林蘊蓄斎の文画な日々
by sumus_co
カテゴリ
古書日録
もよおしいろいろ
おすすめ本棚
京のお茶漬け
東京アレコレ日記
佐野繁次郎資料
宇崎純一資料
渡邊一夫の本
青山二郎の本
spin news
読む人
パリ古本日記
写真日乗
あちこち古本ツアー
装幀=林哲夫
著述関連
画家・林哲夫
雲遅空想美術館
淀野隆三関連
喫茶店の時代
うどん県あれこれ
貧乏こっとう
ほんのシネマ
以前の記事
2017年 03月
2016年 11月
2016年 01月
2014年 02月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
more...
フォロー中のブログ
フランス落書き帳
フランス美食村
退屈男と本と街
ニューヨークの遊び方
gyuのバルセロナ便り ...
奥成達資料室blog版
空ヲ洗フ日々 十谷あとり
浅生ハルミンの『私は猫ス...
古書渉猟日誌
bookbar5
わたしつくるひと
猫額洞の日々
トスカーナ オリーブの丘...
フォロニアム
昨日の続き
モンガの西荻日記
往来座地下
天音堂★山口ヒロミ工房_...
NabeQuest(na...
フランス古道具 ウブダシ
Mの日記@古本T「たまに...
日常と夢の記憶
Gallery Shim...
and so on...
亡兎観現世
石のコトバ
ボローニャに暮らす
糸巻きパレットガーデン
Kumatetsu Ga...
Muntkidy
Lenzgesind
奈良 智林堂書店  
うらたじゅんの道草日記
高遠弘美の休み時間・再開...
ネジ式
さし絵のサイン
机の上で旅をしよう(マッ...
森のことば、ことばの森
新潟絵屋Blog
オックスフォード便り
白 の 余 白
Madame100gの不...
ツレヅレナルママニ(みど...
関西の出版社
めぐり逢うことばたち
古本万歩計
りはびりカメラ
ムッシュKの日々の便り
Books & Things
ちらしDMコレクション
ネコと文学と猫ブンガク
daily-sumus2
最新のコメント
今はネット古書行脚でしょ..
by sumus2013 at 20:41
学生時代は、カンダの古本..
by 根保孝栄・石塚邦男 at 07:34
御教示に深謝です。蓜島氏..
by sumus_co at 08:37
「『正誤正刪『日本近代文..
by MY at 11:05
了解いたしました。
by sumus_co at 08:30
神谷様 御教示に深謝いた..
by sumus2013 at 20:06
神谷道一と神谷由道は親子..
by 神谷 at 15:59
kikiさま コンドルで..
by sumus_co at 15:53
ジャン・コクトーだなぁ。..
by 根保孝栄・石塚邦男 at 06:59
先日来、調べごとをし..
by kaguragawa at 22:13
メモ帳
お問い合わせはこちらまで

