『新菜箸本撰』5号(「心斎橋」研究同人、二〇〇八年一月十三日)が届いた。橋爪節也編集長、今回は本来の研究分野(?)である江戸時代の心斎橋にタイムスリップ!
・『諺臍の宿替』ことわざをとくとくととくわざのこと……橋爪節也
・恐るべきねずみざん 曉鐘成、算法で新年のごあいさつ……橋爪節也
・「正遷宮のつくり物」と心斎橋筋……相蘇一弘
・心斎橋文人録……肥田皓三
・順才橋筋金太郎町の書林……橋爪節也
・新年そうそう絵口合の種しこみ……いかのきのめあえ
まじめなのか、単に駄洒落好きなだけなのか、まったくおもろいもんをつくりはる。上図は肥田先生の論考に付けられた挿絵より、阿波屋文蔵が版行した『絵本千代宝』。北尾重政の絵本の版木を買い取って合羽刷で色彩を加えて改めて刊行したものだという。
《色ざしが綺麗で、絵本の表紙も阿波文独自の美しい絵模様の良質のを付け、大阪の出版物としては傑出した仕事をのこしている。幕末から明治へかけては書籍より錦絵の出版が多くなった》
色の微妙にズレたところがまたよろしいなあ。