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カテゴリ:古書日録( 1362 )

移転いたしました。

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村上春樹『中国行きのスロウボート』(湯川書房、一九八四年)



下記に移転いたしました。

http://sumus2013.exblog.jp





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by sumus_co | 2014-02-02 09:17 | 古書日録

小詩集

都合により一週間ほどブログを休みます。

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西本昭太郎『小詩集』(エバンタイ・クラブ、一九五四年一月)を昨日の市内ツアーで発見。高橋輝次の古書往来「中村隆と『輪』の詩人たち キー・ステーションとしての古本屋、そして金物店」によれば西本は兵庫県庁吏員である。だから兵庫県土木部に勤務していた光安義光とも親しかったのだ。

詩誌『粒』No.3(粒の会)
http://sumus.exblog.jp/19970544/

季村敏夫『窓の微風』(みずのわ出版、二〇一〇年)によれば西本は『粒』の他に『炎』(炎詩話会、一九四六年創刊)や『幻想』(伊勢田史郎、一九四九年創刊)を編集し、『クラルテ』(山本博繁、一九四七年五月創刊)や『Menu』(エバンタイ・クラブ、一九五〇年一〇月創刊)、『阿』(阿の会、一九六三年一月創刊)に参加していた。

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別刷りの挨拶文には《作品は昭和二十二年から昭和二十八年までの七年間にMENU, CLARTÉに主として発表したものを年次別に収録いたしました》とある。

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奥付には《本文製版 西本昭太郎》としてあるから、西本自らガリ切りをしたということになるのだろう。

西本昭太郎の著作

小詩集 エバンタイ・クラブ 1954
庶民考 エバンタイ・クラブ 1956
頬を裂く 粒の会 1957
庶民考第2部 粒の会 1958
冬の座から 粒の会 1959
庶民考第3部 粒の会 196O
近況 粒の会 1968
薔薇の灰 粒の会 1972
流れのまゝに 粒の会 1976
私信 粒の会 1980
西本昭太郎詩集 日本現代詩人叢書第70集 芸風書院 1982

詩集としては印刷も良くないし、ノドの開きも悪く、粗末な体裁だと言っていいだろう。西本の詩そのものもやや甘い。しかし、この何とも言えない佇まいからは詩に対する特別な思い、詩集を上梓する深い喜びがはっきりと伝わってくる。それこそが最も大事なメッセージなのかもしれない。

ついでながら廣田善夫のエバンタイ・クラブからは桑島玄二『少ない雨量』(一九五五年)も刊行されている。
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by sumus_co | 2013-10-19 20:23 | 古書日録

最新理科教科書 理科篇

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秋山鐵太郎+高橋章臣『最新理科教科書 理科篇』(東京宝文館、一九一三年一二月五日訂正三版)。木口木版画の挿絵にひかれて購入。サインの入っている絵が三点(すべて人物画)、「修?」。

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光の直進


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水の濾過


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羅針盤


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石炭瓦斯


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陶器
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by sumus_co | 2013-10-17 21:05 | 古書日録

ナシヨナル第二

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『ナシヨナル第二 NEW NATIONAL SECOND READER.』(吉岡平助、一八八七年三月一八日再版御届)。以前、細川平助発行の『ナシヨナル読本第二』を紹介した。本書はそれとほぼ同じ内容(元版の複製なので同じなのは当たり前)ながら細部が少し違っている。また、この吉岡版は質的には細川版より劣る。挿絵の木口木版もあまり上等とは言えない。

『ナシヨナル読本第二』(細川芳之助、明治二十一年第三版)
http://sumus.exblog.jp/4545371/

『ナシヨナルニユーリーダー』第三
http://sumus.exblog.jp/5945002/

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明治二十年頃に英語リーダーが競って発行されたのは明治十九年に高等小学校で英語が正課と決まったからである。そこでいろいろな種類の英語のリーダーが発行された。これは西洋人の生活習慣が一般に広く普及するかなり有効な手段となったのではないかと思われる。

中にひとつ興味を引く挿絵があった。ちょっと変ったサンタの挿絵。

《Mamma was putting Milly and May to bed, the night before Christmas, and she told them this story.
 "After little children are fast asleep, the good, old Santa Claus comes down the chimney with a great bag of toys."》

元版ももちろんこれに相応する挿絵だったのだろう(?)。なんともビミョーな姿である。サンタというよりナマハゲ?

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日本で初めてクリスマスが祝われたのは何時か? 