本を散歩する雑誌 [スムース]
洲之内徹略年譜
『書肆アクセスの本』
ほんまに日記
恵文社一乗寺店
Calo Bookshop & Cafe
貸本喫茶ちょうちょぼっこ
BOOKONN
奥付検印紙日録
とらんぷ堂
書肆砂の書
みずのわ編集室
みずのわ放送局
エエジャナイカ
蟲文庫
古書日月堂
海月書林
田中栞日記
古書の森日記
日用帳
なえ日記
lady pippon
古書現世店番日記
海ねこ的日々の暮し
m.r.factory
ナンダロウアヤシゲな日々
内澤旬子・空礫絵日記
四谷書房日録
森茉莉街道をゆく
ねこそぎ記念
本の街日記
リコシェ
旅猫雑貨店
津田明人
北方人日記
柳居子徒然
駅前糸脈
日々のあわ.。o○
晩鮭亭日常
空想書店書肆紅屋
bibliomaine mod
autographes et …
BiblioMab
Le blog de Yv
Le Monde
Gibert Joseph
bnf
BRITISH LIBRARY
Galaxidion
Library of Congress
Strand Bookstore
The Book Design Review
penguin blog
Mark Simonson Studio
modernmechanix
くうざん本を見る
神保町系オタオタ日記
ma-tango
jun-jun1965
書物蔵
スローラーナー
本はねころんで
漁書日誌
城戸朱理
町家古本はんのき
古書ダンデライオン
Kanecoの日記
吉岡実の詩の世界
qfwfqの水に流して
古本屋ツアー
清水哲男
Automat svět
細馬宏通
中野晴行
古通・編集長日誌
昭和初期抒情詩と江戸時代漢詩のための掲示板
喫茶・輪 
古本ときどき音楽
本と暮らす
ウロボロスの回転
表現急行
tundowの日記
盛林堂日記
フクヘン
ですぺら
花森安治の装釘世界
文壇高円寺
ぶろぐ・とふん
medievalbooks
マン・レイと余白で
okatakeの日記
古本ソムリエの日記
最新のトラックバック
京都印刷発祥之地 記念碑建立
from 印刷見聞録|からふね屋|京都
本を散歩する雑誌 [スム..
from 相互に旅をする人
土曜日のブックオフ
from 古本万歩計
[書評][詩歌に寄せるエ..
from 読書百篇
第33回西荻ブックマーク
from 西荻ブックマーク
北野武似の少年は夏休み、..
from 月の風ノート
【ライト兄弟】についてブ..
from 最新キーワードチェック!
『田辺茂一と新宿文化の担..
from じんぶんや「紀伊國屋書店と新宿」
美の名言
from 美の名言
横尾忠則の小説
from Mの日記@古本T「たまにはス..
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<   2006年 08月 ( 30 )   > この月の画像一覧

こもりくの紫香楽の神うす紅葉

滋賀県甲賀郡信楽町にあるMIHO MUSEUMで明日から開催される「青山二郎の眼」展へ。ひょんなことから学芸員氏と知り合いになったのでプレヴューに招待された。京都駅から無料送迎バスが出ている。名神高速の栗東ICで降りて山道を九十九折に登って行く。

何故か奈良交通のバス。バスガールのおばさんが、「こんなに満員のバスはここ十数年乗ったことがありません」と笑う。実際、補助席まですべて埋まっていた。これまで三回参加したという隣の席のおばさんも「こんなに満員は初めて」とか。青山二郎人気か?

栗東ICの出入口のところには馬のかっこうをした植木(?)がある。なぜなら競走馬のトレーニングセンターが栗東にはあるそうで、そのセンターの前を通り過ぎたのだが、そこにはシンザン号の銅像が立っていた。京都駅からおよそ一時間でミホ・ミュージアムの玄関に着いた。楓がすでにごくうっすらとではあるが紅葉している。

美術館の玄関から展示館までトンネルをくぐって行く。尾根から尾根へ橋を渡る。その間を電気自動車がピストン運送。まずは展示を見る。

目利きと言われ伝説になってしまった青山二郎の「眼」だが、さてどんなものか。一言で言えば、一筋縄ではいかない男である。それがどういう意味なのかは12月17日まで開催されているのでご自身の眼でたしかめられたし。(チケット一枚あります。ご希望の方はメールください。差し上げます。希望者多数の場合は抽選)

青山二郎の著書『眼の引越』(創元社、一九五二年)とその意匠のネタ三彩花文皿。
b0081843_2052275.jpg

展示物のなかでは青山二郎の油絵がいちばん面白かった。日本におけるナイーフ絵画を俯瞰するような展覧会を企画するときには、画家・青山二郎を加えなければならない、と思わせるようなところがあった。

開会の挨拶。読売の人、館長の辻惟雄氏(おおここにおられたのか!)、学芸員の金子氏。この企画展の発案者である青柳恵介氏と白洲信哉氏の紹介。白洲氏は白洲次郎と正子の夫妻および小林秀雄を祖父母にもつ。しかもハンサム。ロンドンに留学したのだとさ。

