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カテゴリ:うどん県あれこれ( 53 )

漢詩集写本

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神戸まで一時間ほど電車に乗る。その間に何を読もうかと考えて、初日はこの漢詩集の筆写本にした。荷物が多かったため軽い本がいいのである。和紙で五十枚ほど。80グラム程度。

しかし、この表紙のタイトルが読めない。「幼詩雑記」(御教示いただきました)。巻末に《姓岡部名璞字韜光号曲江》と記名あり。岡部……でググってもとくにヒットせず。

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四季をうたった作品がほとんどである。固有名詞と思われるものとしては「象頭山」(ぞうずさん、香川県西部に位置する山)、「小笠原君賀婚姻」「内町」「橘園子」そしてこの頁の「赴高松舟中作」と「藤川先生云々」が登場する。岡部氏は讃岐西部に住していたのだろうか。時代もよく分らないが、明治ぐらいのものとしておきたい。漢詩の作柄は悪くないと思う。
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by sumus_co | 2013-10-06 10:22 | うどん県あれこれ

秋山六郎兵衛原稿

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秋山六郎兵衛の原稿「山茶花」、コクヨの四百字詰め原稿用紙二枚、ちょうど二十行分の原稿である。これだけで完結しているとすれば、アンケートか何かの回答であろうか。文中に山茶花の花が好きだとあるので、平たく考えれば「好きな花」についてという質問、あるいは「初冬」という出題だったかもしれない。

秋山についてはほとんど意識していなかった。その理由としてドイツ文学をさほど読んでいないということがひとつある。ところが勝手なもので香川県三豊郡下高瀬村(現 三豊市三野町)出身と知ったら、急に興味が湧いて来たのである。下高瀬はJR予讃線の三野(みの)駅付近になるようだ。

一九〇〇年生まれ。旧制三豊中学から旧制第一高等学校、東京帝国大学文学部独文科卒業という秀才コースをたどり、東大では三歳年下の手塚富雄と第八次、第九次『新思潮』に参加。旧制福岡高等学校へ赴任して同人誌『九州文壇』や『九州文学』創刊に参加している。戦後は九州大学、中央大学、学習院大学で教鞭を執った。著作は以下の通り。初め小説家を目指していたようだ。

『薄明』考へ方研究社、1928年
『受験病患者』考へ方研究社、1930年
『概観ドイツ史』白水社、1938年
『魔園』白水社、1939年
『故園』三笠書房、1940年
『現代と文学精神』三笠書房、1941年
『白刃の想念』明光堂、1943年
『回想と自覚』輝文堂、1943年
『独逸文学史』三笠書房、1943年
『文学と真実』晃文社、1948年

ヘッセ、ホフマン、ハウプトマン、ゲーテ、グリーゼなどの翻訳書がある。第一芸文社から出た『福岡県人篇』(一九四四年)は秋山編のようだ。

「山茶花」はさらりと書かれている素直な作文である。ただ、読者としては何かもうひとひねり欲しい気がしないでもない。後半の九行分を引用しておく。

《わたしの生家は、讃岐の西部の、瀬戸内海にほど近い農村であるが、その庭にも山茶花が幾本かあつて、毎年初冬になると、白い花をあかるい陽を一杯にうけて開くのである。わたしは中学を出て上京して以来、生家へは春と夏の休み以外には帰らないので、そんな風景をながめる機会はないが、いまでも目をとぢると、そんな山茶花の白い花が眼前にほうふつとしてくるのである。》
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by sumus_co | 2013-09-01 20:26 | うどん県あれこれ

百年の時計

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映画「百年の時計」サポータークラブ
http://www.100watch-c.com

高松琴平電鉄(ことでん)開業100周年を記念して、オール香川ロケ撮影にて、制作の映画「百年の時計」が讃岐先行公開。おなじみの讃州堂書店でもロケーションが行われたそうです。全国封切り。

ことでん松島二丁目
http://sumus.exblog.jp/9574409/

古書 讃州堂書店
http://www.geocities.jp/sansyudo/
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by sumus_co | 2013-05-27 16:26 | うどん県あれこれ

