松永伍一『荘厳なる詩祭』(田畑書店、一九七〇年、装幀=宇野亜喜良)。100円だったので、かなり傷んでいるが、買ってみた。夭逝した詩人十数人の列伝になっている。啄木、賢治、槐多の他はほとんど無名の(小生が知らないだけだろうが)詩人ばかり。かろうじて淵上毛銭、と陀田勘助(ダダカンスケ)の名前くらいは聞き覚えあり。
÷
《先日、田村の均一で通叢書の「道頓堀通」を200円、長島書店で川崎長太郎の「伊豆の街道」、これまた200円で手に入れました。》
Aさんより『古本屋を怒らせる方法』の感想とともに、最近の収穫についての報告があった。さすがだ。『伊豆の街道』は帯があればけっこうな値段らしい(帯に上林暁の評がのっている)。Aさんは神田勤めの方。
そうそう、神田勤めと言えば、日課として、神保町の均一台巡りをしているTさんから面白い手紙をいただいていたので紹介しておく。Tさんは雨の日には神保町モールへ行くそうだ(ビルの中にあるので雨の心配はない)。そこで必ず顔を合わせる男性がいるらしい。その人が小川町の某出版社のビルに入るのを見かけて某社の人だと知る。Tさんが古本の本を出版したとき、いつも顔を合わすのだから一冊献呈しようと思い立つ。
《雨の日の昼休み、神保町モールに行くと案の定100円均一棚の前にいて、勇気を出して自己紹介して、今度この本を出しましたのでお近づきのしるしにと差し出すと、一瞬顔をひきつらせ、私は好きで古本を探しているんだからいったいどういうことだと怒り出すんです。私はビックリして、他意はありませんから受け取って下さいと無理におしつけて退散してしまいました。その後も毎日顔を合わせ(私は気が弱いですから目線をそらします)ますが、あいさつも何もしないです。Aさん[上述のAさん]でも、岡崎さんでも均一台の前で親しくなったのですが、世の中には難しい人もいるものだとこの歳になって勉強しました。[似顔絵アリ]57〜8歳、中肉中背、重い革カバン》
いや、サイコーです。均一台の客を怒らせる方法!
÷
おやつの時間にひょいとTVをつけたら、高校野球の決勝戦の八回裏をやっていた。ワンアウト、ランナーなし。広島が4−0でリード。ところがここから佐賀が連打、四球、四球(微妙な判定だった)ときて一点、そして満塁ホームラン。あっという間の大逆転だった。
甲子園といえば、
俳句甲子園というのもあるらしい。夕方のニュースで紹介していた。今年、団体は開成高等学校Aが優勝。最優秀賞は準優勝チームから次の句(決勝の兼題は山だった)。俳句の優劣なんて、なんぼのもんじゃ、という気はするんだけどねえ。
山頂に流星触れたのだろうか 清家由香里
÷
夕刻、激しい雷雨があった。しばらくすると消防のサイレンが聞こえていたので、落雷の被害があったのかもしれない。無線LANが一時つながらなくなった。雷が収まってから初期化すると再開したので一安心。
雷鳴の轟犬よとくもぐれ