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林蘊蓄斎の文画な日々
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7 Rue de l'Odéon

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一月に取り上げたアドリエンヌ・モニエの書店・貸本店「本の友の家 La Maison des Amis des livres」があったオデオン通7番地。当時の写真は下記に。

http://sumus.exblog.jp/12740647/

緑の扉に向って右側がモニエの店だった。今はもう面影はないが、近所には昔風の店構えの古本屋が何軒か営業している。上の写真はオデオン座の方からオデオン通を見下ろしたところ。真っ直ぐ行くとセーヌ河のポン・デザール(芸術橋)へ至る。モニエの「本の友の家」は右手なかほど。

下はマン・レイのアトリエ斜め向かいにある出版書肆 Editions L'Age d'Homme の飾窓と戸口に貼ってあったポスター。その文言にいわく「われわれがあえて出版しているものを、あえて読んでください」。懇願に近い? 「oser」は「あえて〜する」あるいは「勇気をもって〜する」または「厚かましくも〜する」……。

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次はステュディオのすぐ近くにあった新刊書店。ほとんど黒に近い塗装がシブい。トポールの絵本が飾窓に見えたので入ってみた。寒さでついカメラの構え方が雑になってしまう。滞在中のパリは午前中の気温が摂氏0度前後、午後から少しゆるんで、それでも五度から八度だった。

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『DAN LA TETE A TOPOR les chats pelés』(rue du monde, 2009)。「トポールの頭のなか、毛のない猫たち」。もう一冊このシリーズがあるが、在庫していなかった。また、このミニチュア版も出ている。おそらく晩年の作品だろう。テクストは詩になっている。子供向けだからといってトポールは容赦していない。一例。

 ひとりのおじょうちゃん
 ポニーといっしょ
 エステルちゃん
 とデュボネくん。
 彼女が
 「早く!」
 というとポニーは
 フランス語でののしる。
 「ゆっくり!」
 というとポニーは
 英語でののしる。
 彼女はナイフをとって
 ポニーの背中につきたてる。
 フォークをとって
 串焼をつくるため。
 スプーンをとって
 スープ鉢につっこむ。
 あら! デュボネ
 わたしのかわいいポニーちゃん
 もうきらいだわ!

拙訳で失礼する。語呂合わせ(脚韻)がおもしろいのだが、飜訳しにくい。ようするにいうことをきかないポニーを食ってしまうというモチーフ。ポニーの名前デュボネは同名のアペリティフ・ワイン(フランスのドライ・ベルモット)にひっかけているのだろうか(?)。こんなトポールの頭のなかに渦巻いているエロ・グロ・サド・マゾ・スカトロジックな短詩が繰り広げられている。
by sumus_co | 2010-03-29 20:31 | パリ古本日記
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