林蘊蓄斎の文画な日々
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動物の舌

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詩=亜騎保、画=津高和一『動物の舌』(岡本書房、一九六一年五月二〇日、215×155mm、128頁、並製・カバー)。さんちかの目録より購入。Mさんも注文しておられたそうだが、小生の方へ回って来た(厳正なる抽籤です、たぶん)。亜騎保についてはあまりよく知らないが、足立巻一『親友記』(新潮社、一九八四年)によれば月井奈都夫という名前で足立の前に二歳下の歌人として現れる。足立は一九一三年生まれ。

そして昭和七年、足立と月井あらため亜騎保は岬絃三らと『青騎兵(せいきへい)』という詩誌を創刊することになる。岡本書房の主人である岡本甚一がここでも冬木渉というペンネームで発行人を引き受けている。その頃、冬木は古本屋博行堂書店を経営していた。亜騎は居留地の証券会社へ勤めていたようだ。

いわゆる神戸モダニズムを代表する詩人の一人で、第三期の『椎の木』や永田助太郎らの『新領土』(アオイ書房)にも関係していた。そのため昭和十五年の神戸詩人事件で小林武雄、岬絃三らとともに検挙される。(この辺りの神戸詩人の動きを模索した季村敏夫さんの新著がみずのわ出版より今秋に出る予定、これはちょっと凄いですよ!)

津高和一とも戦前からのつき合いである。本文中に二十六点の作品図版が挿入されており、なかなか見応えのある画集にもなっている。亜騎の詩は長くてだらだら続くので引用はしにくいのだが、このあたりは切りがいい。「葦のない胸」より19。

 非時代的アゴよ
 没時代的アゴよ
 元町を歩き
 月遅れ雑誌を漁り
 若い女と喋り
 焦げたコオヒを飲み
 時々。南京豆の皮をむきながら
 ゲイジツ映画に陶酔し
 帰ってブタの如く寝入る
 いがらっぽい洋服。
 かくの如き美しき効用のため
 窮屈な服を着て
 混んだ電車の中で
 だんだん類型化されていく

÷

浅生ハルミンの『私は猫ストーカー』 passage」にお知らせが掲載されていたので引用しておく。映画『私は猫ストーカー』の京都上映楽しみだ。

《ありがたくも8月1日から、京都の恵文社一乗寺店さまで、『私は猫ストーカー』映画化記念のフェアが始まりました。「恵文社一乗寺店スタッフ日記」にくわしくご案内があります。(中略)

映画『私は猫ストーカー』は京都でも上映がありますよー。
京都みなみ会館です。9月に入ってからとのことです。

ぜひ足をお運びください!》

◯恵文社一乗寺店スタッフ日記
http://d.hatena.ne.jp/keibunsha2/
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by sumus_co | 2009-08-04 21:23 | 古書日録
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