こちらも大掃除の掘り出し物。こんなのいつ、どこで買ったのだろう? ダイナ・ショアの大ヒット曲「ボタンとリボン」。裏面はレイ・ノーブル・オーケストラの「SWEET DREAMS, SWEETHEART」。
Dinah Shore Buttons Bows
http://www.youtube.com/watch?v=vZsA7HQXXBE
ボブ・ホープとジェーン・ラッセルの映画「腰抜け二丁拳銃 The Paleface」(N.Z.マクロード監督、一九四八)でボブ・ホープが軽妙に歌ってヒットした。曲は一九四七年に作られ一一月三〇日にダイナ・ショア・ヴァージョンのレコードがリリースされている。四八年九月、ビルボード・ヒットチャートに初登場し二十四週チャート入りしていた(十週ナンバーワン)。
歌の原題は「Buttons and Bows」で「ボタンとリボン」は苦心の邦題であろう。映画ではボブ・ホープが歌っているので男性版の歌詞になっているから bows はリボンでなくては通じない。映像を見ると幌馬車に揺られながらボブの歌を浮かない顔で聞いているジェーン・ラッセルの頸にリボン・タイが揺れている。
Bob Hope-Buttons and Bows
http://www.youtube.com/watch?v=JvqRMEdU8Kk
「バッテンボー」としか日本人には聞こえないが、この語呂の良さもあって日本でもヒットしたようだ。昭和二十年代の匂いである。ただし、小生もバッテンボーの歌は子供の頃によく聞いた記憶がある。大ヒット曲は寿命が長いということだろうか。
ダイナ・ショアの略歴をざっと wiki で読んでみて、ビックリ。長く芸能界で活躍したこともさることながら、その男性遍歴のゴージャスさには目をみはった。まずはニューヨークでジャズ・ドラマーのジーン・クルーパ、ハリウッドに移って俳優ジェームズ・スチュワート(駆け落ちまでしたとか)、第二次大戦中はパットン将軍と仲良くなってイギリスとフランスを慰問した。
一九四三年に俳優ジョージ・モンゴメリーと結婚(〜六二)。娘メリッサを生んでいる。結婚している間にもフランク・シナトラと付き合っていたそうだし、恋の相手は次々現われたという。七〇年代にはなんと二十歳年下のバート・レイノルズを恋人にした。これによってショアは再び話題の人となり、タブロイド新聞で騒がれるようになって恋は終ったが、その後もウェイン・ロジャーズ、アンディ・ウィリアムス、ロン・エリ(ターザン)、シドニー・シェルダン(小説家)、ディーン・マーチンそしてニューヨーク市長ヒュー・ケリーらと浮き名を流したというから、相当に魅力的な女性だったに違いない。一九九四年二月二十四日、ビヴァリー・ヒルズの自宅で死去。七十八歳の誕生日の五日前だった。
と、バッテンボーの読みかじりを書き連ねて、ふと気付いた。おんや? 中に入っているレコードは、「バッテンボー」どころか、朝居丸子の小唄「緋鹿子・竹にサ・こぼれサ/話しらけて・初雪」(ヴィクター)ではないか! どうして、また……。