林蘊蓄斎の文画な日々
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首折の書を嚙む男菊の鉢

ルーブル美術館展へ。京都市美術館で11月5日まで。朝なるべく早く、それでも九時半頃入館。ギリシャ、ローマの彫刻、陶器など。ロマネスクな時間が過ごせた。

先日ここに女子美術学校の絵葉書を掲載したが、そこに写っていたボルゲーゼのマルスが来ていたので、本当に脚が短いかどうか確認した。たしかに短い。おそらく台座か建物の上部に取り付けられていたため縮尺を変えているのだろう。下から見上げるので上半身をやや大きく作る。フィレンツェのダビデ像もそうなっているが、それを同じ平面で見ると下半身が小さく見える、そういうことだろうか。

このマルスは美術学生がデッサンするための石膏像として上半身だけがコピーされて売られている。小生も何度か描いたことがある。画学生は「マルス」と言い習わしているが、ルーブルではアレス Arès と表記しているようだ。ともに軍神だが、アレスはギリシャ、マルスはローマ。ボルゲーゼとついているのはボルゲーゼ(Borghèse)家から購入したため。 アレスといっても、この彫刻の原作は紀元前420年頃だが、彫刻そのものはローマ時代のコピーである。ややこしい。善し悪しを言えば、あまりたいした作品ではない。オリジナルを見てみたいところだ。

京都市美術館はなかなか装飾の贅沢な美術館である。いつも感心する。

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ついでに向いの京都府立図書館で『日本古書通信』のバックナンバーを調べようと思ったら、ここには一冊しかないことが判明。ネット検索では所蔵状況がよく分からなかった。けっきょく総合資料館へ行くことになる。この図書館も近年新築されたが、昔の外観を残している。

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その前に山崎書店で「逍遥京都 in パラダイス」展を見る。小林ゆう氏の写真がとってもいい。藤氏晴嵐氏のエッセイも擬古文でみょうに面白い。小林氏がちょうど展示していたので少ししゃべったが、今、調べてみると京都写真クラブのメンバーである。先日の五条楽園には来ておられなかったが。

平安神宮のすぐ前の岡崎公園でアートフェスティバルを今日からやっているのでそちらへ回る。ここでも小林ゆう氏の写真展示がある。その他、陶芸やら染織品やら何やらかにやら、いろいろな手作り作品をテント形式で販売している。ちょっと小雨もようだったので、まだ人が出ていなかったものの何か掘り出しものがある気配だった。

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・・

北山まで地下鉄で。府立総合資料館で昼過ぎから三時間余り『日本古書通信』をめくりにめくる。だたしここには昭和十三年からしかないし、その後もいくらか抜けている。創刊は昭和九年のはず。

神戸関係の記事をチェック。昭和十三年には阪神大水害があった。『細雪』にもその様子が描かれているが、関西の古書店の被害状況を報告する記事が掲載されていた。一九九五年三月号には震災後初めて神戸で開かれた業者の市を八木福次郎さん自らが取材されていた。勉強堂書店、やまだ書店、街の草の三氏との座談が記録されている。また寺島珠雄さんの「烈震の路上体験」(『低人通信』より転載)も載っている。

ここでコピーを申請して知ったのは、昭和三十年以前の資料はセルフコピーができないということ。セルフ10円のところ20円になる。まあ中之島図書館はすべて業者任せだが。料金は仕方ないとしても順番待ちが長くて困る。
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by sumus_co | 2006-09-16 21:11 | 古書日録
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