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芥川竜之介集

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『芥川龍之介集』(新潮社、一九二七年七版、装画=小穴隆一)の扉。先日、この書物のページ数記載に関してご注意をいただいた、その現物が、ひょっくりと現れた。ご指摘いただいた通り「6,782」は目次が6ページ、本文782ページ(振られているページ数による)を意味するようだ。

いつもいただく『ガーネット』、57号の阿瀧康氏の日録「秋から冬へ」に興味をそそられることが書かれていた。著者が署名をして、その脇に一言添えてある、それを何というか? 友人からこう問われた阿瀧氏は「識語、じゃないか?」と答えたが、「そう思っていたら、識語というのは著者じゃなくて、他人がその本の由来などを発行後に書き込んだものをいうらしいんだ」と返事があった。古書目録などで「著者識語入り」などと書かれているのは、ちょっと違っているのかもしれない、というのだ。

長沢規矩也『古書のはなし』(冨山房、一九七九年四刷)にはこうある。

《識語という言葉があるが、これは、本文中というよりも、本文や序跋の首尾、又は前後の表紙裏や扉などに、後人が加えた短文を指すものである》

《識語や奥書は、楷書よりも行草で書かれていることが多い。これを読解する場合、草書に通じている人などの中には、その字は、そう崩さないなどと言い張る人があるが、草書を書く場合、定法通りに書かない人は多い。そこで一字一字を読解するよりも、言葉として、又は文章として読みこなさなければいけない》

そうすると上の『芥川龍之介集』の扉に書かれた文句も、識語と呼んでいいのだろうか。

 昭和二年十月二十五日
 □□思明堂にて
 池澤光也

二行目の最初の二文字は地名?(ご教示を)。なお著者本人が書いた短い詩句なども「落款」でいいのではないだろうか。こちらも諸兄にご教示をお願いしたい。「書入れ」も後人によるものを意味する。

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これは鈴木大拙の識語と書入れがある『校訂臨済録』(森江書店、一九一八年)、の復刻版(古川大航、原本は松ヶ岡文庫所蔵)。《りんざいは無事と云つて、無心と云はぬ……》

÷

今日は大阪の天神さん初日だったが、珍しく仕事が立て込んで出られなかった。Mさんの初日報告でも読んでなぐさめよう。短歌ですか、古本短歌お願いします。あ、詠むじゃなくて、読むでした、失礼しました。土曜日には突撃するぞ! 

《9時10分前に到着したら、すでに百円台は開いていました。慌てて台に取りつき、いつものようにぐるぐると。しばらくしたらソムリエさんが登場。去年は前夜の雪で屋根から雫が落ちていたことを思い出しました。拾ってきたのは、『童心』白秋大正10年初版裸本、『藝林間歩 露伴先生記念号』、『黒い眼と茶色い目』蘆花縮刷、『川上澄生全集第十三巻 装幀・装画』函欠、『縮刷獨歩叢書 獨歩集』カバー欠?、『富田砕花作詞「兵庫讃歌」を読む 富田砕花研究会シリーズ〈�〉』、『言葉を生きる』岡田隆彦等々です。昼食をソムリエさんとご一緒して、色々計画しておられるところを聞かせていただきました。その後、天牛さんを覗き、思い残しのないように(今年は今日しか来れないので)もう一度天神さんに戻り、このところちょっと短歌を読んでいますので昭和20年代の『斎藤茂吉全集』を数冊買ってしまいました。そうそう、ソムリエさんは珍しく本を送っておられました。各お店も3冊500円とか1冊200円など安売りをしておられます。》
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by sumus_co | 2009-03-04 22:01 | 古書日録
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