林蘊蓄斎の文画な日々
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棗の木の下

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『閑々堂特選美術書目録』73号を眺めていると、洲之内徹が三冊並んでいた。

・棗の木の下 見返切取 現代書房 1966 1万
・気まぐれ美術館 田村泰次郎宛書名入 初版箱帯 新潮社 1978 5万
・絵のなかの散歩 献呈署名入 初版箱帯 新潮社 1973 1万

いやはや、こんなに高くなっているとは知らなかった。とくに『棗の木の下』は切取アリでこれだ。念のために調べてみると「日本の古本屋」には三冊出ており、いずれもこの何倍かの値段で出品されている。なお三重県立図書館には田村泰次郎の蔵書が収められているが、当然ながら、『気まぐれ美術館』は見当たらなかった。『棗の木の下』は入っている。表紙の画は鳥海青児。洲之内の自費出版だった。

[後註・3月にもまったく同じことを書いている。ボケの進行を思うべし]

÷

『昏睡季節』のつづき。古本者の某氏より、こういうメールをいただいた。

《昨日と今日、吉岡実の『昏睡季節』が取り上げられていましたが、私も『昏睡季節』が出品された五反田展に赴いています。目録に『昏睡季節』と、たしかに『液体』が並んで載っていて、『液体』は20万? よく憶えていないのですが(『昏睡季節』は40万ということですね)そのあたりの値がついていたと思います。改築前の、スリッパを履いて入る板敷きの南部古書会館でした。》

《私は大学四年生、神保町や各地の古書展に赴いていましたがその頃は吉岡実の詩には(「僧侶」はスゴイと思いましたが)あまりピンと来ず、会場に入ってすぐ右にあった腰の高さほどのあまり大きくないショウ・ケースに入っていた二冊の詩集を「そういうものなのか」とただ眺めたような、あるいは覗き込んだような記憶があります。吉岡が来る前に売れたらしいので(あとで『死児という絵』を読んだ時にも思ったのですが)もう少し粘っていれば、吉岡実本人を目撃できたかも知れない(笑)。》

大場氏は目録に載せても売れなかったと喫茶店で愚痴っていたわけだから、大場氏が喫茶店へ行った後、そして上の某氏がケースにあるのを確認した後、吉岡がやって来るまでに売れてしまった、ということになるか? とにかく面白いニアミスである。

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11月の芦屋市立美術博物館での即売会のチラシが届いた(下欄に掲出)。特集は「モダニズムと装幀」だとか。楽しみ。

÷

暑い一日。知人のお子さんが修学旅行で京都に来ていると聞いたが、この尋常でない蒸し暑さはいい思い出になることだろう。昼食は鳳飛で酢豚、焼きそば、焼餃子、鶏の唐揚。少し多めに注文して持参のパッケージで持ち帰った。阪神、あと一本が出なかった。

満塁に胡瓜を叩く棒強し
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by sumus_co | 2007-09-16 20:38 | 古書日録
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