常設展示はガンダーラ、オリエント、エジプト、ギリシャなどの遺物。石の神々。量的にはそう多くはないが、かなり粒よりの品物がそろっているように思った。いずれ優秀な業者の手を経たのであろう、よく知らないけど、おそらく。

b0081843_218452.jpg

エントランスに近い庭園部分の苔(スギゴケですね?)。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-31 21:16 | 青山二郎の本

味噌汁に葱のみ泳ぐ秋の色

夏場に敬遠していた味噌汁を、ようやく飲んでみたくなる時候となった。日中はともかく朝方は涼しいくらい。



『MODERN PRACTICAL PENMANSHIP No.3』(宝文館、一九一一年再版)は英文筆記体の練習帳である。例文と手本が頁の最上段に印刷されており、それを何度もくりかえし練習できるようになっている。巻頭に、用具、体の位置、手の位置に対して注意を与える文章があるが、その挿絵がなんとなく気になった。
b0081843_2082677.jpg

b0081843_2085677.jpg

たしか外国の同じようなペン習字帳を持っていたな、と思って探し出してみると、案の定、大人を子供に替えただけでほとんど同じ図柄が見つかった。『Modern Business Penmanship』(AMERICAN BOOK COMPANY, 1903)である。手の位置の図は次頁。
b0081843_2013144.jpg

b0081843_20201766.jpg




つばめさんより淀野隆三の貴重な情報をいただいた。深謝です。『アサヒグラフ』一九五二年一月三十日号。「告知版/文庫本編集長」という小特集。岩波文庫=布川角左衛門、文庫クセジュ=泉川彊、市民文庫=今野一雄、新潮文庫=佐藤亮一、角川文庫=片山修三、創元文庫=秋山孝男、そして三笠文庫=淀野隆三。

ちなみに各編集長がそれぞれよく売れたタイトルを答えているので拾っておく。
岩波文庫=万葉集130万部、藤村詩集、漱石もの
文庫クセジュ=確率と生活8000部、夢
市民文庫=風俗小説論、物の見方、晩菊
新潮文庫=車輪の下、光太郎詩集10万以上、仮面の告白
角川文庫=愛と認識の出発14万、三太郎の日記11万、ヴェルテル、近代の恋愛観
創元文庫=ぶらりひょうたん5万、人生論ノート3万
三笠文庫=愛情は降る星の如く、第二貧乏物語、与謝野源氏、各数万



以下のようなメールが届いた。ほめていただいて恐縮だが、いまのところそういうやりとりをするつもりはないので、あしからず。

《はじめまして、突然メールを差し出す失礼、幾重にもお許しください。インターネットにてホームページ拝見しました。真剣な思索と言葉の発見、また様々な知識情報に接することができまして感動いたしました。様々な激しい思いを秘めていらっしゃると強く感じました。私も、及ばずながら、自分の考えることをまとめて文章・論文を拙いなりに定期的にインターネット上にて制作連載しておりまして、ぜひ言葉・議論のやりとり、交流を今後直接したいと思い一筆とりました次第です。》

その気のある方はうさねこ研究室のぞいてみてもいいかも。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-30 20:20 | 古書日録

均一の背ももの云はぬ残暑かな

b0081843_20202681.jpg

『小学尋常読本巻之四』(文部省編輯局、一八八七年)の見返しに貼られた「文部省編輯局印行之証」。42×35mm。一見、銅板画のようにも思えるが、「大蔵省印刷局石版製」と明記されている。巻物(千字文、論語)、和本、洋書、地球儀、インク壷とペン、弓矢、槍、櫓、釣竿、魚篭、太陽と星・・・・・? 農耕の象徴がない。



直近(ちょっきん)という言葉が近頃ひんぱんに用いられるようになった。元来はお役所用語だったとも言う(?)。『広辞苑』第四版(一九九一年)にはないが、第五版(一九九八年)では採られているので、一九九〇年代前半に広がったのかもしれない。英語のlastに対応するような感じはする。

