北野天神の門前、今出川通に面した粟餅の沢屋。ここの粟餅は絶品なり。
「北野名物粟餅の由来」には次のように記されている。
《祖先は河内の住人にして正平三年楠正行公死後、首塚守護の為洛西嵯峨野に来り庵を結び侘住居す、而して足利の探索厳しき為身を農にやつし生活を続けたり、其の子孫天文の頃自作の粟を餅に搗き粟餅と称し北野天満宮境内にて販売す、以後北野名物として世に知られたり(寛永十五年発行「毛吹草」に山城名物北野粟餅と記せらる)其の後天和二年当時の神幸道の辺り亀の松樹の下に杉皮葺の屋根に葭張と云ふ体裁にて茶店を設ける此れ現在の場所にして代々粟餅を営む/十二代目/沢屋与惣兵衛》
上の写真はお土産用(箱代込み1020円)。「きなこおいめ」(きな粉を多い目)と注文するのが通の買い方。むろん店内で食することもできる。夏場はかき氷も美味。