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トリマルキオの饗宴2

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『トリマルキオの饗宴』にはいろいろ興味をそそられるローマ時代の習慣が記されている。ふたつほど紹介してみると、まずは色彩について。

冒頭、饗宴(cena)の前に髪の毛の長い少年たちとボール遊びをする禿頭のトリマルキオが描かれている。トリマルキオは「tunica uestitum russea」すなわち《赤い浴衣をまとう》(青柳)あるいは《赤褐色の部屋着をまとった》(国原)姿で緑のボール(pila prasina)を投げ合っている。

《ローマ人は赤と緑の二色に特別の色彩感覚をもっていたようである。この物語の作者ペトロニウスも「赤い織物」とか「緑のお仕着せ」といったようにさまざまな箇所で赤と緑だけははっきりと記している。》(青柳)

要するにイタリアの国旗トリコローレを思い浮かべればいいわけだ。イタリア国旗そのものの起源は十八世紀のようだけれども、ローマの昔から緑と赤は特別な色彩であった。

次に宴会のくじ引き。これには正直ちょっと驚いた。

《大杯に入れた籤引き札が参会者にまわされた。「汚された銀」を当てた者には、腿肉のハムとその上におかれた銀のコップが与えられた。「首のもの」には一切れの頸肉が、「後智恵と襲撃」には薬草と串刺しのリンゴである。また「ニラとモモ」には鞭とナイフが、「スズメと蠅取り」には乾しブドウとアッティカの蜜が渡された。参会者たちが腹を抱えて笑うなかで、さらに「正餐服と市民服」には一片の肉と書板が、「犬のものと足のもの」には野ウサギと平目が、そして「八目ウナギと文字」にはネズミを体にくくりつけたカエルと甜菜一束が与えられた。》(青柳)

"Argentum sceleratum": allata est perna, supra quam acetabula erant posita. "Ceruical": offla collaris allata est. "Serisapia et contumelia": {xerophagiae ex sale} datae sunt et contus cum malo. "Porri et persica": flagellum et cultrum accepit. "Passeres et muscarium": uuam passam et mel Atticum. "Cenatoria et forensia": offlam et tabulas accepit. "Canale et pedale": lepus et solea est allata. "Muraena et littera": murem cum rana alligatum fascemque betae accepit. Diu risimus. Sexcenta huiusmodi fuerunt, quae iam exciderunt memoriae meae.

いずれも引き当てた札に書かれている文言と品物がダジャレあるいは単純な連想になっているのだ。解説の全文を引用するのも面倒なので、ダジャレになっているものだけ三例を挙げる。

contumelia(襲撃)………contus cum malo(串刺しのリンゴ)

Passeres(スズメ)………passam(乾し)

Muraena(八目ウナギ)………murem, rana(ネズミ、カエル)

日本にも全く同じ遊びがある。そして福引きのためのネタ本まである。架蔵の一冊は野良久良山人『新案福引妙珍集』(服部貴文堂、一九三〇年、上の写真)。これによれば「新聞記者」という札を引いたとすれば、もらえる景品は「鰹節」ということになる。そのこころは「かいてたべる」。

小学校の小使  歯磨  口中(校中)を掃除する

生意気な息子  巻煙草  末は(吸へば)ハイカラになる

などというたわいもない駄洒落がズラズラズラと並んだだけの本である。似たようなものは明治時代終り頃から多数発行されていたようだ。詳しくは『関西の出版100』に書いたので、参照していただきたい。

書影でたどる関西の出版100
http://sumus.exblog.jp/14299824/

一世紀頃のローマ人もこんななぞなぞ遊びに興じていたとは、人間は変ったようで変らない生き物なのかもしれない。
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by sumus_co | 2013-05-15 21:14 | 古書日録
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