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林蘊蓄斎の文画な日々
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編集工房ノア略年表

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『夢幻』6号(涸沢純平、一九七二年四月一日)。涸沢純平個人編集雑誌。検索してみるとカナブンに創刊号(一九七〇年一月、ただし出版者は「グループ夢幻」)、大阪府立中央に4号(一九七〇年一一月)、日本近代文学館に6号と7号(一九七三年一月)が所蔵されている。この6号に寄稿しておられる水川眞氏がネット上にプロフィールを公開しておられ、つぎのように書かれていた。

《『夢幻』創刊発行 (1969) 〔大阪文協系同人詩誌〕→4号以降涸沢純平編集個人誌》

「大阪文協」は大阪文学学校の母胎。目次を引き写しておく。

 ・詩
 溶けた日記  水川真
 明るい台所・距離 狂いはじめ  涸沢純平
 ・小説
 視線  中西徹
 ・評論 連載第1回
 セルフコミニュケーション走り書き・1章  小笠原信
 ・編集後記・その他  

後記に《表紙は漫画アクションに連載された、上村一夫氏の《マリア》からとったものである。上村の描く女は、自分が女であることを知り通している女である。この世の中にもう哀しい女はいないのかも知れない》などと書かれている。

また、この時代のことを涸沢氏が自ら回想した文章があることを先日Mさんから教えていただいたばかりだ。Mさんの文章で引用しておく。

《「黄色い潜水艦」50号(20008・12)の涸沢さんの「『わが風土抄』とノア前史」によると、1969年秋に「労音をやめた木沢豊、木沢の同僚だったK氏と三人で、編集プロダクションを作った。木沢さんが編集工房ノアと命名した」、70年には詩誌「夢幻」や川崎彰彦編集の「燃える河馬」などを出したが、「予定した帆柱となる定期刊行物の仕事が結局得られなかった。木沢は十二月に他社に勤めた。K氏は元々舞台装置、建築の人で、友人の建築事務所に入った。」、そして71年「一月には解散し、私はひとり鴫野のアパートに居を移した。木沢氏に了解を取り、編集工房ノアの名を私が受けついだ。喜谷繁暉詩集『象の村』『宗秋月詩集』と、はずかしい涸沢純平詩集『愛欲曼陀羅』を鴫野で出した。」、その後75年2月には川崎さんの『わが風土抄』を出し、75年9月に創業、10月株式会社登記、76年3月の港野喜代子詩集『凍り絵』が最初の出版ということらしいです。》

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二〇〇〇年九月二八日に編集工房ノア二十五周年記念パーティーが梅田の新阪急ホテル二階の花の間で行われた。と詳しく書けるのは大枚一万円払って小生も参加したからである。いちおう装幀の仕事を何冊かやらせてもらっていたのでお招きの書状は頂戴したわけだ。また『喫茶店の時代』の原稿を書いている最中というか、だいたいできていたのだが、なかなか出る様子がなかったので気をもんでもいた(発行は二〇〇二年になった)。

それにしても、たいへん盛大なパーティだった。二百数十人参加だったらしい。あいさつに壇上に立ったのは杉山平一、鶴見俊輔、島京子……(いつ終わるかというくらい続いた)、カンパイの音頭は木村重信。まさに大阪にノアありの感を深くした(『海鳴り』15号に涸沢さん自身が報告記を発表している)。

その年の九月七日に出たばかりの山田稔『北園町九十三番地 天野忠さんのこと』が会場の隅のテーブルに積み上げられて売られていたのが強く印象に残っている。当時、天野忠にはまだそう強い関心はなかったのだが装幀が平野甲賀なので驚いた。すると隣で顔見知りの神戸の古本屋さんが「じきに古本になるから……」とつぶやいた。それもそうだと思って買わなかったら、ほんとに古本屋で買うまで七年かかってしまった。ちょっと意固地になっていた。反省。それはそれとして、下はそのときに配られた編集工房ノアの略年表の一部。

編集工房ノア略年表_b0081843_1952014.jpg

あれからもう十一年が経ったとは信じ難いものがある。
by sumus_co | 2011-09-09 20:57 | 古書日録
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