似たような傾向かどうか、『彷書月刊』9月号の写真の説明に《前列最左》《中列最右》といった表現があった。あまり見ないと思うが?
[PR]
by sumus_co | 2006-08-29 20:36 | 古書日録

堪へ難き事多くして梨を剥く

神戸の古本屋を調べるため『神戸古書籍商組合会報』のコピーを読んでいる。第九号(一九三〇年)に「チャンスと事業」という投稿が載っており、興味深いと思うのでちょっと引用しておく。筆者は元町一丁目神港堂書店の谷富蔵である。

《小生は五十年の内に来たな!! と思つた事が二回ある。一回は明治三十六七年頃小生二十三四才の頃で朝鮮合併前後で我が書籍商の最不況の最中であつた。其時分小生は中西屋の店員で毎日の様に臨時市会があつたが大概大店の整理品一山百文で投げ出され別して教育書類ときては平均一冊五厘か一銭。これを一纏めにして中西屋は倉庫の三階迄積み込んだものであつた。其内にボツボツ朝鮮及支那方面から図書館建設のために纏まつた大口の注文が這入りだし又支那留学生が充満してそれらが買ふ書籍は多く其当時の新刊物ではなく半世紀も遅れた例の一山百文の物だから面白い。それが一人来たら少く共二三十円宛の買物をする—こうして一冊五厘一銭の品が五十銭一円と飛ぶ様に売れて仕舞つたわけだ。
 第二回は例の関東地方大震災の時だ。其時には小生はチャキチャキの神戸ッ子になつてゐた。》



組合と言えば、石神井さんと月の輪さんが東京古書組合の理事になったそうだ。それぞれ広報と機関誌担当だとか。月の輪さんが『古書月報』(業者向けの機関誌)を編集するということか。



この夏に見たレンタル映画で印象に残るもの二作。

「21グラム」(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、2003)。「アモーレス・ペロス」のイニャリトゥだけあってラテン系独特の底なしの暗さを全面に出しながら、最後まで引っ張ってしまう。交通事故と心臓移植からドロドロの愛憎が描かれてゆく・・・。ベニチオ・デル・トロが目立っていた。ナオミ・ワッツも芸達者なところを見せている。ショーン・ペンはどうも何の役をやってもいまひとつだが、少なくとも「ミスティック・リバー」よりはずっと良かった。

「小さな中国のお針子」(ダイ・シージエ、2002)。一九七〇年代、文革時代に山岳地帯の寒村へ再教育のために送り込まれた都会の青年二人と美貌の村娘の青春を描く。言ってみれば、「世界ウルルン滞在記」のロングバージョン。演出は原作者でもあるダイ・シージエで、ややぎこちないし型通りの感もまぬがれないが、まあ、時代の空気は伝わって来る。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-28 21:04 | 古書日録

新しき和本の綴じ紐雷やまず

昨日は夕刻より烏丸五条下るの五条楽園(秀吉時代以来の遊興地域)にある歌舞練場へ。京都写真倶楽部の会合あり。マン・レイ・イストさんに誘われて参加。途中、三密堂書店の建物内装が新しくなっているのにびっくりする。百円均一をのぞいて森岡誠『1976-1980 PARIS』(Le temps aboli 191、一九九三年)を買う。
b0081843_1081469.jpg

ついでに大観堂ものぞく。こちらは相変わらずの昔ながらの古本屋そのまま。
b0081843_1010955.jpg

で、じつは森岡誠さんは京都写真倶楽部の会長なのである。この日はじめてお会いしたのだが、その直前に写真集と出会うという不思議。むろんサインをしてもらったことは言うまでもない。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-27 10:12 | あちこち古本ツアー