湊川橋梁

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中原淳一の記事とともに「四国の軌跡 近代文化遺産を訪ねて(93)湊川橋梁」(四国新聞、二〇一三年二月八日号)のコピーも頂戴したので紹介しておく。鉄道好きな方も居られるかもしれない(こちらが承知しているだけで若干名おられる)。

《高松市と徳島市を結ぶJR高徳線。
 事の発端は日清戦争後、私設鉄道のブームに湧いた1896(明治29)年。くしくも高松、徳島両地で鉄道運行を計画する2社がほぼ同時に誕生した。》

《[19]25年に高松ー志度、26年に志度ー讃岐津田間が開業。28年に讃岐津田ー引田間、35年に引田から徳島・板野までがつながり、構想から40年近くの時を経て全通を果たした。
 この高徳線のほぼ中間にあり、鉄道開業から往事の姿を保っているのが、湊川橋梁(東かがわ市湊)だ。営業開始前年の27年に完成した。
 要望の強まりで、"想定外"の事業となったのだろうか、橋脚は簡素なコンクリート造り。当時の国有鉄道の標準設計ではあるが、同時期の橋梁はレンガ造りなど風情あるものが少なくないだけに少し寂しい。橋桁にしても明治時代に名古屋ー四日市間で使われていたものを改造して移設したというから驚きだ。
 ただ、その姿が一度も失われることなく、今もまだ現役であることがこの橋梁の価値を高める。》

《そのシンプルな造りは鉄道写真の愛好家にとって「車輪部分までしっかり見渡せる絶好の撮影ポイント」という話も。現在の一日当たりの運行本数は84本。雨の日も風の日も、昭和初期に造られた橋脚を渡って列車が走り続けている。》

記者氏は煉瓦でなくコンクリートで造られていることを嘆いているが、おそらく昭和二年のコンクリートはまだ斬新な材料だったのではないだろうか。関東大震災で煉瓦の建物が地震に対していかにもろいかがはっきりした。そのためコンクリートの使用が急速に普及した、というような理由があるように思われる。

最初のカラー写真は小生が撮影したもの。この橋は絵になるんじゃないかな、と思って撮っておいた。まだ絵にはなっていないが。

  *

『BOOK5』7号(トマソン社、二〇一三年五月一七日)を頂戴した。特集・独占! 女の30代。真治彩「本さえあれば、とは思いませんが、本がなかったら、とは思う毎日です」が良かった。貸本喫茶ちょうちょぼっこが閉店となった具体的な事情までは分からないものの、かなりその辺りの空気を感じさせてくれる。真治さんにはもっと長い文章を書いてほしいな、と思った。

他に目にとまったのはやはり古本ネタである。「せどりしようZ!」第三回(無署名)。話題の(って、もうとっくに話題じゃなくなってしまいましたが)村上春樹関連のセドリ情報。古本の世界は深いねえ。もうひとつは、昨年上京したときに東京の古書店主たちから噂を聞いていた大型新人、古書赤いドリルの那須太一「なんてひどい店なんだ」第6回「ここは静かな最前線」。下北沢の店舗(すごくユニークな店だったらしい)が立ち行かなくなって、新しい事務所を多摩川を渡ってすぐのところに開いたという話。《非公然アジトを拠点にもっともっと先鋭化できると思うと自らの展開が楽しみでならない。これからは遊撃戦を斗おう》……古本の話ですね、もちろん。

トマソン社
http://tomasonsha.com

  *

『雲遊天下』113(ビレッジブレス、二〇一三年五月一日) 特集・夜が短い あべのぼる詩集 アズミインタビュー。あべのぼる詩集が良かった。

雲遊天下
http://www.village-press.net/?pid=58773395
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by sumus_co | 2013-05-23 20:59 | うどん県あれこれ

中原淳一生誕100年回顧

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中原淳一が生誕百年ということで、各地で回顧展が開かれている。淳一が香川県大川郡白鳥町(現・東かがわ市)で生まれ、二歳まで過ごしたことは以前にも書いた。

