林蘊蓄斎の文画な日々
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盆梅に袖すりあふや繁昌亭

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午前中、大阪天満宮の古本まつりへ。神社北側の鳥居の脇にできている、うわさの天満天神繁昌亭には行列ができていた。それを横目に石の鳥居をくぐり右手の百円均一コーナーへ。いつものメンバーにあいさつしながらざっと見て行く。さすがに転居を前にしてはブレーキがかかる。五来達訳『プルウスト全集失われし時を索めて第一巻スワン家の方』(三笠書房、一九三七年)を淀野隆三関連文献として購入。五来達(ごらい・とおる)を検索してみると、日本の名随筆『翻訳』に《井上究一郎   「名」の世界の人、五来達氏 「奇遇」より》という一篇がある。筆名だろうか?

K大学のNJ先生とあいさつしたその直後、K大学の学生募集のパンフレット(一九五四年)を見つけた。何かの縁だと思って、NJ先生に渡してみる。こういった資料はさすがに大学にも所蔵されているだろう。先生もさほど興味を示しておられなかった。

Mさん、古本ソムリエと天神橋筋の喫茶店でランチをとる。Mさんは袋をいっぱいにしている。あれこれ見せてもらったが、その後届いたメールによれば以下のような明細である。驚くべきものが百円で売られている。

《10時15分前に百円均一に行くとシートを外しているではありませんか。慌てて台に取り付いてぐるぐる。
 「経済学批判」世界古典文庫「愛と美について」太宰治和光商事版青児装「樋口一葉全集第二巻」昭和16年新世社版函「モヂリアニ」西洋美術文庫アトリエ社「アンコール詣で」ロティ白水社昭和18年「子規諸文」山口誓子「春の城」阿川弘之昭和28年二刷帯「磊磈集」石塚友二(「ブ」の105円シール付)「与謝野晶子詩歌集」駒井哲郎装画「満目抄」土岐善麿昭和13年人文書院函背欠「百鬼園先生言行録」六興出版「新洋画研究第5巻フォーヴィズム研究」昭和六年金星堂。後はキトラ文庫さんで「瓦 三重吉全作集第一編」大正4年再版函背字夏目漱石先生、装画津田清楓、木版伊上凡骨をこっそり1500円で買っています。前から一冊欲しかったのです。》

そこから梅田へ出て阪神電車で武庫川近くの「街の草」へ。しばらく来なかったら、店がきれいにさっぱりと整理されていた。珍しい書皮を着けたままの文庫本を購入。剥がした書皮のコレクションを頂戴する。普通、古本屋さんは書皮を捨ててしまうが、ものによっては本よりも貴重なこともある。

話し込んでいると、二時を回ってしまった。あわてて元町の海文堂書店へ向かう。三時五分前にシー・スペースに到着。見知った顔ばかり。三十人弱。三時を回って海野弘氏と南陀楼綾繁氏が登場、百冊の著書にまつわる話が始まった。

処女単行本『アール・ヌーボーの世界』(造形社、一九六八年)以来の執筆について、人のやらない分野について書いて来た、自分からすすんでというよりも編集者など他人から求められて書いて来た、そして「結局私はいつも〈ルック・ザ・セイム〉(同じものを見る)のであり、百回同じものを観て、同じことを書いてきたのかもしれない」とまとめられた。南陀楼氏よりこの名前で次のようなサイトが現在進行中であるというが説明があった。
Look the same 海野弘の目次を旅する

〈ルック・ザ・セイム〉を海野氏はたしかグリーングラスの歌詞からとおっしゃったので、すぐにピンときたのは「Green, Green Grass Of Home」の冒頭である。

The old home town looks the same,
as I step down from the train

一九六五年にカーリー・パットマンが作ったそうだが、トム・ジョーンズが歌って流行った頃、これを暗記した覚えがある。ただし、もしこの歌詞から取ったとすれば、《同じものを見る》という意味ではない。故郷は「同じに見える」でなければならない。だから別の歌詞だろうと思う。

途中から橋爪節也さんが登場して『モダン・シティふたたび 1920年代の大阪へ』(創元社、一九八七年)に関連した話題へ。例によって珍しいチラシなどを持参。目下、橋爪氏は「大大阪」をテーマにした著書を準備中とのことであった。「大大阪」という言い方は greater London という表現を真似したものだろうと海野氏。大名古屋、大京都などもあったが、大東京が最初ではないかとのこと。

じつは海野弘という名前を初めて耳にしたのは武蔵野美術大学の学生時代だった。デザイン史の授業で高見堅志郎先生が、ウミノヒロシという変わった名前の人が『アール・ヌーボーの世界』というとても素晴らしい本を書いた、と紹介されたときだ。それがとても印象に残っていた。実際、『アール・ヌーボーの世界』を読んだのはずっと後で、たしか中公文庫版であるが。そこで、質問タイムのときにペンネーム海野弘の由来について質問すると、海が広いという語呂合わせではなく、海野十三が好きだったので「海野」、友達の名前「弘」をとって海野弘にしました、とのことだった。

すると、終了後、同年代の見知らぬ女性から声をかけられた。私もムサビです、とおっしゃる。そして「どうして私が『アール・ヌーボーの世界』を学生時代に買ったのか、すっかり忘れていたんですが、今のお話で、高見先生が紹介しておられたのを思い出しました!」とのこと。これにはこちらも驚いた。

ちなみに橋爪節也氏は節分に生まれたから節也だそうである。

÷

海文堂書店御用達しの松屋三階宴会場で打ち上げをなごやかに。多数の参加があり、店長の見込み予約数を大幅にオーバーしてしまったほどの盛況だった。嵐山線の終電の関係で終了直後に失礼したが、楽しい宴であった。

そうそう、そのとき天神さんでお会いしたNJ先生も来られていて、こうおっしゃった。「じつはさっき譲っていただいた冊子をK大学の担当者に確認したところ、所蔵していませんというんですよ。それで、いくらなら買うと訊いたら、一本というんで、一万円だと思ってね、林さんと山分けにしようかな、と思ったですけど、よくよく訊いたら、十万だっていうんですよ。びっくりしてね、もしそうなら今ごろ祇園あたりで二人でカンパイですけど(笑)。でもさすがにそれはできないので、林さんの名前で寄贈しときましたから」

何やら、そこに記されている外国人教授などについての情報が珍しいらしい。そんな貴重なものとは想像だにしなかったが、お役に立てて何より。百円均一あなどりがたし。
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by sumus_co | 2007-02-11 18:13 | 古書日録
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