写真集や写真展は拝見している。古本屋もよくめぐっておられるそうである。

尾仲浩二

蒼穹舎/書誌蒼穹舎

ちょうど個展の最中なのだが、どうしても小生にとおっしゃってくださるので、出かけないわけにはいかなくなった。その頃、尾仲氏も早稲田のビジュアルアーツギャラリーで個展をやっておられる(10月2日〜25日)。11月には大阪のNadarでも行われる(10月31日〜11月12日)。カラーに独特な感性を見せているが、モノクロもすごくいい。

ギャラリー島田からインフォメーション10月号が届く。オーナーの島田さんのエッセイのなかにフランスで馬と会話したことが書かれている。庄野英二の「星の牧場」を思い出しながらブルターニュの農耕馬と挨拶を交わした。馬という動物は好奇心旺盛で、変わったものがあると寄って来るそうだ。「野次馬」という言葉はそこからきているとも。

『広辞苑』第四版には、(1)馴らしにくい馬、老馬、「おやじうま」の略、(2)自分に関係のない事を人の後ろについてわけもなく騒ぎ回ること、などとある。ちなみに英語では rubberneck という口語表現があるようで、《 To look about or survey with unsophisticated wonderment or curiosity》と説明されていて(アメリカンヘリティジ英語辞典)、unsophisticated というのは「無邪気な,純粋な」ということだから、野次馬根性というのは純粋な好奇心から出た探究心のことらしい。
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by sumus_co | 2006-09-22 21:03 | もよおしいろいろ

朝寒や震へ止まらぬ高き耳

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何かのラベルである。醤油かとも思うが、定かではない。ちょっと調べてみると、マルサ醤油に不二印というのがある。これは天神さんか弘法さんの市でまとまて買ったものの一部のような気がするが、古いことなので忘れてしまった。すっきりしていい文字だ。



平井勝正作品展の案内が届く。29日まで、新宿三丁目駅近くのポルトリブレという画廊。平井氏がオーナーである。12月15日にはふちがみとふなとのライヴを開催することに決まっているそうだ(まだ告知されていないが)。

・・

簡単に作れて、それなりにカッコイイ写真集というのをあれこれ考える。カラーコピー、あるいはモノクロコピーをうまく使えればいいのだが。人に見せてオッと思ってもられるような形式を模索する。結局は、温故知新ですな。
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by sumus_co | 2006-09-20 20:19 | 古書日録

右左それだけのもの夜は長し

神戸の古本力トークをなんとか直して読めるようにした。次は発言者に加筆訂正してもらうためプリントアウトしなければならない。



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久々に閑々堂の目録から注文したモランディの画集が届いた。油彩のレゾネ(全作品集)は入手済みだが、今回は水彩や素描などのレゾネが出ていて、それには五万円付いていた。ちょっと手が出ない。で、安い画集を二点注文し、一点は外れた。『MORANDI 100 Opere su carta Acquarelli, disegni, acqueforti』(Nuove editioni Gabriele Mazzotta, 1985)、モランディ、紙の仕事100、水彩、デッサン、銅版画。で、実際には図版は98までしかない。イタリア式サバヨミ(?)。

・・

江戸川乱歩が古本屋をやっていたことはよく知られている。兄弟三人でやったから三人書房といった。昨日、コピーした『日本古書通信』(昭和二十四年七月十五日号)に訪問記事があった。

《文芸書を専門に扱い,私がペンキで大きな看板を書いて出しました。私は絵もやりましたので本屋をやりながら「東京パック」の編集もやつていました。
 店の装飾は大工も頼みましたが大部分は私がやり、蓄音器を置いてレコードをかけたり、テーブルを備えてお茶を出すなど、なかなかサービスもよく、新機軸を出したのですが素人のことゝて、売れただけ儲かつたような気になつて使つてしまい、補充をしないので本は減る一方、一年許りやつてスツカラカンになつてやめてしまいました。古本市え行つて本を仕入れ風呂敷につゝんでかついで帰つたこともありますよ、本郷、上野で夜店を出したこともあります、私が二十五、六の頃のことで、団子坂の店をモデルにして出来たのが「D坂の殺人事件」です》

・・・

夜は神戸の個展へ出品作を並べてあれこれ思案する。
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by sumus_co | 2006-09-17 21:08 | 古書日録

首折の書を嚙む男菊の鉢

ルーブル美術館展へ。京都市美術館で11月5日まで。朝なるべく早く、それでも九時半頃入館。ギリシャ、ローマの彫刻、陶器など。ロマネスクな時間が過ごせた。

先日ここに女子美術学校の絵葉書を掲載したが、そこに写っていたボルゲーゼのマルスが来ていたので、本当に脚が短いかどうか確認した。たしかに短い。おそらく台座か建物の上部に取り付けられていたため縮尺を変えているのだろう。下から見上げるので上半身をやや大きく作る。フィレンツェのダビデ像もそうなっているが、それを同じ平面で見ると下半身が小さく見える、そういうことだろうか。

このマルスは美術学生がデッサンするための石膏像として上半身だけがコピーされて売られている。小生も何度か描いたことがある。画学生は「マルス」と言い習わしているが、ルーブルではアレス Arès と表記しているようだ。ともに軍神だが、アレスはギリシャ、マルスはローマ。ボルゲーゼとついているのはボルゲーゼ(Borghèse)家から購入したため。 アレスといっても、この彫刻の原作は紀元前420年頃だが、彫刻そのものはローマ時代のコピーである。ややこしい。善し悪しを言えば、あまりたいした作品ではない。オリジナルを見てみたいところだ。

京都市美術館はなかなか装飾の贅沢な美術館である。いつも感心する。

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ついでに向いの京都府立図書館で『日本古書通信』のバックナンバーを調べようと思ったら、ここには一冊しかないことが判明。ネット検索では所蔵状況がよく分からなかった。けっきょく総合資料館へ行くことになる。この図書館も近年新築されたが、昔の外観を残している。

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その前に山崎書店で「逍遥京都 in パラダイス」展を見る。小林ゆう氏の写真がとってもいい。藤氏晴嵐氏のエッセイも擬古文でみょうに面白い。小林氏がちょうど展示していたので少ししゃべったが、今、調べてみると京都写真クラブのメンバーである。先日の五条楽園には来ておられなかったが。

平安神宮のすぐ前の岡崎公園でアートフェスティバルを今日からやっているのでそちらへ回る。ここでも小林ゆう氏の写真展示がある。その他、陶芸やら染織品やら何やらかにやら、いろいろな手作り作品をテント形式で販売している。ちょっと小雨もようだったので、まだ人が出ていなかったものの何か掘り出しものがある気配だった。

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・・

北山まで地下鉄で。府立総合資料館で昼過ぎから三時間余り『日本古書通信』をめくりにめくる。だたしここには昭和十三年からしかないし、その後もいくらか抜けている。創刊は昭和九年のはず。

神戸関係の記事をチェック。昭和十三年には阪神大水害があった。『細雪』にもその様子が描かれているが、関西の古書店の被害状況を報告する記事が掲載されていた。一九九五年三月号には震災後初めて神戸で開かれた業者の市を八木福次郎さん自らが取材されていた。勉強堂書店、やまだ書店、街の草の三氏との座談が記録されている。また寺島珠雄さんの「烈震の路上体験」(『低人通信』より転載)も載っている。

ここでコピーを申請して知ったのは、昭和三十年以前の資料はセルフコピーができないということ。セルフ10円のところ20円になる。まあ中之島図書館はすべて業者任せだが。料金は仕方ないとしても順番待ちが長くて困る。
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by sumus_co | 2006-09-16 21:11 | 古書日録