風船のひとつ消えたり星祭

b0081843_20154034.jpg

三笠書房の検印紙。内田百間『鶴』(三笠書房、一九三五年)。紙の寸法が47×68mmと、おそらく検印紙のなかでは最大級だろう。『sumus』12号の49ページに掲載している第一芸文社の検印紙が、知るかぎりでは、最大ではないかと思うが、他に第一書房や新興出版社、芝書店などもかなり大判である。

それはともかく、この図案が谷中安規ではないか、という指摘を知人Tさんよりいただいた。なるほど、たしかにこれは安規にちがいない。ただし『谷中安規の夢』(渋谷区松濤美術館、二〇〇三年)をざっと繰って見たのだが、図版はもちろん、この点に言及している文章もないようだった(ご教示乞う)。参考までに内田百間作・谷中安規画『居候匆々』(小山書店、一九三七年)の目次の装飾を掲げておく。他にも似たような額縁ふうの飾りを安規は好んで制作している。
b0081843_20364376.jpg


さっそくEさんより百間の検印紙についてご教示いただいた。深謝です。

《図案は安規のものだと確信しているので、以前から注目していました。残念ながら作風以外に決定的証拠はありませんが、『鶴』の他『大宴会』にも同じ検印紙が使われていますし、『百鬼園随筆』でも昭和10年以降の版では同図案、色ちがい(茶色)のものが使用されています。
また、『居候匆々』の目次(奥付も同じ)の図案は『北溟』や『随筆新雨』の奥付にも用いられています。百間は桑原会(琴の演奏会)の招待券にも安規の版画を使うほどのパトロンだったので、三笠書房や小山書店に頼んで「風船の繋留索」を補強しようとしたのだと思われます》
[PR]
by sumus_co | 2006-08-25 20:38 | 古書日録

走り去る銜へ煙草や夏終る

煙草をまっすぐ銜えたままバイクを走らせている女性がいた。煙草の火が赤く輝く。

b0081843_2235074.jpg

御幸町教会(ヴォリーズ設計)の鉄の門扉。



『彷書月刊』9月号。特集は西村伊作。灯台下暗し、照らしてみると文化学院の特集なかなか面白い。文化学院資料室の川部洋二氏が触れている西脇マージョリー(西脇順三郎の妻、文化学園で英文学を教えていた)。例の『馥郁タル火夫ヨ』の表紙画を描いたのが彼女だったのか。西脇夫妻らも参加する「文化学院研究会」が中心になって発行した雑誌『アヴリル AVRIL』(一九二九年五月一日創刊)がカッコイイ!

ちなみに西村伊作の父母は熱心なクリスチャンで伊作はイサク、妹は真子(マコ=マルコ)、弟は七分(シチブン=スティーブン)と名付けられた。いとこたちにも醒(サメル)、起(オキル)、徐歩(ジヨブ)、鱶(フカ)などの名前があったという(上坂冬子『愛と反逆の娘たち』中公文庫、一九八三年)。

伊作の子供らはアヤ、久二、百合、ヨネ、永吾、ソノ、ナナ、八知、九和。国際性を考えてローマ字表記のし易い名前にしたという。なんとなくナンバリングにはなっているようだが。



カエさんからこんなメールがきた。

《テーシャツ!私の父はマジそう発音する。T=てー、D=でー。ゆえにTシャツ→てーしゃつ、CD→しーでー、TDK→てーでーけー。父の母(大正モガだった)はセーターをすうぇーたー、ズボンをとらうざー、カレーをかりー(中村屋ご指定)、と発音してた。原音に近いよね。女性下着のスリップをしゅみーずと言っていたけど原音はスムーズだろうか?》

おお、なるほどね。わが母はデパートのことをデバートという。なおシュミーズはフランス語chemiseである。「シャツ、ワイシャツ」の意味。chemise de nuit(夜のシャツ)でネグリジェのこと。もとをたどれば、中世の男女が着用した上着と同じ長さの肌着がシュミーズで、十四世紀までは男性用のものをshirtまたはsherte、女性用のものをsmockと呼んだそうだ(キャラシベッタ『フェアチャイルドファッション辞典』鎌倉書房、一九九二年)。