白鳥さん
http://sumus.exblog.jp/19538326/ 

その白鳥では去る二月十六日(淳一の誕生日)、十七日の両日、寄稿雑誌や絵葉書などで構成された回顧展が生家跡の空き店舗で開催されたそうだ。地元の方より新聞記事のコピーを頂戴した。

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読売新聞香川版二〇一三年二月十三日号。

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そして四国新聞二〇一三年二月十五日号。

コレクションは白鳥神社の宮司・猪熊兼年さんがおよそ十年前から集めてきたものだそうだ。白鳥神社および猪熊家の由緒についてはこちら「http://www.shirotori-jinja.jp/history/」。
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by sumus_co | 2013-05-22 20:42 | うどん県あれこれ

割箸を銜へて割つて麦の秋 三乗

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雑用を片付けるため帰郷しておりました。この時期に帰るのは久し振りのこと。「麦秋だなあ」という景色が広がっていた。


 割箸を銜へて割つて麦の秋  

 緑陰のかたちとなりし父の墓

 すひかずら母を疎みしむかしかな


以上いずれも澤本三乗の『句集一樹』より。

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かけうどんと揚げちくわ。この組み合わせが好きだ。まさに「割箸を銜へて割つて麦の秋」。

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義父の書棚から将棋の本を移動。将棋の戦法には流行の波もあり、また序盤作戦などは日進月歩なので、実用性は薄れているものの、それはそれなりに見るべきところもまだまだあるように思う。
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by sumus_co | 2013-05-12 20:26 | うどん県あれこれ

かけうどん

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高松市、さぬき一番一宮店のかけうどん。
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by sumus_co | 2013-03-24 11:38 | うどん県あれこれ

うどん県の雪

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郷里でこれほどの雪を見たのは、記憶をたどっても一度しかない。それも少年時代のこと。といってももう京都暮らしの方がずっと長いのですが。

郷里ではうどん漬けの日々。こちらは釜揚げうどん。
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by sumus_co | 2013-02-23 11:23 | うどん県あれこれ

上田書店と伊藤晴雨

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『香川新報』大正十四年二月二十二日号。郷里の古家を清掃中に発見したもの。古い箪笥の抽き出しに敷かれていた。長らく祖母および母の着物がしまわれていたので黄変しているほかには破れもほとんどなかった(画像はモノクロ複写)。裏表一枚だけ。他にもあったかもしれないが、気付かず捨ててしまった。うかつだった。

トップニュースは「墓地参道/新設反対陳情書/宮脇町有志連署にて」。高松市宮脇町の姥が池墓地の参道建設に反対の住民が市長ならびに市会に陳情書を提出したという内容。陳情書の全文が掲載されている。それによれば岩清尾神社の景致を乱す姥が池墓地と伝染病院(現・高松市民病院)は即時移転せよ、道路整備などもってのほか、という要旨である。

他にも交通事故などが報道されているが、いたってのんびりしたものである。なかでは「松島町の賭博/女髪結ひの/宅での花合せ」の記事が実況中継のようで面白い。

《高松市松島町農泉谷虎吉(五八)青物商玉井弥吉(六一)安藤正一(二七)日稼ぎ古川ヒサ(四三)の四名が十九日午後三時頃同町女髪古川コウ方奥六畳の間で花合せ賭博に耽つてゐるところを巡回中の渡邊巡査が取押へ二十日検事局へ送つたが例によつて付近の者数十名が「貰ひ」と称し義理と付き合で一日の仕事を棒にふり裁判所構内をウヨウヨしてゐるので道行く人の視聴を集めてゐた》

しかし何と言っても注目は広告。「古本高価買入/新刊速着/高松市四番丁東ノ丁/上田書店」。

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以前紹介した多田昭さんの労作『香川県の古書店の歴史』にも上田書店の名前は出ているが、それは昭和八年版『古本年鑑』の記述で《上田書店 高松南新町》としてある。また《入手した資料の最も古いものが大正末期、高松市片原町に徳田書店があったことは古い市街図等でわかっている》ということなので、この『香川新報』の広告は最も古い資料の部類に入るだろう。

