神戸の坂口通りにあった白雲堂書店の買い入れチラシ。《物資活用》とか《(西兵六九)》などからして戦争中のもののようだ。紙がかなりうすく粗悪。どうやら活版刷ではない。某氏より頂戴した貴重な資料である。深謝です。某氏によれば来年は太宰治生誕九十九年になるそうだ(明治四十二年生)。だからどうしたというか、生きていればそんな年齢なのだ。
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『京の学生文化を歩く '60ー'70年代グラフィティ』(らくたび文庫、二〇〇七年)に掲載されている一九六一年四月発行の「京都学生書店街地図」より《百万辺[ママ]銀閣寺付近書店案内》。赤字が古書店。間違いの目立つ地図だが、こちらも貴重であろう。
土曜日に買って、びわこのなまず先生に見せた。先生は千原書店に毎日のように通っていたそうだから。すると「むかしのことは忘れたなあ、ぼくはむかしのことに興味ないんですよ」との答え。古本大好きの先生にしてこの発言。おそらく「古本は新しい」というココロであろう。最近の懐古ブームを一蹴する態度のようで、印象に残る。