トリペルの古本フェス初日。買い物ついでに自家用車で乗り付けた。午後二時。正午開店時に人が並んだというから、すごい。こちらも当然ながらM堂さんに古書の森(高橋輝次さん)のコーナーをめざす。
高祖保『夜のひきあけ』(太陽出版、一九四四年)がまず目についた。状態が良くて現在「日本の古本屋」に出ているものの半額以下のお値段。かなり迷う。高祖保まで手を伸ばしては…。
花森安治装幀の渋川驍『龍源寺』(文明社、一九四六年)、こちらも割安感があった。
そして俵青茅『秘色』(文童社、一九五八年)。
以上、買わなかった本ばかり。他にも渋い品揃えで目移りすることはなはだし。このところ古本買いは自重気味なので、ブレーキを踏みつつ、しかし、おや、まあ、こんな本が出ているぞ、ということで、一冊だけ購入。日をあらためて紹介したい。
そうそう、会場でもらった「町家古本はんのき」の機関紙いやフリーペーパー『はんのきノ実』(町家古本はんのき、二〇一二年一月、イラスト=林舞)。A4二つ折りの四ページながら、さすがのできばえ。