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林蘊蓄斎の文画な日々
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押入の棚を支へる棒寒し

押入の棚を支へる棒寒し_b0081843_2163672.jpg


藤沢桓夫『大阪手帖』(三島書房、一九四六年、装幀=吉原治良)。同人雑誌『辻馬車』の記事を目当てで取り出した。それについてはさほど収穫はなかったが、武田麟太郎に関する回想は面白いものだった。

また、昭和十一年に『婦人公論』に「大阪」を連載しているときの逸話が貴重である。佐野繁次郎も登場する。毎月《書き出しまでに時間がかかり、いつも締切を遅らせて、編輯者にも挿絵の佐野繁次郎氏にも迷惑をかけねばならなかつた。自分が離れた大阪にゐるために余計迷惑をかけたのである》、だが書き出すと速いと言い、書き出す前に「エキトメアスアサツク」と電報を打つと言う。

《一年前までは飛行郵便に迷信に近い信頼を持つてゐたが、その後飛行機便の頼りなさをつくづくと思ひ知らされたので、最近は滅多に飛行便に頼らない。大阪駅まで持つて行つて、東京駅止もしくは新橋駅止にする。この方が遥かに正確だしむしろ速くさへある》

《十一時のに乗せると朝九時半に着く、その次の十一時二十分のでは午後一時五分になる》

メールどころかファックスもないわけだからこうなるか。ただ電話で口述する手はあったかも知れない。そう言えば、電話でというので思い出したが、少し前、ある新聞に短い取材をされたとき、ゲラを見たいのでファックスして欲しいと頼んだところ「それはできません、どうしてもとおっしゃるなら電話で読み上げます」という返事だった。何だか面倒臭くなって任してしまったが、案の定、記事内容にわずかながら不適切な表現があった。

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本日は朝から貸家見学ツアーに出かけた。大宮四条下がる辺りで一軒、堀川北大路あたりで二軒、下鴨神社あたりで一軒、府庁の近くで一軒。うち三軒は内部も見せてもらった。どれも初めから貸家として建てられた物件で建物そのものが愛されていない感じがした。贅沢を言うつもりは毛頭ないけれど、もっとしっとりした家に住みたいものだ。

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本の街日記のryoryo23さんが『spin』01を買って下さったようで、どなたか存じませんが、有り難うございます。ページを96に収めたかったので図版は最小限にしました。今、思えば、鈴木氏とエエジャナイカの文字をもう少し小さくしてページを稼げばよかったかも。
by sumus_co | 2007-01-27 22:02 | 古書日録
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