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ブチ公のホームラン

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本日は久し振りに古本屋巡り。納品も少々あった。善行堂、水明洞、尚学堂、アスタルテのコース。尚学堂で均一以外で買った珍しい一冊がこれ。高くはなかった(わざわざ断るまでもないが)。その訳はなかほどの頁が二枚破り取られているため。落書きも少しだけある。それでも全体としては綺麗な方だ。何より『のらくろ』のパクリと言っていいこの絵柄が気に入った。

永居半坊『ブチ公のホームラン』(元文社、一九三四年三月五日)。タテ124、ヨコ90ミリの掌サイズ。といっても付録というわけでもなさそうだ。版元の元文社は大阪市西区立売堀南通四丁目八。発行者は田中耕三郎。田中には『絵とカット図案文字大展』(元文社、一九三六年)という編著書がある。昭和七年に高橋淡水の著作を何冊も刊行し、その後、『ペン字毛筆字くづし辞典』や『実際商業文』などの実用書、『漫画別世界』などのマンガを出している。

元文社の漫画本については中野晴行氏がブログで次のように書いておられた。

《大野きよしが昭和8年に西区立売堀の元文社から出版した「漫画の活躍」である。絵柄は田河水泡調で、大野が戦後の一時期、松屋町のメンコ屋で「のらくろ」の絵を描いていたのもなるほどと頷ける。》
http://d.hatena.ne.jp/taihouji21/20090910

作者の「永居半坊」を検索してもまったく何も出てこない。この絵柄と昭和八年〜九年という時期を考えると「永居半坊=大野きよし」という線も十分にあり得る。絵はかなり達者で田河水泡の代筆が易々とつとまるだろう。
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by sumus_co | 2009-12-04 21:20 | 古書日録
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