ついでにネグリジェ(négligé)もフランス語で「無視された」「ぞんざいな」という形容詞から。男性名詞として「飾り気のなさ」「婦人用の薄物の部屋着」などの意味に。元来は寝室や室内で着けた普段着、ゆったりとした長いローブに仕立てることが多く木綿のシンプルなものから装飾のある豪華なものまでさまざま、十八、十九世紀には男女ともに用いたという。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-24 22:08 | 古書日録

処暑と聴く腰湯一尺ひざがしら

暦の上ではすっかり秋なのだが、ことしはうるう七月のせいか(?)暑さが去らない。ちなみに、夏至・冬至・春分・秋分などの二十四節気というのは月暦とは別に一年を等分して計算される(太陽暦に準じることになる)。暑さが止むと言う意味の「処暑」もだいたい新暦8月23日である。



b0081843_20125572.jpg

旅窓新書2の徳川夢声『地球もせまいな』(朋文堂、一九五四年、表紙画=鈴木信太郎)。歯に衣着せぬ海外旅行記だが、少々ガンコジジイの無理難題というかんじもある。パリのホテルの食堂で朝食にハム・エッグを食べようとするのだが、言葉が通じないせいで毎朝別のものを食うはめになり、ついに絵を描いてみせてやっとありついた、などというのがその典型で、どうしてパリで朝からハムエッグなんか食うのだ?  

《石井運輸大臣の令嬢好子さんが、モンマルトルの裸おどりのキャバレーで、シャンソンを歌つてる、という評判》というのはなかなか生々しくて良い。その舞台を宮城道雄(!)といっしょに見に出かける(むろん宮城は聴くだけ)。石井好子は衣装を着けて歌っているが、コーラスは裸の女性だそうで、《彼女の顔に、異国的な美を感じて、毎夜のように通ってくる、パリ男があるというのだから大したものだ》とか。

時代を感じるのは、エッフェル塔へ宮田重雄、林謙一、佐佐木茂作らと登ったとき、交通公社重役の林が(もちろん『おはなはん』の作者でもある)録音機を取り出して夢声に意見を求めるくだり。

《私は否応なしに喋らされる。少々忌々しい話である。というのは、私はラジオ東京に頼まれて、行く先ざきから何か録音して送ることになつている。然るに私の日本から持参した録音機は、重量二貫目もあり、駅売りのアイスクリーム屋みたいな恰好になるので、こんなところに持つてこられない。
 彼交通公社重役の持つてる録音機は、ドイツで最近発明されたばかりの、大きさが女学生の弁当箱くらいで、重さもその程度で、ポケットに入るのである。しかも三時間の録音が可能なのである。私の方の録音機は、五分ごとにクルクルとハンドルを回してネジをかけて、十五分しか録音が出来ない》

日本にもこんな時代があったのだ。



近所の新刊書店がなくなってナベツマはイラついている。本屋で雑誌の立ち読みが毎日の日課になっていたからだ。昨日などは、こともあろうに、ウンチクがトイレで読もうと、積み上げてある各種PR雑誌を読破してしまった。普段なら見向きもしないのに。
「最後まで読める記事がほとんどないわねえ」
などと勝手なことをほざいて、
「これがおもしろかった」
と示したのが『本の話』(文藝春秋)8月号の金子賢一の連載「秘境添乗員」。エジプト留学時代の体験、心底エジプト人になりたくて、やっとなれた喜び、を語っている。たしかに面白いが、このネタ一回分で単行本一冊書けそうだ。

で今朝などはナベツマ、四条のジュンク堂まで立ち読みに(?)出かけていた。ブックストア談ものぞいたそうだ(冷房ききすぎとのこと)。そ、そこまでするとは・・禁断症状か。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-23 20:53 | 古書日録

