林蘊蓄斎の文画な日々
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帝国読本

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学海指針社編『帝国読本巻之三』(小林八郎、明治二十六年再版)。学海指針社は多くの教科書を編集しているのだが、ググってみても、適当な解説を発見できなかった。発行者には「小林八郎」の表示しかないもののこれは日本橋にあった集英堂本店である。金港堂、普及舎、冨山房などとともに明治期の代表的な教科書出版社。

この教科書の特徴は挿絵が一流の画家の手になるということだろう。上の図は小林清親の舌切り雀。他に浅井忠と松本楓湖のサインが読めた。彼ら以外に七八人の画家が寄稿しているようだ。K.O、S.O、H.G、MNなどのイニシャルの署名は洋画家だろうとは思うが、ちょっと特定するのは難しいか……。

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上から小林清親「かへるのはなし」、浅井忠「テウレン」(調練)、同「猫」。

÷

わが家の近所にはまだ畑や水田がかなり残っている。今は稲が実って穂を垂れ、じょじょに黄金色がきざしているところだ。郵便局が駅前と駅の北方と二カ所ある。わが家はほぼその中間に位置している。たいていは駅前で用足しをするが、気分を変えて北の郵便局へ出かけてみた。

その道筋には田畑があり(といってもここ何年かで半分ほどに減って、すべて住宅になった)、その脇に野菜や米の販売機が置いてある。窓付きコインロッカーというかんじ。百円から五百円ていど。コインを投入して目当ての扉を開く。タマネギ、ナス、マンガンジトウガラシなどが今時分のメイン商品。キュウリ、トマトはもうあまり出ていない。

帰りは通ったことのない細道をたどってみた。すると、コイン販売ではなく、農家の納屋に篭をずらりと並べて袋に入れた野菜を売っている。戸を開け放して無人。一袋百円のキュウリがあったので短めの四本入りを取って、入口の脇にある金入れにチャリンと賽銭じゃないお代を投入してきた。マーケットで買うより美味だった。

地をみつめいらへもせずに胡瓜食む
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by sumus_co | 2007-08-31 22:07 | 古書日録
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