先日頂戴した『東京大学大学院情報学環所蔵 第一次世界大戦期 プロパガンダ・ポスター コレクション カタログ・レゾネ』(東京大学大学院情報学環吉見俊哉研究室、二〇〇六年三月二一日)より。この図録に掲載されているポスターについては
東京大学大学院情報学環デジタルアーカイブでも公開されているので、簡単にアクセスできる。東京大学新聞研究所時代から受け継がれて来た資料だそうだが、アメリカを中心とした二十世紀初頭のイラストレーションやタイポグラフィの実際が手に取るように分かって実に楽しい。
上は「戦地の兵士に本を」。スミ(墨)、オレンジ、カーキの三色で手際良く仕上げている。こんなに本を持っていたら戦にならない(?)
「与えよ!」と訳してある。戦時協力ポスター。あまりにもストレートな。
これはすぐにはピンと来ないと思うが、解説では「一週間に七日間」。「7 days a week」休まず働けの意味? 百年後の今日では「24/7(twenty-four seven)」と言うそうだ。まったく休むヒマなし。
これはイタリアのポスター。「オーストリア・ドイツ人は何を約束しているか? 全て!」戦意高揚ポスター。まさに未来派のコンクリート・ポエムと見まがう作品である。さすがイタリア。