『彷書月刊』二〇〇五年一二月号「特集・明治のクリスマス」によれば、日本人だけの手になるクリスマスは明治十二年十二月二十五日に横浜公会で初めて行われたという(山本秀煌)。また明治七年には原胤昭(十字屋の経営者)が東京第一長老教会で受洗した記念として築地大学の宣教師カロゾルスの指導を仰いで行っている(『植村正久とその時代』)。

また明治十二年十二月四日付け朝日新聞には二十五日は耶蘇の大祭日なので信者を川口天主堂に集めて行事をする旨の記事が出ているという。同紙上では明治二十五年に東京の菓子店壺屋が「クリスマスお菓子」の広告を載せたのが「クリスマス」という言葉の初出だとも。記事に現れたのは明治三十二年だそうで「基督萬寿(クリスマス)」、またツリーのことを「クリスマス吊」と書いた。

原胤昭回顧談(前出書)によればサンタクロースも登場した。

《それから、サンタクロースだが、これは是非純日本風の趣向でやらうといふので、裃をつけ、大小を差し、大森カツラをかぶり、殿様風の身拵へ厳しき扮装にして、さて、そのサンタ爺さんの役をつとめたのは、誰あらう、戸田忠厚其の人であつた。》

殿様姿のサンタクロースも異形と言えば異形であろう。

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巻末の大売捌所一覧。
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by sumus_co | 2013-10-14 21:17 | 古書日録

ハーディ 人生の書 

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ハーディ『人生の書』(日高只一編、南北書園、一九四六年八月二五日)。装画が松本竣介。先月末の大阪巡りのときにかっぱ横丁で求めた。

かっぱ横丁では梁山泊の百円均一がなくなってしまって、ずっと淋しい思いをしていたのだが、三冊二百円のワゴンが別の店にあり、いつも文庫ばかりなので素通りしていたのを、ちょっとのぞいて見たら、これが出ていた。抱き合わせの他二冊もいい具合にすぐ見つかった。『人生の書』、すでに同じタイトルを一冊持っている。しかしこれは確保しておかねばならない。松本竣介装幀では下記の本も紹介した。

小林龍雄訳『ふらんす短篇集1』(南北書園)
http://sumus.exblog.jp/12085318/

編者の日高がサウス・ウェセックスのドーチスタ(ハーディの物語の舞台となった地方)およびそこに居を構えるハーディを訪問したときの様子を描いたエッセイも収録されている。なかなか面白く読んだ。

《夫人に丁寧に迎へられ、席をすゝめられて、暫く対座して、種々と世間話をする。
 其処へハーディ翁自身が二階から下りて来られた。僕は其影を見ると思はず直ぐ席を起つた。八十有余の老大家、背が低くて、稍横に張つた体を、年の勢か、足したどたどと運んで来て、僕の前に立たれた、脳天は禿げて、周囲に残る髪は白くむしやくしやしてウェセックスに有名なヒースを思ひ起こさせる。静かに落ち着いて、而も力に、光に、暖さに輝く眼は枯草のやうな眉毛の下から覗いてゐる。懸崖から垂れる白いヘザーの様な口髭の下から静かに唇は動いて
  Good day, I am glad to see you.
と実に懇ろな挨拶の言葉に、出される手は皺がよつて、骨が太く、指が短い、翁が建築師であつた名残だなと昔を偲びながら、当方も初対面の挨拶から、招かれたお礼を述べながら手を出すと、暖かに握られる其手は年の勢か顫へてゐた。》

日高は仲介者なしに直接ハーディ宛に手紙を出して訪問を願っていた。普通なら返事はもらえないところだが、夫人から招待の手紙がホテルに届き、運良く会うことができた。こういう時は手土産が気になる。

《贈物の印として、友人に画いて貰つて、持つて来た日本画の扇面と豊国の浮世絵とを贈つた処が、それが非常に気に入つて先ずそれが話題となる。
「此絵は調子が非常に落ち着いてゐてよい、少しも浮はついてゐない、シムプルの中に含蓄がある」》

お土産のおかげか話がはずみ、ハーディの作品が日本で翻訳されているかどうかという話題になる。

《日本で私の作を読む者がありますかね」
「え、大分あります」
 心には難解の為か、さう沢山読む者がないといふ事を知りながらも、話のはづみで斯う答へざるを得なかつた。
「私の作の日本訳がありますか」
「短篇物は少しあるやうですが、長い物はまだないやうです。否、テスが半分だけ訳されて、後半だけ残つてゐます。実に惜しいと思ひます。》

ハーディは一九二八年に八十八歳で歿した。日高の訪問は一九二二年だから半分だけの翻訳というのは『テス : 運命小説. 前編』(山田行潦訳、文盛堂, 明治四十五年六月)を指すのだろう。しかし、この訪問の少し後で平田禿木訳『テス』(国民文庫刊行会)上巻(大正十四年)下巻(昭和二年)が出て、さらに続けて宮島新三郎訳、広津和郎訳、竹内道之助訳、石川欣一訳、山内義雄訳、井上宗次・石田英二訳、大沢衛訳、中村佐喜子訳、井出弘之訳、小林清一訳、田中晏男訳、高桑美子訳とごく最近まで翻訳はとぎれることがなく、『テス』の人気は素晴らしいと言わざるを得ない。今ならハーディに対して「そりゃもう、ずい分あります!」と胸を張って答えられるだろう。

