林蘊蓄斎の文画な日々
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Performa 6260/林檎図鑑

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郷里に置きっぱなしになっている Macintosh Performa 6260。わが家では二台目のパソコンで、アップルの製品としては初めて買ったもの。使ってはいないがまだ使えるはず。このマシーン以来マックユーザー。現在は iMac 21.5-inch(二〇一一年発売、Mac OS X Lion 10.7.5 搭載)メモリは4GBだが、Performa 6260(一九九六年夏季限定モデル)のデータを見てビックリ、メモリ「16MB / 最大64MB」。そんな時代もあったのね〜。

ジョブズ伝からもう少々引用する。「シンク・ディファレント」という広告について(アイザックソンはアップル社の広告についてかなり詳しく記録している)。このコンセプトはやはり一九八四年の有名なCFを手がけたリー・クロウ(Lee Clow)が提示した。ジョブズ自身がこう述べている。

He and his team had come up with this brilliant idea,"Think Different." And it was ten times better than anything the other agencies showed. It coked me up, so much and also how brilliant his "Think Different" idea was.

ジョブズはこのフレーズがすっかり気に入った。彼らは文法的な問題について討論したそうだ。動詞(Think)の後に形容詞(Different)は普通ではない。形容詞ではなく副詞でなければならない。正しくは"Think Differently" だろう、しかしジョブズはディファレントにこだわった。

"We discussed whether it was correct before we ran it. It's grammatical, if you think about what we're trying to say. It's not think the same, it's think different. Think a little different, think a lot different, think different.'Think differently' wouldn't hit the meaning for me."

「シンク・ディファレントリィ」じゃピッタリしないんだ、とジョブズは文法さえ無視してしまう。日本の企業がなぜ iPod や iPad をアップルより先に作れなかったのか、これはジョブズ自身も意見を述べているが、まあ、要するにこのくらいのワンマン社長がいなければ新しい商品は生まれないということだろう。

象徴的と思える逸話があるので引用してみる。二〇〇〇年、ジョブズのやはり強いこだわりでアイポッドを開発しようとしていた時期、 ディスク・ドライヴの小型高性能化に苦労していた。小さくすることはできても十六曲しか入らないのでは意味がない。

二〇〇一年二月、定期的に日本の工場を巡っていたジョブズたちは東京にいた。開発スタッフの一人ルビンシュタインが東芝を訪問した。そこで六月までに製品化できるという小型ディスク・ドライヴを見せられた。

It was tiny, 1.8-inch drive(the size of a silver dollar)that would hold five gigabytes of storage(about a thousand songs), and they were not sure what to do with it. When the Toshiba engineers showed it to Rubinstein, he knew immediately what it could be used for. A thousand songs in his pocket! Perfect. But he kept a poker face. Jobs was also in Japan, giving the keynote speech at the Tokyo Macworld conference. They met that night at the Hotel Okura, where Jobs was staying. "I know how to do it now," Rubinstein told him. "All I need is a $10 million check." Jobs immediately authorized it.

何に使うか分らないスゴイ製品を作るのだから、東芝も十分に凄いのだが、使い方まで分っていればもっと凄かった。いずれにせよ即決で一千万ドルの出費を認められるのがワンマンのワンマンたるところ。

ついでにマックの歴史が分りやすくまとめてある『林檎図鑑』(毎日コミュニケーションズ、『Mac Fan』二〇〇三年一二月/二〇〇四年一月号特別付録)、マックファンの妻の持ち物。

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by sumus_co | 2013-03-14 20:42 | 古書日録
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