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ブルータス《本の特集》

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『ブルータス』第一巻第七号(平凡出版、一九八〇年一一月一日、表紙デザイン=堀内誠一)。これはメリーゴーランド内「りいぶる・とふん」(扉野良人氏が古書を販売している棚)から。三百円、ただし、表紙外れ、切り取りあり。松山猛の編集である。たいへん行き届いた、それでいてかなりマニアックな内容となっている。いわく「他人の読まぬ本を読むべし」あるいは「古本探しのテクニックは教えたくないけど……」。後者の要点だけ挙げると以下のようなもの。

・まず第一はマメに歩きまわること。
・漁書にも一定のテーマがある方が良い。
・古本屋の未整理の死角を攻略せよ。
・リズムを持って漁書せよ。毎日探し歩くのは感心しない。
・良い店でも空振りが多くなったら見切る。
・店主に顔と読書傾向を知らしめる。
・自宅に本棚を確保して取り出しやすいようにレイアウトせよ。
・これと思ったら何としてでも手に入れた方がよい。度胸と経済力が必要。

普遍の古本道である。今ならさしずめ「ネットの古書関連サイトを毎日チェックせよ」を加えるくらいだろうか。

国会図書館の取材が一頁。《漢字をインプットできるコンピューター・システムも、独自に開発したのだ》そうだ。このキーボード、すばらしいね。
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狂乱の古書価格に抵抗する「古本蚤の市」仕掛人、山下武。「愛書家交換会蚤の市」という蔵書交換会を一九六五年に開き《現在、会員数370名》。
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『本の雑誌』編集人、椎名誠。《怪人はさり気なく鋭いドクダミ語を発したのだ。すなわち、「本はレジャーだ」。》
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そして「気がかりだからJJ氏の本の行方を追ってみよう」(執筆は及川哲也)も。《今は梅子夫人が一人住む、同じ経堂の小田急アパートを訪ねてみた。夫人はこう話してくれた》
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《以前はここと同じ広さの部屋を、書庫に一つ、書斎兼書庫に一つと都合3部屋借りていました。あの人が亡くなってから色々整理して今はこの部屋と書庫専用の部屋と2部屋になっています。》

《亡くなった後、何人か本の整理を申し出てくれた人もいましたが、みんなお断りしました。今は晶文社の人と、主人が昔から親しくしていた本屋さんだけが面倒みてくれています。本屋さんが少しずつ整理しながら売ってくれているんですーー》

《書庫に使われている部屋にはただ乱雑に所狭しと本が積み上げられていた。書庫の外で笑いながら夫人は言った。
「人間死ぬ前は欲張りになるって言うけど、随分沢山本を買っていたわ。ニューヨークから帰るたびに段ボール50箱位運び込むのよ」
 その本屋さん、井光書店の話では、誰か全部まとめて引き取ってくれる人がいれば、散逸しなくて済むし有難いのだが、とても無理でしょう、とのこと。生かして使ってくれる人を探していますとのこと。
 JJ氏の本の行方を追って暗澹となった。すべて処分され、散り散りになってしまうのだ。大宅文庫のように植草文庫をつくろう、という声も動きもまるで出ていないのだ。》

アンドレ・ブルトンもそうだったが、それもいいのじゃないだろうか。レコードはタモリがまとめて買い取ったというのは植草特集の『太陽』に出ていたが(実際はレコードの半分くらいは散逸したそうだ)、念のため世田谷文学館で開催された植草甚一展の図録年譜を見てみると、1980年《一周忌にあわせて植草コレクションの展示即売会が行われ、膨大なコレクションがファンの手に渡る》と書かれている。一周忌は同年十二月二日。

井光書店(石川正則)は神田小川町3-2木村商事ビルにあった洋書専門店のようだ。
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by sumus_co | 2011-07-24 22:08 | 古書日録
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