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この本に張られているレッテル。アベノの天海堂書店は「古本屋タレコミ情報」によれば二〇一〇年頃まで営業していたようである。
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by sumus_co | 2013-10-11 21:01 | 古書日録

夢の口

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宇佐見英治『夢の口』(湯川書房、一九八〇年四月一五日)。湯川書房の在庫を預かっておられた方より段ボール一箱まとめて頂戴した。ギャラリー島田に送られて来た。個展会場に来られた方でご希望の方に頒けてください、ということである。有り難い。小生が画廊にいる時に声をかけてくだされば呈上します。

これも洲之内徹と宇佐見英治がどちらがどうかという問答から飛び出た駒のようなものである。『季刊湯川』連載の四篇はここにまず収録された。他には「コスモスの顔」「樹と岩」「死者の書」(『同時代』)、「多生の旅 一、二」(『世界』)、「夢の口」(『白井晟一研究』)。

やはりどう読んでも洲之内徹の上を行くとはどうしても思えない。ただし初めて読んだときよりも宇佐見の文章や考え方に馴れてきた。二者を単純に比較しても始まらないと納得できるようになった。ただ例えば「多生の旅」のこんな表現にはどう反応していいか分らないというのが正直なところ。

《美は存在の裂傷である。本郷隆ほどその痛みを肌身に感じていた人はない。私はいまこれらの言葉を書き抄(うつ)しながら「光は悲劇だ」といったルオーの言葉を思い出す。》

納得するのは引用されているジャコメッティが生涯の最後に吐いたという言葉。

《そんなものはみな大したことでない。
 絵画も、彫刻も、デッサンも、
 文章、はたまた文学も、そんなものはみな
 それぞれ意味があっても
 それ以上のものでない。
 試みること、それが一切だ。
 おお、何たる不思議のわざか。》

「おお、何たる不思議のわざか」は余計のように思うが、とにかく「そんなものはみな大したことでない」。

本の造りはノドの開きもいいし、活字や組版、表紙の布の手触りもいい。ただひとつ、函が窮屈で本体を引き出すのに一苦労する。グラシン紙が破れてしまう。函入りの本にはたまさかにあることながら、これはとくにキツい。どうしたことか。惜しい。
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by sumus_co | 2013-10-08 21:28 | 古書日録

季刊湯川五冊

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『季刊湯川』(湯川書房、一九七七年〜一九八〇年、七冊)の五冊を揃えた。あと二冊なのだが、まだしばらくかかりそうだ。先日の『ソムニウム』創刊号は某所に四千円で出ていたのでサッと買った、はずもなく、こちらも当分入手はないと思われる。

季刊 湯川 総目次(本はねころんで)
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080831


『季刊湯川』第二号
http://sumus.exblog.jp/9386733

先日物議をかもした宇佐見英治が「泉窗書屋閑話」と題して四回寄稿している。まずは知識人エッセイのお手本というところであろう。この四話(書物の整理、赤鉛筆、フランスの紙箋、印影)は『自選随筆集 樹と詩人』(筑摩書房、一九九四年)にも収められているので自信作と見てよい。実際、自選随筆のなかでも光っているように思う。

便箋の話の中に「Joseph Gibert」という店が登場する。Joseph Gibert 社製のレターペーパーを愛用しているという内容である。ところがこの書店、現在では「Gibert Joseph」と名前の順番(姓と名)を逆転させてしまっているので調べて見ると、同社HPの沿革のところに出ている写真でも看板はたしかに「Librairie Joseph Gibert」である。これは知らなかった。いつからそうなったのかは直ぐには分らなかったが、宇佐見のこの原稿が載ったのは『季刊湯川』第三号(一九七七年)だから、少なくともその頃まではジョセフ・ジベールだったということだろうか。
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by sumus_co | 2013-10-04 21:35 | 古書日録

季刊SOMNIUM No.3 葉書

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by sumus_co | 2013-09-29 20:26 | 古書日録

ソムニウムNo.2 No.3

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『ソムニウム』(エディシオン・アルシーブ+彗星倶楽部)No.4に続いてNo.2(一九八〇年四月二五日)とNo.3(一九八〇年九月二五日)を入手した。表紙デザインはもちろん羽良多平吉。

