橋本墨花『花と花言葉』(紅玉堂書店、一九二二年再版)が届いた。これは久々にうれしい一冊。宇崎純一の装幀および扉絵、二色の挿絵二点、単色三点、章扉一点、カット(ただし、これは別の画家か?)。佐藤紅緑の序文と「自然と人生」という文章もある。本の背が白いのは補修のために貼った紙。まあ、このくらいは許す。
墨花橋本八重三については橋爪紳也『にぎわいを創る 近代日本の空間プランナーたち』(長谷工総合研究所、一九九五年)に詳しいようだ。大阪心斎橋大丸の園芸部を拠点として活躍した造園家だとのこと。主著は『萬年青百種大観』(六合館、一九二七年)。『花と花言葉』は国会も所蔵していない、ふふふ。
÷
現在、佐野トークの原稿を書いているため、デスクトップがハチャメチャ、本とコピー紙であふれている。PCと書斎と両方のデスクトップ。いったいこれで、まとまりがつくのだろうか、ちょっと心配になってきた。一時間で話せることは限られている。映像も多く見てもらいたいし。青年時代の佐野繁次郎の生活環境、デザイン・センスの形成に影響を与えた人や物に絞るつもり。モダニスト佐野繁次郎が生まれるまで、という感じになるだろう……。