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中西屋

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『武蔵野ペン』第二号(武蔵野文学会、一九五八年一二月三一日)。独歩五十年忌と徳富芦花三十年忌を記念して創刊された雑誌。定本「欺かざるの記」、前田河広一郎の在米通信などの連載がある。

野田宇太郎が「神田」という文学散歩を執筆しているのを読んでいると、昨日の「護持院ヶ原」が出てきた。森鴎外の「護持院ヶ原の仇討」を素材にして火除地についても触られている。鹿島氏が引用している司馬遼太郎の説明と少し食い違うところもあるようだ。司馬説は、隆光という僧が五代将軍綱吉に取り入り、江戸城の鬼門を鎮める寺をつくりたいと申し出たところ

《綱吉はその気になり、隆光に護持院という寺をつくらせ、広大な境内をもたせたうえ、千五百石という寺領もあたえた》

とあるが、野田稿では

《護持院は元禄二年(一六八九年)から知足院という寺が建てられていたのを改称したもの》

とある。どちらがどうか? ウィキ「隆光」にはこう書かれている。

《1686年(貞享3年)5代将軍徳川綱吉の命により将軍家の祈祷寺である筑波山知足院の住職となったの機に、急速に綱吉の帰依を得た。1688年(元禄元年)には知足院を神田橋外に移して護持院と改称してその開山となった。》

また野田稿でもうひとつ目がとまったのは中西屋のくだり。

《三省堂の前をすぎて駿河台下の十字路で錦町へ通ずる旧電車通りを小川町三丁目の同じ側に横切ると、今は都民銀行になっているもとの丸善支店の建物がある。丸善支店になる前は、そこは中西屋という洋書店であった。私はふと石川啄木日記にも中西屋で洋書を買ったことが記されていたのを思い出す。》

そういえば『季刊銀花』第三十号(一九七七年六月三〇日)に「中西屋の本」が紹介されており、八木佐吉による詳しい紹介があったのを思い出し、段ボール箱のなかから、ようやく見つけ出した。

『季刊銀花』第三十号の「木版画に見る明治の中西屋店頭風景」。
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八木稿によれば中西屋は明治十四年九月に開店して大正九年十月に丸善と合併している。和洋書の販売と出版も行なった。歳末には舶来の玩具や絵本の類いを特別陳列して販売した。明治二十年代に出版を始めた(ただし国会では明治十八年刊の中西屋本もあるようだ)。

そもそもは丸善の創業者早矢仕有的(はやしゆうてき)が個人資本で洋書を扱う中西屋と和漢書を扱う叢書閣(京橋南伝馬町のち神田湯島に移り出版に力を入れる)を同じころに創業した。どちらも新刊ではなく丸善の売れ残りや買い取った古本の店であった。

中西屋の名義人は丸善本店書籍部支配人だった小柳津要人(おやいずかなめ)の長男邦太(当時八歳)。後、明治三十年に早矢仕有的の末子山田九郎に代わるが、このときも九郎は十二歳だったという(丸善の名義人の不思議については『古本屋を怒らせる方法』を参照ください)。実際に取り仕切っていたのは美濃出身の伊村克己という人物で、その歿後は息子の伊村金(錦)之助が支配人をつとめた。この金之助が無類の本好きで編輯や造本に凝った出版をしたのだという。下記リストを見ても子供の本が目立つけれど、博文館路線とは異なる洋書を摸倣したバタ臭いデザイン造本が特徴だった。

なお先日話題にした画材店の文房堂は早矢仕有的の甥民治の細君の義兄池田次郎吉が、当初は中西屋の一部を区切って営業を始めたそうだ。その様子は上の図に描かれている。

現在の洋古書専門店・崇文荘書店はかつての中西屋の敷地の一角に当るとのこと。

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中西屋(中西屋邦太、中西屋書店)の刊行物(国会図書館蔵のみ)

十六夜日記読本 阿仏尼[他] 明18.10
土佐日記読本 吉田兼好[他] 明18.9
物理学教程講本 陸軍士官学校 明20.2
登記法公証人規則詳解 今村長善[他] 第3版 明20
株式会社銀行簿記例題 門馬俊矩 明28.10
仏蘭西文法捷径 ビュラン[他] 訂2版 明29.5
教師必携字画弁似 佐田白茅 明31.7
発売図書目録 改版 明34
水彩画一斑 小林鐘吉[他] 明36.10
和英いろは字引 一柳松庵 明36.6
墨画講話 三宅克己 明37.5
彩画帖. 第1輯 三宅克巳 明38.4
英語商業通信 中島鉄造 明38.5
中島英語商業通信 中島鉄造 明38.10
海上運送 窪川真澄[他] 明39.10
実践商業通信 今井友次郎 明39.6
今のブラジル 中島鉄哉 明40.6
最近商事活法 阿部重兵衛,中島鉄造 明40.4
海上運送 窪川真澄[他] 訂正2版 明40.4
平面三角法 松村定次郎 明40.3
中島英語商業通信 中島鉄造 改訂4版 明40.10
海上運送 窪川真澄[他] 改訂3版 明41.6
水絵具之栞 小林鍾吉 明42.6
日本名勝写生紀行 岡野栄 明39-43
中島英語商業通信 中島鉄造 増訂6版 明43.3
Commercial knowledge 岡田市治 改訂8版 1910
ナカニシヤ日本一の画噺 巌谷小波[他] 明44.11
いろはスケッチ子供四十八景 巌谷小波 明45.8
コドモノ画 山口伊策 大正1
お伽図書館 鹿島鳴秋[他] 大正1
家庭読本孝子画噺. 上 内海月杖[他] 大正1
家庭読本孝子画噺. 下 内海月杖[他] 大正1
海上運送 窪川真澄 再訂補5版 大正1
子供の対話 小柴博,能勢哲 大正2
オハナシ. 1 鹿島鳴秋[他] 大正2
オハナシ. 2 鹿島鳴秋[他] 大正2
オハナシ. 3 鹿島鳴秋[他] 大正2
オハナシ. 5 鹿島鳴秋[他] 大正2
オハナシ. 4 鹿島鳴秋[他] 大正2
日本名勝写生紀行. 第4,5巻 岡野栄 大正1-2
羅馬字之仮名式遣方 片山国嘉 大正3
東西お伽訓話. 天 日比省吾 大正4
東西お伽訓話. 地の巻 日比省吾 大正4
家庭日本歴史 内海月杖 大正4
大正お伽噺  鹿島鳴秋[他] 大正11
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by sumus_co | 2010-07-25 22:12 | 古書日録
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