汗で貼る切手は秋の色深し

尚学堂で求めた『尋常小学読本巻之四』(文部省編輯局、一八八七年)の挿絵を調べていると、上野の地図がでてきた。明治十年代末頃の上野。
b0081843_20272772.jpg

博物館は今も同じ場所。華族会館とあるところは西洋美術館と科学博物館、学士会館になっている。教育博物館は図書館、東京芸大、あたりか。

なかに大仏という表示がある。これは上野大仏である。そもそもは寛永八年(一六三一)に建立されたもののようだが、幾度かの地震で倒壊・再建を繰り返した。この明治二十年頃は安政二年に修復された大仏で、関東大震災によって頭部が落下したまま放置され、戦時中には金属として供出されて、今は面部だけが保存されている。

なお西郷隆盛の銅像は明治三十一年十二月竣工なので当然まだ存在していない。ついでに書いておくと、西郷像の作者は高村光太郎の父・高村光雲だが、連れている犬を作ったのは後藤貞行だという。光雲は『幕末維新懐古談』(岩波文庫、一九九五年)で一言も西郷像には触れていないが、楠木正成像の制作についてはかなり詳しく回想している。そして楠公像の馬を作ったのも後藤貞行だった。胴体は山田鬼斎で、光雲は監督という立場で顔だけを作ったのだそうだ。そしてまた馬体の原型を作ったのは新海竹太郎であった。東京を象徴する二体のブロンズ像、その両方の動物を手がけた後藤貞行、ちょっと面白い。




山崎書店より「京都岡崎公園アートフェスティバル」の案内が来た。

『ルーブル美術館展』のすぐ脇で、パリ・モンマルトルの丘のような、作品展や蚤の市、パフォーマンス等、愉快な広場が出現! 主催は神宮道商店街組合。
日時:9月16日(土)17日(日)18日(月祝)
場所:岡崎公園(市美術館と京都会館の間の広場)

参加者募集中とのことなので詳しくは山崎書店へ。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-22 21:02 | 古書日録

寺町の昼顔の花そぞろ歩(ランダムウォーク)

小品を額装するために寺町通の山本へ。阪急河原町から寺町通を歩く。昼前なのでまだ開いていない店がほとんど。途中にバーゲン・ブックの均一台が出ていて、オッと思う。こんなところに本屋があったのか?
b0081843_20525174.jpg

RANDOM WALK 京都寺町店。7月29日オープンとか。一階は外国人向けの日本ブックに写真集など。二階が、ペーパーバック、雑誌、アートブックなど。三階はバーゲンブック。丸善がなくなったので、丸善よりは品揃えは偏っているにしても、こういう本屋ができたのはうれしい。場所も悪くないし。スペイン人の夫妻が何か日本紹介本の棚の前でもめて(?)いた。

額縁の発注はすぐ終わり。尚学堂書店へ向かう。ロールケーキの桂月堂の看板が富岡鉄斎だということは京都おたべガイドで紹介した。今日は御池通との角にある亀屋良永の看板を。これは武者小路実篤。けっこう好きかも。
b0081843_2110150.jpg


尚学堂の均一では二三古いものを買う。奥さんに顔を覚えられてしまって、入り口のところでばったり会ったときに挨拶されてしまった。近鉄京都古書即売会の目録をもらう。24日〜30日まで、近鉄百貨店京都店7階(プラッツ)。

河原町へまわってBALのジュンク堂を初めてのぞく。BALなどめったに行かないので通り過ぎてしまった。表にジュンク堂の存在を示す看板がない(?)。冷房ききすぎ。品揃えはまずまず。大江健三郎書店が入り口のところに出店していた。『大阪人』9月号、続・古本愛特集を買う。庶民バワー炸裂という感じ。ま、こてこてというところ。



岩田さま
そうでしたか、やはり。また一度ごいっしょしましょう。
[PR]
by sumus_co | 2006-08-21 21:28 | あちこち古本ツアー