同じく『小学読本巻之二』。《此処を、如何なる家なりと、思ふぞ。これハ、書肆なり、爰に、三人の男あり、帽を戴きたる、二人の男ハ書籍を、買はんがために、此処に、来れるなり、一人ハ、既に、一冊の書を、購ひ得て、去らんとす、一人は、机の上の書の、価を定め居るなり》
う〜ん、これは日本の書店であろうか。よく見ると左の開いた扉のところにこうもり傘(?)が立てかけてある。微妙なテイストだ。本の値段は交渉して定めるものだったか。なお、色が着いているのは旧蔵者の落書きなり。
÷
今日は、午後からちょっとした取材があって、淀野隆三の話をした。京都・滋賀の偉人というテーマだが、やや強引に淀野を押し込んだ。どうなることやら。
÷
KYOさんに前橋の俳誌『鬣』22号をいただいた。創刊五周年を記念して、群馬県立土屋文明記念文学館で「鬣TATEGAMI」コレクション展が開かれたそうだ。出品物の一部がカラーで紹介されているのが興味深い。萩原朔太郎の自筆楽譜、金子光晴の色紙(蛾の文字と絵)、沼田元気の『憩写真帖』特装版、などなど。『sumus』でも本以外の同人コレクション展なんか開催したら面白いだろうなあ、と思う。