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第二卷に挟み込まれていたチラシと『宮澤賢治全集』第一巻(十字屋書店、一九四〇年、装幀=高村光太郎)の函のヒラ(平)。チラシには高村光太郎の推薦文が掲載されている。

《往年草野心平君の注意によつて彼の詩集「春と修羅」一巻を読み、その詩魂の尨大で親密で、源泉的で、まつたく、わきめもふらぬ一宇宙的存在である事を知つて驚いたのであるが、彼の死後、いろいろの遺稿を目にし、又その日常の行藏を耳にすると。その詩篇の由来する所が遥かに遠く深い事を痛感する。》

÷

そうそう、坂口安吾と石川淳について共通点を書いておくのを忘れていた。それは二人とも牧野信一の注目によって文壇に知られるようになったということである。安吾は昭和六年に葛巻義敏らと作った同人雑誌『青い馬』(版元は岩波書店だったが)に発表した「風博士」「黒谷村」を絶賛され、同年『作品』『文科』という牧野の息のかかったもう少し上級(?)の同人雑誌に長篇を寄稿することになった。ただし昭和十年には安吾が『作品』に出した「蒼茫夢」に触れながら《せめてあれらの作品に匹敵するほどの彼独特のものを読みたく、ただそれだけのはなしである》と失望を表した。

同じ昭和十年にほめられたのが石川淳である。『作品』五月号に発表した処女小説「佳人」を牧野が読売新聞紙上で賞讃した。ところが翌十一年三月二十四日に牧野は自殺。安吾は通夜、葬儀に参列し、石川は追悼文を『作品』五月号に書いた。それはこう締めくくられている。

《他日牧野氏に関してもつと多くを知りもつと多くを語りたい願ひでいつぱいである》

石川は翌月より同誌六〜九月号に「普賢」を連載して第四回芥川賞を受賞することになる。小野松二の『作品』もまた二人にとっては重要な雑誌だった。

÷

製作総指揮スティーブン・スピルバーグ「トランフォーマー」(マイケル・ベイ、2007)のDVDを観た。ちょっと長過ぎる。盛りだくさん過ぎる。敵味方の区別がつきにくい。それでも最後までつき合うことはできた。ツレアイがひと言。

「日本だったら、上司に報告してるあいだに全滅ね」

たしかに。
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by sumus_co | 2008-03-01 21:58 | 古書日録
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