ソムニウムNo.4
http://sumus.exblog.jp/20952531/

二号ではボルヘスの「バークリーの十字架」そして龍胆寺雄が「幻想の街」と題して巨大樹の話を書いているのが目立つ。「彗星通信2」(編集後記)にはワークショップの報告と予告がなされている。(1)幻想文学アプローチ、(2)カイヨワ『妖精物語からSFへ』、(3)ノディエ『パン屑の妖精』、(4)フランシス・イェーツの方法、(5)ホフマンをめぐって、以上実施。予定は(6)ユダヤ神秘主義、(7)泉鏡花、(8)ゴシックロマン、である。他には雑誌『アルシーブ』、『別冊ソムニウム』、ソムニウム叢書の刊行予告。また七九年クリスマスにはTV取材があり、八〇年一月一三日に松岡正剛が来訪したという。さらにはレオ・レオーニ『平行植物』(工作舎)のプレゼントまで告知されている(日高敏隆による書評掲載)。

三号ではパウル・シェーアバルト「ツアツクとチヂと巨大なあたま」が目玉だろうか。「彗星通信3」には例のソムニウム叢書『水蜘蛛』の年内刊行が告知されており、書評誌も企画しているとある。今号のプレゼントは『迷宮』第三号(白馬書房)。梅木英治による扉絵の原画(メゾチント版画)販売も。

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二号に広告を出しているのは、七彩工芸(マネキン製造)、klab MODERN、『迷宮』白馬書房・迷宮編集室、『rock magazine』(阿木譲編集発行)、『WX-ray』復刊第一号(羽良多平吉)。

三号は、れんが書房新社、『WX-ray』復刊第一号、国書刊行会、東洋文化社、『迷宮』、『rock magazine』、工作舎。

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雑誌にコミあり。挟み込みいろいろ。二号には工作舎の栞「工作舎ハイパー・ブックスタジオ3」、八〇年三月に大阪市南区のヒバリヤ書店ナンバ店で開催されたブック・フェアー「神道と錬金術」の書目である。それからもうひとつリーブルなにわのレシート。日付は「55・11・22」、600円一点は『ソムニウム』だろう。もう一点600円の品物を買って一万円札を出した、ということが分る。

三号の方には、郵便振替の払込用紙(払込料金加入者負担すなわち赤色)と『ソムニウム』の読者カード。全六冊刊行予定であった。

ここまできたら、創刊号、なんとか入手したいもの。
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by sumus_co | 2013-09-28 20:08 | 古書日録

ラ・アンリアッド

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『La Henriade, par Monsieur de Voltaire, Avec un Essai sur la Poésie Epique, & autres pieces. Nouvelle Édition, Enrichie en Figures. Tome Second.』(Jean Racine, Rouen, 1789)を入手した。

ヴォルテールの『ラ・アンリアッド』は一七二八年にロンドンで刊行された。フランス王アンリ三世とナヴァル王アンリ三世(後のアンリ四世)によるパリ包囲戦(一五八九)を語った叙事詩である。小生には新教旧教の力関係、ローマやスペインも絡んで錯綜したパワーポリテッィクスを簡単に説明することはとうてい出来ないが、とにかくも宗教的寛容を雄弁にうったえる「アンリアッド」は、ヨーロッパ全土にわたって前例をみないほどの成功をおさめたそうだ。そのためだろうが、多種多様な版が刊行されたようである。今でも十八世紀あるいは十九世紀初期の版本を容易に見ることができる。

これはルーアン、ガントリ通り(rue Ganterie)の書肆ジャン・ラシーヌがおそらく二巻本で刊行したもののうちの第二巻。「アンリアッド」は第一巻に収められているようで、ここにはパロディ版「仮装アンリアッド La Henriade Travestie」や「叙事詩論 Essai sur la Poésie épique」などのエッセイが何編か収められている。

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折り込み地図付。「メーヌ公爵夫人宛書簡詩 Epitre à S.A.S. Madame la Duchesse du Maine, sur la Bataille de Lawfeldt, gagnée par Louis XV, le 2 Juillet 1747」の主題となっているローフェルト(現在のベルギー、マーストリヒト)の戦いの戦場地図のようである。これは一七四七年に行われたフランスの領土拡張戦争でオランダやスコットランド等の連合軍と戦ってマーストリヒトを落とした。

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もちろん読もうと思って買った、わけではなく、絵に描ければいいな、くらいのところである。見返しのマーブル紙があまり手が込み過ぎておらず素朴なのが気に入った。

 *

田中りえさん(作家)が死去」されたという報せが知人より。これまで何度かこのブログでもお名前を出させていただいた。ご冥福をお祈りします。

野見山暁治 絵とことば
http://sumus.exblog.jp/18756765/
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by sumus_co | 2013-09-26 21:34 | 古書日録