香川県の古書店の歴史
http://sumus.exblog.jp/15352307/

もうひとつ、連載小説(講談)双龍斎貞円講演「甲信怪狐伝」(47)の挿絵が責め絵で知られる伊藤晴雨というのも見っけもの。

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この回だけではよく分らないが、武田の落人が白狐に助けられるというストーリーらしい。白狐が赤飯を持ってきてくれる。ところがかなり歩いたはずなのに同じ場所に戻っていた。すると稲荷神社の前に早桶が置いてある。そこへ今度は狼が現われた。狼は早桶に手をかけて破りはじめた(というところが挿絵の場面)。のんきなことに図版が上下逆転して印刷されている。

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さすが伊藤晴雨と思わせられる筆致ではないか。大掃除もたまにはするものである。
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by sumus_co | 2013-01-16 21:25 | うどん県あれこれ

竹秋遺稿

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『竹秋遺稿』(三谷九八、一九三四年一〇月三一日)。讃岐の古書店にて求めた漢詩集である。このブログでも取り上げる機会が増えてきたように漢詩集をぼちぼち集め始めている。だいたい気まぐれコレクターなのでろくなものにはならないにせよ、新しいジャンルを見つけると本を探すことが楽しくなる。

竹秋は松原竹秋。『続讃岐人物事典』にはこう書かれている。

《名は崇、字は士功、通称良助、号竹秋、竹里の子、琴平の人、燕石と親しみあり、昌平黌に学び詩文及書画を能くす、明治三十五年六月二十六日歿す、七十五。維新後内閣及び逓信省に仕へ後辞して高松野方町に住す。》

士功とあるが、本書では子功。また同事典によれば父の松原竹里はこいう人物だった。

《名は義質、竹里と号す、通称は半蔵、象頭山金光院に住す、詩文書画を能す、書名最も高し、嘉永四年七月二十一日歿す、年七十二。碑銘は燕石の撰になり左の辞あり。
 書法端正。人品清高。嗚呼斯翁、実君子曹。》

象頭山金光院は香川県琴平町の金刀比羅宮である。松原親子と親しかった燕石は日柳燕石(くさなぎえんせき)で、讃岐国榎井村生まれ、勤皇の博徒。生家は地主で幼少より漢籍などを学んだが、金比羅様の賭場に魅入られて博徒となったそうだ。挙兵を計画したり高杉晋作ら勤皇の志士をかくまったりもした。明治元年、奥羽戦争の陣中で病歿、年五十七。

編者の三谷氏によれば竹秋には三百九十首余の漢詩遺稿があるが、本書には二百二十余首を収めた。巻頭に竹秋の遺墨および安積艮斎と清川正明(八郎、出羽鶴岡藩郷士)からの竹秋宛書簡がベタの写真版で掲げられている。序は大槻磐渓、阪本釤(釤之助)、岩渓裳川(森春濤門下)。巻末の諸家贈答文には日柳燕石、宍戸碧海、本城素堂、岩崎秋溟(儒者、土佐勤王党)、河野葵園(高木退蔵門下)、永阪石埭(森春濤門下、医師)、矢土錦山(岡本黄石門下)、本田種竹(阿波出身、東京美術学校教授)、岩渓裳川、渋谷香北、三谷象雲(九八、穆)。

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巻頭の自筆の漢詩「夜下□[さんずい+奠]河」の活字の頁。□[さんずい+奠]河はデンと読むのか? 架蔵の字書に見えない。特定の河を指すのではないのだろうか? 大堰天竜は静岡県の河川。急流である。月とともに春の河を舟で下っているといった単純な意味にとっていいのだろう。内容はともかく文字遣いは凝っている。

編者の三谷九八は慶応三年生まれ。号は象雲。明道学校にて漢学、国学を学び、明治三十五年琴平町助役、三十七年に琴平町長となっている。二期勤めた後、郡会議員となる。昭和三十年歿。(『増補改訂讃岐人物事典』)
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by sumus_co | 2012-12-12 21:44 | うどん県あれこれ